トランシーバーの一種であるインカムは、昔から多くの業務で活用されてきました。しかし、通信機器や環境が発達している現代において、業務用インカムの使用中に通信範囲の狭さや音声品質の低さに疑問を感じることも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、業務用インカムの数ある課題を解決する代替ツールとして今、注目を集めているIP無線アプリをご紹介します。
業務用インカムとはどのようなものであり、どのような特徴を持つのかを確認しておきましょう。
また業務用インカムの種類も合わせてご紹介します。
業務用インカムは、特に業務に利用されるインカムを指します。
インカムとは、「インターコミュニケーションシステム」の略称で、イヤホンとマイクを通じて複数人同士の会話が可能な通信機能を持たせたシステムを指します。インターコミュニケーションとは、「相互通信」を意味しており、互いに同時通信ができることを意味しています。
インカムはトランシーバーの一種であり、一般的に業務用として利用される際にはヘッドセットや有線イヤホン、ワイヤレスイヤホン等を利用して通話を行います。
業務用インカムは、小売や飲食店、ホテル、医療・介護、建設などさまざまな業種で活用されています。
業務用インカムは、厳密な定義がなく、広く使われています。例えば、次のものをインカムと呼ぶことがあります。
よく放送局や映像撮影などの現場で使われるインカムは、インターカムシステムと呼ばれるものです。各自、ヘッドセットを取り付け、スタッフや番組出演者に指示を出し、映像制作を進めていきます。
このようなシーンで利用されるインカムは、有線タイプを利用するのが一般的です。無線と比べて他電波と混信したり、傍受されたりするリスクが少ないためです。また通信品質が安定するため遅延なく確実に通話ができることは生放送などのテレビ番組制作の場では特に重宝されています。
本来、無線機やトランシーバーと呼ばれるものを、インカムと呼ぶこともあります。無線機やトランシーバーは、同一周波数の電波を通じて無線にて通信を行う仕組みを持ちます。トランシーバーは簡易的な特定小電力トランシーバーであれば免許や資格が不要ですが、通信範囲が100m程度に限られます。これに対して簡易業務用無線機と呼ばれるものは免許取得が必要で通信範囲は500m程度となります。無線であるため混信や傍受のリスクがあります。
IP無線機やLTE無線機は、免許や資格が不要な無線機であり、従来の無線機と異なり広範囲の通信が可能な点が特徴のインカムです。これらは携帯電話の通信網を利用しているため、携帯電話がつながる場所であれば距離が離れていてもつながります。
インカムはトランシーバーの一種であり、一般的に業務用として利用される際にはヘッドセットや有線イヤホン、ワイヤレスイヤホン等を利用して通話を行います。業務用インカムは、小売や飲食店、ホテル、医療・介護、建設などさまざまな業種で活用されていますが、さまざまな課題があります。
業務用インカムにはさまざまな課題があります。
業務用インカムの課題としてよく挙がるのが、「通信範囲が狭い」ことです。一定の距離以上離れると通じなくなります。また、音声が途切れる、混信するなど、「音質の悪さや不安定さ」も、利用しながら特に気になるところです。また、「導入や維持費のコストが高い」、「免許申請・更新の手間がかかる」といった課題もあります。
業務用インカムの課題を解決するツールとして、近年、注目を集めているのが、スマートフォンを利用したIP無線アプリです。
IP無線アプリは、スマートフォンにインストールするとトランシーバーやインカムと同様に一斉発信やグループ通話が可能です。
携帯電話通信事業者の回線を利用していることから、業務用インカムと比べてさまざまなメリットがあります。
ここで、IP無線アプリの特長をご紹介します。
IP無線アプリは、インターネット環境さえあれば、どこにいても利用可能なので、業務用インカムよりも大幅に通信範囲が拡がります。
ビルの高層階と地下や、イベント会場などの大規模施設でも、場所や距離を問わず通話することができます。
IP無線アプリでの通信は、業務用インカムのように混信することがなく、音質も高品質でクリアな音声で安定した通話が可能です。
IP無線アプリは、初期費用を抑えられ、運用コストも月額で安価に利用できるのが一般的です。業務用インカムのように高額な機器の購入やアンテナの設置、故障端末の修理、運用コストといったコストを抑えられます。
IP無線アプリを利用する際には、免許の申請、取得は必要ないため、更新等の手間も省けます。
業務用インカムと比較すると、多数のメリットがあるIP無線アプリは、すでに多くの企業や組織で導入、活用されています。
その中でも特に現在、注目を集めており、業務用インカムの代替としておすすめなのが、「Buddycom(バディコム)」という製品です。
ここでは、Buddycomの特長と活用法をご紹介します。
スマートフォンにアプリをインストールするだけで、誰でも簡単に使えます。業務用インカムの代替として利用する際にも、イヤホンやマイクなどの周辺機器を利用できます。
導入コストは端末や周辺機器を除けば0円で、運用コストを月額や年額で払っていきます。利用したい機能だけのプランを選べば、無駄なコストも発生しません。
通信はインターネット通信を利用するので、つながりやすく、混信もありません。クリアな音声で快適な通話が可能です。
現場の作業員やスタッフが、業務の手を止めずに通話ができます。近年、音声に反応して自動的に通話開始状態にし、話すのをやめると自動で通話終了状態になる機能が追加されたことにより、両手を一切使わないハンズフリーでのグループ通話がよりスムーズになりました。
Buddycomでは、音声回線と比べて通信の規制を受けにくい、インターネット通信を使って通話するため、災害時でもつながりやすいのが特長です。拠点間の一斉連絡や、従業員の安否確認などに利用できるため、BCP対策としても役立ちます。
業務用インカムは、IP無線アプリに代替されており、すでに活用が進んでいます。業務用インカムよりもグループコミュニケーションを円滑にし、コストも抑えられるなどの多くの利点は、注目すべき点です。
リコーでは、Buddycomの導入支援サービスをご提供しております。業務用インカムから乗り換えをご検討の場合にも、ぜひお気軽にご相談ください。
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