オンライン形式のセミナー「ウェビナー」を自社で開催する際には、映像や音声などさまざまな品質を高めたいと考えるでしょう。そのうち、マイクの音質について検討する機会もあると思われます。
品質高く、視聴者が離脱せず最後まで夢中になるウェビナーを配信するために、適したマイクの選び方をご紹介します。
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ウェビナー配信を簡易的に行う際などに利用するマイクとして、まず検討するのは、パソコン内蔵マイクではないでしょうか。しかし、ウェビナーといった基本的に社外向けの配信機会には、おすすめしません。その主な理由として、次の3つが挙げられます。
パソコン内蔵マイクの音質は良いとは言えず、音声が聞き取れないケースも出てきてしまいます。
パソコン内蔵マイクは周囲環境の雑音を拾いやすいため、ノイズ音として視聴者に聞こえてしまう可能性があります。
パソコン内蔵マイクは口元に近いところに装着するマイクと比べて、物理的な距離が遠くなるため、必然的に音声が小さくなり、聞き取りにくくなります。
もし、視聴者が「音声が聞きにくい」と感じてしまったら、せっかく参加してもらったのにもかかわらず、また良いコンテンツを提供できるのにもかかわらず、音声の品質がよくないという理由で離脱されてしまいます。それほどもったいないことはありません。
ウェビナーを開催する場合には、ウェビナーに向いている外付けのマイクを用意するのが最善策といえます。
一般的な外付けマイクには、ウェビナー講師の声を集中的に拾ってくれる機能や、臨場感を演出できるステレオ収録機能が備わるものもあります。これらの機能は、ウェビナー視聴者の満足度向上につながるとともに、ノイズが発生して聞こえなくなるなどのトラブルを防ぐメリットがあります。このようなメリットを得るためにも、ウェビナー用のマイクは最適なものを選びましょう。そこで、ウェビナー用マイクの選び方をご紹介します。
マイクの形状は、ヘッドセット型、クリップ型、スピーカー型、スタンド型などがあります。ヘッドセット型は、口元にマイクが設置できるので、クリアな音声で発信できます。ハウリングの恐れも減るでしょう。
クリップ型は、ピンマイクのことです。胸元にクリップ止めして使用します。壇上で歩きながら話すなどの際にも音声をしっかり拾えます。
スピーカー型は、スピーカーとマイクを組み合わせたタイプで、複数人の音を一度に拾うことができるのが特徴です。
スタンド型は、ステージの壇上や机の上に設置して固定できるタイプで、一般的に音質に優れています。
続いてマイクの単一指向性と全指向性の違いも押さえておくと良いでしょう。単一指向性は、一つの方向の音を集中的に拾うマイクで、一人で話す場合に利用します。
それに対して全指向性は、360度音声を拾うため、複数人が話すディスカッション時に向いています。全指向性はノイズを拾いやすいので、その点は注意しましょう。
マイク本体に操作ボタンが付いているか、パソコンなどで操作が必要かによって操作性が大きく変わります。操作ボタンが付いている場合、音量調整やミュートのオンオフの切り替え機能などが一般的です。
マイクの音質は、モノラル収録かステレオ収録かを検討すると良いです。
モノラル録音は、1つの音を収録し、再生するものでステレオ録音は2つの音を録音できるものです。ステレオのほうが立体感のある音質となるため、臨場感が出ます。
マイクの接続方法には、有線・無線、USB・ステレオミニプラグ・Bluetoothなどの選択肢があります。
USBは有線接続で、ノイズ(雑音)の影響を受けにくいので安定した音質が特徴です。ステレオミニプラグはオーディオ機器の入出力端子のことで、有線接続です。変換コネクタが必要になることもあります。USB接続に比べるとノイズ(雑音)が発生しやすいでしょう。
Bluetoothは無線接続です。有線よりも遅延などの音質の不安定さが見られるため、注意が必要です。
ウェビナーに使用するマイクの金額は数千円のものから10万円程度するものまで、金額は様々です。価格帯ごとに、音質の違いはもちろんのこと、マイクのサイズが違う為、登壇者の見え方が変わってきます。
価格が高いものほど、音質がクリアになっていく傾向にありますが、自社の予算と相談をしながら、ちょうどいい価格帯のマイクを選びましょう。
ウェビナーの音質性能を向上するために検討したいのが、次の2つの機材です。それぞれの特徴を解説します。
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オーディオインターフェースとは、マイクの音声をデジタルに変換するオーディオ処理装置です。音質を向上させたいときに利用します。
ミキサーは複数の音を混ぜ、調整した上で出力する装置です。ミキサーがあれば、複数人の声を拾いたいときに、それぞれの人とマイクとの距離が異なる場合に、自動調整可能です。
マイクの数が多いウェビナーは、ミキサーを用意するのがおすすめです。
オンラインとオフラインを組み合わせたハイブリッドイベントでは、会場の講演者とリモート講演者など複数の人が講演する場合がよくありますが、そういった場面ではハウリングが発生しがちです。そんなときにミキサーはハウリング防止に役立つので便利です。
ウェビナーの場合、仮に映像が乱れてしまっても音声がきちんと視聴者に届いていれば内容を伝えることができますが、逆に映像がきちんと見えていても、音声が乱れてしまうと視聴者はストレスに感じてしまい、離脱が発生する可能性があります。そのため、音声は非常に重要です。ここでは、よくある音声トラブルについてご紹介します。
ハウリングとは、マイクの音声を出力する際に「ピー」というような耳ざわりの良くない音が発生することです。原因は、マイクがスピーカーの音を拾ってしまい、その拾った音がまたスピーカーから出力されるのを繰り返すことにあります。
予防するにはマイクとスピーカーの距離を離したり、不使用のマイクやスピーカーの電源をこまめに切ったり、ミュートにしたりするなどの対策が求められます。
雑音が混じってしまっている場合は、周囲の雑音を確認し、特に何も聞こえなければ、マイクの接続不良などで音声にノイズが発生している可能性があります。
その場合は、ウェビナー配信ツールのノイズ抑制機能を使うなどして調整しましょう。よく利用されるツールであるZoomにはノイズ抑制機能があります。この機能はパソコン限定でバージョンによって変わりますので、利用する場合は確認が必要です。
急に音声が聞こえなくなる原因として最も多いのは、登壇者や参加者がうっかり音量を小さくしたり、ミュートボタンを押してしまっていたりするミスです。マイクなどが正しく接続されていないといった不具合も原因になります。
ウェビナーを成功させるためには、ぜひ今回ご紹介した内容をヒントにして、マイクにこだわりましょう。
高品質なウェビナーを実施するための機材についてお困りのことがあれば、リコーにぜひご相談ください。
またリコーでは、カメラ、マイク、照明、USBキャプチャーを同梱しており、初心者でも気軽にウェビナー配信ができる、ウェビナー配信機材のオールインワンパッケージ「Quick Live」のご提供も行っております。オプション機器を選択するわずらわしさがなく、キャスター付きのワゴンに収納されているため、オフィスの様々な場所へ楽に移動が可能な点も特徴です。ご検討の際には、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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