B-03 インターナルコミュニケーション

リコーがデジタルサービスの会社への変革を進めていく中で、一貫した理念やビジョンの浸透、社員エンゲージメントの向上を目的とした社内コミュニケーション活性化の重要性が増しています。これらを実現するためのインターナルコミュニケーションの活動をご紹介します。

グローバルタウンホールミーティングの実施

取り組みの背景

これまで、社長や役員から社員に向けた社内コミュニケーションとして、ビデオでのメッセージ発信やライブ配信などを国内外へ行っていました。
しかしながら、トップダウン型での一方的な発信に偏ってしまい、相互コミュニケーションが希薄に感じられてしまったこともあり、コミュニケーションの強化に向けて、更なる取り組みが必要でした。

取り組み内容

国内外への社員に向けたコミュニケーションの強化策として、グローバルタウンホールミーティングをオンラインで開催しています。
特定のテーマに関する質問を社員から事前に募集、また当日ライブ配信中にもリアルタイムでチャットに投稿できるようにし、それらの質問に社長や役員がリアルタイムに回答することで、一方的な発信ではなく対話ができる場となっています。
ライブ配信の内容は、後日アーカイブ動画としてグローバルへ公開しました。
また、ダイジェスト版の動画も作成し、より多くの社員に届くように工夫をしています。

グローバルタウンホールミーティングの様子

会談の写真

質疑応答の写真

効果

  • 社員の質問に対し役員同士が対話で答えることで、経営陣の想いや考えに対する社員の理解度を高めています。
    また、経営陣への親近感を醸成することで、社員のエンゲージメントの高い意識も向上させることができました。
  • カジュアルかつ自然な形で役員の声を発信する手法は、社員からも高い評価を得ています。

インターナルコミュニケーションの効果測定

取り組みの背景

取り組み前のインターナルコミュニケーション施策は、PDCAに必要な効果測定の仕組みが十分に機能していませんでした。
そのため、より効果的なインターナルコミュニケーションを実現するには、全社方針や戦略など情報発信に対する社員の理解度、グループポータルサイトへのアクセス数など、大量の情報やコンテンツの性質に合わせた効果測定を実施する必要がありました。

取り組み内容

1.社員フィードバックの回収と効果測定サイクルの構築

インターナルコミュニケーション施策に対して積極的に行っていなかったアンケートの見直しを実施しました。

  • 社内へ発信する情報の系統や狙いに応じた質問事項を事前に策定
  • 動画や文章などの発信コンテンツとは別ページに設けられていたアンケートを動画のすぐ下に設置
  • 動画の最後に、社長自らアンケートへの協力を促すコメントを発信

動画のすぐ下にアンケートを設置

2.ポータルサイト内コンテンツのアクセス数、クリック数の計測

コンテンツ毎のパフォーマンスの違いを計測しながら、継続的にPDCAを回し、より効果的な施策を実施していくために、グループポータルサイトの各コンテンツのアクセス数やリンクのクリック数などを計測できるようにしました。

効果

1.社員フィードバックの回収と効果測定サイクルの構築

社内へ発信する情報の系統や狙いに応じた質問事項を事前に策定することで、毎回のアンケート策定プロセスを簡便化しました。
また、従来積極的に行っていなかったインターナルコミュニケーションに対する社員アンケートをより積極的にリーチすることで、アンケートの回収率が向上し、施策に対する振り返りや客観的な効果測定の実施、今後の改善につながる重要なデータの蓄積が可能になりました。

2.ポータルサイト内コンテンツのアクセス数、クリック数の計測

定量効果

  • グループポータルサイト内のブランドコンテンツ(社員向け記事など)閲覧数

2022年度:約6万PV
2023年度:約11万PV(前年比約1.8倍)

  • PV・・・ページビュー

定性効果

  • 組織全体として、データドリブンでPDCAを回す意識が高まった
  • 情報が増え過ぎないように意識するようになった
左記の内容を表す棒グラフ

グループポータルサイト内ブランドコンテンツ閲覧数

リコー創立記念イベントの開催

取り組みの背景

リコーグループ創業から80年以上経つ今もなおグループに息づいているもの、それは「創業の精神」。
私たちはどんな厳しい局面に直面しても、そのたびに「創業の精神」に立ち返り、一歩を踏み出し、その試練を乗り越えてきました。
2月6日の創立記念日は、その精神を今一度心に刻み、リコーグループではたらく誇りを力に変え、グループ全員で未来を見つめる日としています。
そこで、周年記念イベントを活用して、グループ全社員に対し、トップのメッセージやブランドに関する情報、創業の精神について考えるきっかけを提供したいと考えました。

  • 創業者 市村清の生きざまと、三愛精神が生まれた背景とその信念に基づいたそれぞれの活動を知ってもらいたい
  • リコーグループの文化であるリコーウェイをはじめとするブランドメッセージを社員へ浸透させたい
  • リコーグループで働くことへの誇り、歓びを感じてもらいリコーグループの将来、価値への期待を持ってもらいたい
  • 社員の離職を防ぎ、エンゲージメントを高め活性化させたい

取り組み内容

1年に1回、会社の創立記念日である2月6日に、グローバル全社イベント『Foundation Day』を開催しています。
各年、会社が規定している7つの価値観(Innovation、Teamworkなど)の中のひとつをテーマに掲げ、イベントテーマに合わせて、社外ゲストスピーカー・企業スポーツ選手などと対談、経営層を招いたエピソードトーク、社員による演奏などを実施しています。
また、海外拠点もつなぐグローバルイベントとして日英中の3カ国語で配信し、リコーのサービスである『RICOH Realtime Communication』で、視聴者はリアルタイムで匿名コメントが投稿でき、一方的な配信ではなく「参加感」を演出しています。

リコー社員によるオープニング演奏

企業スポーツ選手との対談

効果

  • 社員がイベント参加後に会社の方針や経営理念の理解・ 実践レベルが上昇
  • イベントの視聴率、発信力が強化されたため、社内の他組織からのコラボレーション依頼が増加
  • 海外からの反応、参加率が定着し、増加傾向
  • イベントにトップが生出演することで生の声が社員に届くので、自社に対する理解や一体感が向上

分野別事例一覧

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