東洋刃物株式会社様は、大正14年創業。90余年の伝統で培われた技術・品質を強みとし主に工業用の刃物や部品を製造しています。常に最新の技術を導入し、時代の変化を的確にとらえた製品で、現在では情報産業用の刃物から鉄鋼用刃物、木材関連用刃物、工業用刃物に代表されるスリッターナイフやシャーブレードをはじめ、工作機械の摺動面に使用するガイドレールや液晶カラーフィルターを塗布するダイコーター等、ナイフ以外の製品、さらには産業用機械や部品など、様々な製品の開発・提供を行っています。
時代の変化を捉えつつ、受け継がれてきた技術と品質を守りながらも進化していくため、口伝や目視でのみ伝えられてきた熟練の技術者たちの技術のデータベース化や統一された情報共有、資料作成のフォーマット化にRICOH らくらくKAIZENサービスを活用してデジタル化を促進、ペーパーレスな現場を実現しました。
お困りごと 1
資料作成におけるフローが属人的で人に偏ってしまっている。
解決 1
サーバー管理ではなく、クラウドでのアクセスが可能な為、属人的な部分が解消され、統一されたフォーマットの中で資料を管理できるようになった。
お困りごと 2
ペーパーレス化に向けタブレットを配布するも報告書の作成や現場からの情報をペーパーレスで集約する体制が整っておらず、普及しない。
解決 2
タブレットでの撮影や報告書の作成が可能になり、現場でのパトロール報告の際など、適宜有効に活用されるようになった。
お困りごと 3
請求内容を確認後熟練の技術者たちからの技能伝承の際、正確なデータベースがない。
解決 3
口頭や目で見て覚えるとされてきた熟練の職人たちの技術を、文章ベース、画像ベースに残して技能伝承することにより、作業のOJTで有効に活用。
課題として、資料作成におけるフローがかなり属人的で人に偏っているという点がありました。そのためまずは資料作成のフォーマット化、そして情報の統一化を主眼に置いて考えていました。メールの場合、エビデンスが残せるという利点がありますが紙ベースでの連絡や報告の場合、ファイリング作業などの時間や手間がかかり紛失のリスクもあります。そのため、ペーパーレス化を目指してタブレットを全従業員、現場に配布していました。しかし、報告書の作成や現場からの情報をペーパーレスに集約する体制が整っておらず、会社の基幹システムへの入力ツールとしてしか普及しなかったです。
現在、安全巡回の場面で活用しています。これまでは、現場の不安全な場所や指摘事項をデジタルカメラで撮影し、手書きのチェックリストで記録したのち、そのデータを元に資料を作成し会議で報告するという流れでした。しかし、RICOH らくらくKAIZENサービス導入後は必要なチェック項目はタブレットでチェックし、指摘事項や気になった箇所についてもその場で撮影、すぐに写真をつけた報告書を作成することが可能となったため、パトロール報告の際の時短において非常に役立っております。また、今までは口頭や目で見て覚えるとされてきた熟練の職人たちの技術もRICOH らくらくKAIZENサービスを使い、文章ベースもしくは画像ベースに残して技能伝承することにより、作業のOJTの際などに有効に活用していきたいと考えています。
サーバー管理でなく、クラウドでのアクセスが可能なため、抱えていた課題でもあった資料作成におけるプロセスの認知のずれや偏りが解消され、共通のフォーマットとしての管理が可能になりました。また、口頭や目で見ることでのみ受け継がれてきたスキル伝達の新たな形が見えてきたことにより、確かな技術を継続して受け継ぐための適切なデータ管理に活かされています。全体としてタブレットの有効活用により現場のペーパーレス化が進み、作業効率が向上しました。
デジタル化への投資を積極的に行いDXを活用し、現行の限られたリソースの最大の付加価値を上げ社会に貢献していけたらと考えています。また、お客様の修理依頼などから作成される属人的な営業レポートなど、共有がスムーズでないため、人によって得られるデータに差がうまれ、現場で必要なデータの取得に手間取るという状況がまだあります。そのような場面でRICOH らくらくKAIZENサービスを活用しリアルタイムでの情報共有を可能にする環境を整えていきたいと思います。
お客様情報
■お客様名称:東洋刃物株式会社 様
■本社所在地:宮城県富谷市
■従業員:283名(2022年1月時点)
■事業内容:機械刃物および機械部品の製造、販売
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