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リコー 教えて電子帳簿保存法
コラム 08

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コラム

電子保存を始めたのに、紙出力がやめられない理由(わけ)

電子帳簿保存法対応の現場をレポート!

今回は電子データ保存を始められた、とある販売会社さんの経理担当の方のお悩みを紹介します。

建設業向けの機材や事務機器を販売するA社では、仕入先からの請求書、納品書がPDFで毎月数百ページ分送られてくるようになりました。
そこで、保存・管理を効率的に行いつつ、電子帳簿保存法にもいち早く対応するために、電子保存を行うソリューションを導入しました。

ところがいまだにPDFの請求書や納品書をプリントアウトしているといいます。
その理由を、経理を担当している方に伺うと…「会計事務所がまだ電子保存に対応していないので、紙で出力して欲しいと言われているんです…」といいます。

盲点でした。まさか会計事務所が電子保存のネックになっているとは…。
「電子保存できるようになれば、紙の節約にもなりますし、ファイリングもしなくて済みますけれど。ファイリングって結構大変なので…」

早く会計事務所が対応してくれるといいですね、というと「ええ。でも顧客向けの請求書はなかなかペーパーレス化できないんですよ。うちはやる気満々なんですが」
理由を伺うと、「建設業界はいまだに紙文化なんですよね。ゼネコンでもいまだに紙でやり取りしているぐらいなので。それに小さな取引先さんだと、うちの請求書だけ電子化して対応してくださいとも言えませんし。ペーパーレス化はまだまだ時間がかかりそうですね」

それでも、電子保存はメリットがあるといいます。
「PDFでやり取りするようになって、仕入先から郵送されてくるのを待つ必要がなくなりましたし、電子保存してしまえば、後で確認のために書類を探すのも、検索で瞬時に出てくるようになりましたからね。今までのファイルを探して、ページをめくってという時間が全く必要なくなっただけでも楽になりました」と笑顔で答えてくれました。
まだまだ紙文化の業界は多いと思います。そのような業界で先に電子化すると、A社のような苦労もありますが、恩恵も少なくありません。

最後に経理の方はこう言いました。
「私もITは得意じゃないですけど、そんな私でも簡単に使えています。電子化すると本当に楽ですよ。早く皆さんもこっちの世界に来てください。待ってます!」

※本内容はお客様との会話をヒントにしたフィクションです。
※本文に掲載されている情報は、2022年10月現在のものです。

画像:電子帳簿保存法対応の現場をレポート!

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