オンライン形式のセミナー「ウェビナー」を開催した際、画質が粗くて見づらい、映像の文字が見えない、登壇者の表情がわからないなどのフィードバックを受けたことはないでしょうか。ウェビナーの画像・映像はユーザーの離脱に直結する可能性があるため、綺麗な画質で配信できるように対策をしたいところです。
そこで今回は、ウェビナーの質を上げるカメラの選び方をご紹介します。
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みなさんは、ウェビナーを配信する際にカメラにこだわっていますか?実はウェビナーでは、カメラがとても重要です。なぜなら、「画質・画角」といった視覚的なクオリティに違いが生まれるからです。
画質とは、画像や映像の質のことで、画角とは撮影した映像が映る範囲を角度で表したものです。例えば、画質の良い鮮明な画像であれば、参加者は魅力的なコンテンツとしてとらえてくれます。
一方で、「ネガティビティバイアス」と呼ばれるように、人はポジティブな情報よりも、ネガティブな情報に注意を向けやすく、記憶にも残りやすい性質があります。そのため、カメラの画質が悪いと、コンテンツが良くても、印象としては「まあまあだった」という評価になりかねません。
画角についても、映すものの内容によって見やすさが変わってきてしまうため、最適な画角のカメラを利用する必要があります。
パソコン内蔵のカメラはウェビナーに向きません。その理由としては、次のことが考えられます。
カメラの中でも、パソコン内蔵のカメラは画質が低いため、長時間画面を見ているウェビナー参加者を疲れさせてしまいます。そうなれば、離脱してしまう恐れがあります。
そもそもパソコン内蔵カメラはパソコンの前に座っている人を映すために配置されているため、画角が狭く、広範囲を映すように設計されていません。もし広範囲を映す必要のあるウェビナーであれば向いていないといえるでしょう。
パソコン内蔵カメラは、内蔵されているため、当然、カメラの位置は手軽に動かせません。単視点の画像が続くので、参加者が飽きてしまう恐れがあります。
パソコン内蔵カメラには、通常、ズーム機能はありません。広い会場で行われているセミナーなどをウェビナー配信する場合は、話者が変化するたびに対象にフォーカスしたい場合があります。このような対応を行うには、ズーム機能のあるカメラは欠かせないといえるでしょう。
ウェビナーで使用するカメラは、外付けカメラがおすすめです。ウェビナー用カメラ選定の際に、重視したいポイントをご紹介します。
ウェビナーに向いている画質は、ある程度クリアできれいに撮影できると同時にデータの軽さも大切であることから、こだわりがない場合には、1920×1080(1080p)のフルHDを選ぶと安心です。
登壇者が一人の場合は、画角が65°程度あれば、しっかりと映すことができます。しかし複数の登壇者を同時に映す場合や、ホワイトボードを使ったり、商品のデモンストレーションをしたりする場合は、画角が少し広めの90°程度の角度があるとカメラに収まりやすくなります。
一方で、画角が広すぎると、画面の端がゆがんだり色が変わってしまったりする場合があるため、画角が広ければいいというわけではありません。その点、留意しましょう。
フレームレートとは、「Frame Per Second(fps)」の略で、1秒間の映像が何枚の画像で構成されているかを表す単位です。ウェビナー講師の表情やホワイトボードに書かれた文字を伝える程度であれば、「15fps」程度で十分です。一方で、動作をレクチャーしたり、製品の細やかな動きなどを伝える場合には、「30fps」に対応している外付けカメラを使用すると良いでしょう。
ピントを合わせるフォーカス機能があると良いでしょう。ウェビナー参加者にとって、スライド資料や登壇者の顔などがはっきり見えるほうが、内容が伝わりやすくなります。自動でフォーカスするオートフォーカスと人の手でフォーカスするマニュアルフォーカスがあります。それぞれ、使い勝手の良いほうを選択するのをおすすめします。
PTZ(パン・チルト・ズーム)の機能があるかどうかもポイントです。パンとは横方向にカメラが首振りする機能で、チルトとは縦方向にカメラが首振りする機能、ズームは望遠と広角を調整できる機能です。
ウェビナーで、登壇している人物が動き回ったり、スポーツのような動きのあるようなシーンがあるのであれば、PTZがあることで追いかけ続けることができます。躍動感あるウェビナー映像にしたい場合におすすめの機能です。
ウェビナーで外付けカメラを利用する際には、どのような種類にするかも検討しましょう。主な4つの種類の特徴を解説します。
Webカメラとは、Web配信で映像を撮影するために最適化されたカメラです。パソコン内蔵カメラよりも画質とフレームレートが高いのが一般的です。ただしPTZ(パン・チルト・ズーム)機能を搭載していないことが多いです。
Webカメラの中でも、据え置きできるタイプで、より広い範囲を映すことが可能です。PTZ(パン・チルト・ズーム)機能が搭載されている製品も多いため、一般的なWebカメラよりも高品質な映像配信ができるでしょう。
デジタルカメラは、パソコンに接続することで外付けカメラとして使用することも可能です。デジタルカメラは一般的に画質が高く、ズーム機能も搭載されていることも多いため、臨場感が生まれやすくなります。ただし、ソフトウェアや変換ケーブルなどの準備も必要になってくるケースがあるため、接続の容易さはWebカメラのほうが上です。
書画カメラとは、机の上にある資料などを映し出すのに特化したカメラです。照明を当て、鮮明に映すことができます。カメラの向きを変えられるものであれば、ホワイトボードを映し出すことが可能になります。ウェビナーで説明のためにホワイトボードを利用する際には便利です。
ウェビナーの数ある必要機材の中でも、カメラは重要な機材の一つです。ぜひ今回ご紹介した選ぶ方法をヒントに、こだわった選定をおすすめします。
カメラを選ぶ基準はウェビナーごとの登壇者の人数や用途によって変わります。高品質なウェビナーを実施するための機材についてお困りのことがあれば、リコーにぜひご相談ください。
また、リコーでは、初心者でも気軽にウェビナー配信を始められるウェビナー配信機材のオールインワンパッケージ「Quick Live」もご提供しております。本パッケージには、カメラ、マイク、照明、USBキャプチャーを同梱していることから、ご自身でオプション機器を選択するわずらわしさがありません。
キャスター付きのワゴンに収納されているため、オフィスの様々な場所へ楽に移動ができ、ウェビナー配信時にも便利に利用できます。詳細についてはサービスページをご覧いただくほか、お気軽にお問い合わせいただければご案内させていただきます。
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