概要
「セーフティ&ファースト」をモットーに、山梨の製造業を支える運送会社
2020年に創業70周年を迎えた甲府通運株式会社様は、甲府市に隣接する山梨県中央市に拠点を置き、近隣のメーカーで生産されるミネラルウォーターや半導体製造装置、住宅のユニットの輸送を中心とした貸切便や、愛知に本社を置く名鉄運輸株式会社と提携し路線便を中心とした運送事業、および倉庫事業を展開。
積極的な安全対策や労務管理、BCP対策に取り組み、「安全性優良事業所」「グリーン経営認証」「引越優良事業者」「地域未来牽引企業」「働きやすい職場認証」に認定されています。
(再生時間 6:40)
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お困り
ごと
- 月間2,000枚の書類電子化に時間がかかっていた
- 電子化した書類のBCP対策に課題があった
- 拠点間のファイル共有ができていなかった
解決
- RICOHマーキングスキャン for 文書保管の導入で
書類電子化にかかる時間を50%削減
- 電子化した書類ファイルをBoxへ保存することで
BCP対策を実現
- Boxによる共有で、拠点間の安全なファイル共有を実現
背景と課題
紙文書の多い物流業。効率化のため、確証として保存する配送指示書を電子保存
荷主とやり取りする書類は紙が圧倒的に多い運送業。甲府通運株式会社様でも多分にもれず、毎月大量の書類をさばいているといいます。同社の主要拠点、田富営業所で大口顧客の住宅メーカー トヨタホームを担当する業務課係長 中村進様は「ドライバーに渡す配送指示書や、配送する住宅ユニットの建物構造書など、荷主様からは月3回に分けて2,000枚近い枚数の書類が送られてきます。これらの書類は、事後に何かあった時に備えて、確証として保存しておくため、配送終了後10日おきに複合機でスキャンして、PCに保存していました」と語ります。
「当時は複合機のスキャンtoフォルダー機能を使っていましたが、1回に500~600枚の書類をまとめて保存していたので、スキャン後のファイル名変更などに意外と時間を取られていました」(中村様)
最初は半信半疑でしたが、実際に使ってみるとスキャン業務が楽になりました。コストも安く、導入の承認も難なく得ることができました。
甲府通運株式会社
取締役 業務部長
井口 章彦 様
導入の経緯
リコージャパンからの提案で、RICOH マーキングスキャン for 文書保管を導入
「ある時、その状況をリコージャパンの担当営業の方に伝えたところ、それはかなり多いですね、と言われ、紹介されたのが『RICOH マーキングスキャン for 文書保管』(以下、マーキングスキャン)でした」と語る中村様。しかし、その導入効果に関しては少し疑問があったともいいます。
「幸い、リコージャパン山梨支社が近いこともあり、井口部長とともに支社を訪問しデモを見ました」(中村様)
同社の業務を統括する取締役業務部長の井口章彦様は「私は業務改革やIT推進について、現場からの提案を非常に重視しています。今回、中村からこのようなものがあるので、検討してほしいと言われ一緒に見ました。導入効果について中村は疑問を持っていたようでしたが、コストも比較的安く、実験的に導入してみて効果がなければ辞めることも容易なので、中村にはともかく導入してみなさいと言いました」と語ります。
導入の効果
スキャン業務にかかる時間が半減になり、ファイル保存のBCP対策も実現
実際に導入してみると、半信半疑だった中村様の懸念は払拭されたといいます。「OCRで指定した領域の文字を認識してファイル名にして自動で保存してくれるので、PCの作業が全くなくなりました。これまではスキャン to フォルダーで保存した後、一つ一つファイルを開いて内容を確認してファイル名を付け直していましたが、マーキングスキャンを導入してからはそれが必要なくなったので、スキャニング業務にかかる時間が半分になりました」(中村様)
また、同時に導入したBoxにより、BCP対策を進めることができたともいいます。「過去、社内のPCが壊れてデータを損失したことが何度かあります。HDD復旧などである程度はデータを戻すことはできますが、そこにかかる時間とコストを考えると、割にあうものではありません。また、災害なども考えると、クラウドストレージのBoxに保存しておいた方がいいと考えています」
「今のところ社内では私含めて一部の社員がBoxにPCのデータバックアップを始めたところですが、今後は全社的に広めていきたいと考えています」(中村様)
今後の展望
ボトムアップでITを積極的に導入し、諸課題を乗り越えていく
同社におけるIT推進について井口様は「これまでもリコージャパンの協力を得て、業務の効率化とドライバーの労務管理強化のために勤怠管理システムを導入したり、BCP対策として全社員にビジネスチャットツールのLINE Worksを導入してきました。特にLINE WORKSは全国に飛び回るドライバーとのコミュニケーションを大幅に改善し、私を始め運行管理を行う管理者側の業務効率化や負荷の軽減を実現できました」。
「ただ、その一方で、業務上必要性が低い社員は、いまだに電話を使ったコミュニケーションに重きを置いていたりして、社員間でも効率化には差が出ている部分もあります。それはマーキングスキャンやBoxの利用でも同様です。この点は先にもお話した通り、現場がどれほど改革する気があるかにかかっている部分もあります」。
「とはいえ、運送業界はドライバーの勤務時間に制限がかかる2024年問題をはじめとして、さまざまな課題があり、業務の効率化や働き方改革を強力に進めていくためにはIT、DX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進は欠かせないと考えています」。
「そのためにも、リコージャパンには今後とも積極的な情報提供や提案を期待しています。幸い支店も近いので、気軽によっていただき、色々なお話をしていただければありがたいと考えています」と語ってくださいました。
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