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5573シリーズ : Q4

5573プリンターに上トラクター・ユニットを装着し、2種類の連続用紙を架けたまま切替えて印刷したいと思います。その際に、iSeriesから上下トラクターを切り替えることが、できるでしょうか。

トラクター切替コマンドを使用することにより、可能です。下記の4つの方法があります。

方法1:WSCSTを2つ作成し、OUTQごとに使い分ける方法

  1. RTVWSCSTコマンドを使ってWSCSTをメンバーに落とす。パラメーターのMFRTYPMDLは*IBM5575を指定する。
  2. 取得したWSCSTをコピーして2つのWSCSTソース・メンバーを作成する。
  3. WSCSTを、下トラクターの指定は次のように編集して保存する。
    :INITPRT DATA=の後ろに、"1B 7E 10 00 02 01 01"を追加する。
  4. もう1つのWSCSTも同様に、次のコマンドを使って上トラクターの指定をして保存する。
    "1B 7E 10 00 02 01 02"
  5. OUTQを作る時にMFRTYPMDLに*WSCSTを指定し、先ほど作成したWSCSTそれぞれを、WSCSTの部分にライブラリー名と共に指定する。
    こうして作成した2つのOUTQを印刷時に指定することにより、トラクターの切り替えが可能となります。

方法2:WSCST内のDRAWERパラメーターに2つのコマンドを記述し、OVRPRTFコマンドで使い分ける方法

  1. RTVWSCSTコマンドを使ってWSCSTをメンバーに落とす。パラメーターのMFRTYPMDLは*IBM5575を指定する。
  2. 取得したWSCSTをコピーして、WSCSTソース・メンバーを作成する。
  3. WSCSTのDRAWERパラメーター(ソース用紙入れ)を下記のように追加編集してください。
    :DWRSLT
    DRAWER=DRAWER1
    DATA ="1B7E1000020101"X.
    :DWRSLT
    DRAWER=DRAWER2
    DATA ="1B7E1000020102"X.
    この例では、パラメーター「1」が下トラクター、「2」が上トラクターとして定義しております。
  4. OUTQを作る時にMFRTYPMDLに*WSCSTを指定し、手順3にて作成したWSCSTを、WSCSTの部分にライブラリー名と共に指定する。

この設定をしておく事により、OVRPRTFコマンドによる、ソース用紙入れ(DRAWER)パラメータでトラクターの指定(下トラクターを使用する場合は1を、上トラクターを使用する場合は2を指定)が可能になります。
OVRPRTFコマンドにて次のソース用紙入れの定義が行われるまで、使用したトラクターが有効となります。

  • OVRPRTFコマンドによるソース用紙入れの定義は上下トラクターを切り替える必要がある印刷の直前に行ってください。

方法3:PCOMMのプリンター・セッションで制御する方法

  1. PDFファイル、"5577.pdf"をコピーして"5573-1.pdf"と"5573-2.pdf"を作る。(PDFファイルは通常はC:\Program Files\Personal Communications\pdfpdt\の下にあります。)
  2. "5573-1.pdf"ファイルをメモ帳などのテキスト・エディターで開いてEND_MACROS行の直前に、以下の1行を挿入する。(下トラクターの指定)
    TRD EQU 1B 7E 10 00 02 01 01
    次にSTART_JOB行の最後にTRDを追加して保存する。
    例:START_JOB=INZ SEL LL6 P10 TRD
  3. 同様に"5573-2.pdf"を編集して同様にEND_MACROS行の直前に以下の1行を挿入する。(上トラクターの指定)
    TRU EQU 1B 7E 10 00 02 01 02
    次にSTART_JOB行の最後にTRUを追加して保存する。
    例:START_JOB=INZ SEL LL6 P10 TRU
  4. PCOMMのプリンター・セッションを2つ作る。
  5. 片方のプリンター・セッションで、"5573-1.pdf"ファイルを"5573-1.pdt"ファイルへ変換する。
  6. このセッションで、pdtに"5573-1.pdt"を選んでセッションの内容(WSプロファイル)を保存する。
  7. 同様にして、残りのプリンター・セッションで"5573-2.pdf"ファイルを"5573-2.pdt"ファイルへ変換し、セッションの内容(WSプロファイル)を保存する。
  8. 各々のWSプロファイルをメモ帳などのテキスト・エディターで開いて[printers]セクションの中に次の1行を追加して保存する。
    UseDefault=Y
  9. PCOMMを再起動すると作成したセッションが利用可能になる。OS/400からは別々のプリンターとして認識されいるので、CHGJOBなどで使用するプリンターを変更することによって、トラクターの切替えが可能になります。

方法4:キャラクター・モードまたは透過モードでコマンドを送る方法

この方法はiSeries上のアプリケーションからプリンターに対して直接制御コマンドを送って動作させる方法で、アプリケーションを変更する必要があります。以下の例ではキャラクター・モード"&$%$"を使用しています。

  1. プリンターの操作パネルから初期設定変更を選択し、キャラクターモードを使用するモードに変更する。(設定方法はキャラクター・モードの設定手順をご覧ください。)
  2. アプリケーションからの出力の先頭に以下のコードを追加する。
    下トラクター選択する場合。
    &$%$00071B7E1000020101
    上トラクター選択する場合。
    &$%$00071B7E1000020102
    透過モードに関しては、手順書を用意したのでご参照下さい。

なお、上記設定は5557-G02/H02にてフロント・トラクター、リア・トラクター切替え時にも使用可能です。
1B7E1000020101:フロントトラクター
1B7E1000020102:リアトラクター