リコーがデジタルサービスの会社への変革を進めていく中で、一貫した理念やビジョンの浸透、社員エンゲージメントの向上を目的とした社内コミュニケーション活性化の重要性が増しています。これらを実現するためのインターナルコミュニケーションの活動をご紹介します。
これまで、社長や役員から社員に向けた社内コミュニケーションとして、ビデオでのメッセージ発信やライブ配信などを国内外へ行っていました。
しかしながら、トップダウン型での一方的な発信に偏ってしまい、相互コミュニケーションが希薄に感じられてしまったこともあり、コミュニケーションの強化に向けて、更なる取り組みが必要でした。
国内外への社員に向けたコミュニケーションの強化策として、グローバルタウンホールミーティングをオンラインで開催しています。
特定のテーマに関する質問を社員から事前に募集、また当日ライブ配信中にもリアルタイムでチャットに投稿できるようにし、それらの質問に社長や役員がリアルタイムに回答することで、一方的な発信ではなく対話ができる場となっています。
ライブ配信の内容は、後日アーカイブ動画としてグローバルへ公開しました。
また、ダイジェスト版の動画も作成し、より多くの社員に届くように工夫をしています。
取り組み前のインターナルコミュニケーション施策は、PDCAに必要な効果測定の仕組みが十分に機能していませんでした。
そのため、より効果的なインターナルコミュニケーションを実現するには、全社方針や戦略など情報発信に対する社員の理解度、グループポータルサイトへのアクセス数など、大量の情報やコンテンツの性質に合わせた効果測定を実施する必要がありました。
インターナルコミュニケーション施策に対して積極的に行っていなかったアンケートの見直しを実施しました。
コンテンツ毎のパフォーマンスの違いを計測しながら、継続的にPDCAを回し、より効果的な施策を実施していくために、グループポータルサイトの各コンテンツのアクセス数やリンクのクリック数などを計測できるようにしました。
社内へ発信する情報の系統や狙いに応じた質問事項を事前に策定することで、毎回のアンケート策定プロセスを簡便化しました。
また、従来積極的に行っていなかったインターナルコミュニケーションに対する社員アンケートをより積極的にリーチすることで、アンケートの回収率が向上し、施策に対する振り返りや客観的な効果測定の実施、今後の改善につながる重要なデータの蓄積が可能になりました。
定量効果
2022年度:約6万PV
2023年度:約11万PV(前年比約1.8倍)
PV・・・ページビュー
定性効果
リコーグループ創業から80年以上経つ今もなおグループに息づいているもの、それは「創業の精神」。
私たちはどんな厳しい局面に直面しても、そのたびに「創業の精神」に立ち返り、一歩を踏み出し、その試練を乗り越えてきました。
2月6日の創立記念日は、その精神を今一度心に刻み、リコーグループではたらく誇りを力に変え、グループ全員で未来を見つめる日としています。
そこで、周年記念イベントを活用して、グループ全社員に対し、トップのメッセージやブランドに関する情報、創業の精神について考えるきっかけを提供したいと考えました。
1年に1回、会社の創立記念日である2月6日に、グローバル全社イベント『Foundation Day』を開催しています。
各年、会社が規定している7つの価値観(Innovation、Teamworkなど)の中のひとつをテーマに掲げ、イベントテーマに合わせて、社外ゲストスピーカー・企業スポーツ選手などと対談、経営層を招いたエピソードトーク、社員による演奏などを実施しています。
また、海外拠点もつなぐグローバルイベントとして日英中の3カ国語で配信し、リコーのサービスである『RICOH Realtime Communication』で、視聴者はリアルタイムで匿名コメントが投稿でき、一方的な配信ではなく「参加感」を演出しています。