2023.02.01
目次
愛知県厚生農業協同組合連合会 渥美病院様は、渥美半島の医療を一手に担う総合病院で、地域医療の中核を担っています。同院では、情報システム化推進の目的の1つとして、看護師の間接業務からの解放を挙げています。2022年の電子カルテの更新に伴いRICOH Rule Based Print を導入し、注射せんが医師から病棟へダイレクトに届く仕組みを構築。病棟業務のシステム化と大幅な効率化を実現して、患者様とより一層向き合えるようになりました。
渥美病院様は、注射せんの印刷出力の課題解決をするために、RICOH Rule Based Print を導入、運用しています。同院が現在の地へ新築移転したのが2000年。ほぼ同時期にオーダリングシステムを導入し、医療情報のペーパーレス化が始まりました。その際、「一番重きを置いたのが『1患者1カルテ』です。それまでは各科カルテでの対応でしたが、1つのカルテにまとめて診療情報を一元化することから始まりました」(事務部長 安井吉史様)
2008年には、デジタルによる効率化をさらに一歩進めることを目指して電子カルテを導入し、数度の更新を行っています。
渥美病院
院長
吉田 昌弘 様
渥美病院
事務部長
安井 吉史 様
RICOH Rule Based Print の導入は、電子カルテの帳票の出力先が運用に合わないことがあり、看護師の間接業務の負荷が課題になったためです。RICOH Rule Based Print の導入以前は、「電子カルテに点滴等の指示があっても、看護師は紙の注射せんを見て薬を準備するので、注射せんが見つからなければ外来や医局、他病棟とやりとりをせざるをえませんでした」(病棟係長 増山要様)。当時は医師が入力した端末付近のプリンターから注射せんを印刷する機能のみで、担当する患者様がいる病棟への出力は難しかったそうです。
同院の医療情報室では、この注射せんの例外的対応に取り組んでいましたが、電子カルテのカスタマイズではコスト増や機能不足もあり解決に至りませんでした。たとえ印刷操作1つのカスタマイズでも、「医療現場には一切負担を掛けられないので、余計なクリックは1つも入れられません」(医療情報室係長 酒井崇史様)。頭を悩ませていたタイミングでRICOH Rule Based Print を紹介され、「印刷データのキーワードから出力先を振り分ける発想がなく、本当に衝撃を受けました。リコージャパンが医療現場を深く理解し、細かな問題点も解決できるのではと期待しました」(医療情報室 鈴木宏様)
渥美病院
病棟看護係長
増山 要 様
渥美病院
医療情報室 室長
鈴木 宏 様
RICOH Rule Based Print を導入して、病棟の現場には大きな変化が生まれました。注射せんはRICOH Rule Based Print で自動的に振り分けられ、病棟のプリンターで直接受け取りが可能になりました。「急患や急変などで一刻を争うときは、初動が重要なので非常に助かっています」(増山様)。導入後の運用では、「RICOH Rule Based Print の使用について、病棟からの問い合わせやトラブル発生の報告はありません」(医療情報室 山本喬平様)
RICOH Rule Based Print は、同院にとって必要不可欠なものとして根づき、病棟で注射せんが印刷されて当たり前と考える看護師も増えたそうです。
渥美病院
医療情報室 係長
酒井 崇史 様
渥美病院
医療情報室
山本 喬平 様
システムのクラウドへの移行や業務の省力化への取り組みが続く中、遠隔診療・AI問診・画像診断など、医療を支える新しい技術も登場しています。
「この地方では車が唯一の移動手段で、患者さんの高齢化が顕著です。訪問看護のように遠隔で患者さんを診るシステムを構築できればいいなと思います」(病院長 吉田昌弘様)
「音声入力やRPA*の導入検証も始めています。コストやセキュリティ、総合病院ならではの運用の課題もありますが、リコージャパンには今後も医療の現状を把握した提案を期待しています」(鈴木様)
*RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション):従来のシステムへの入力作業を、ソフトウェアに組み込まれたロボットがルールに従って代行する。
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