デジタルサイネージは、地方自治体において情報発信の効率化や住民サービスの向上を目的として導入が進んでいます。特に、観光案内や地域イベントの告知、防災情報の提供など、多岐にわたる用途で活用されています。デジタルサイネージは、静的な掲示板とは異なり、リアルタイムで情報を更新できるため、最新の情報を迅速に住民や訪問者に伝えることができます。例えば急な天候の変化に伴う避難情報の発信や、イベントのスケジュール変更などにも柔軟に対応可能です。
また、視覚的に訴求力のあるコンテンツを表示できるため、地域の魅力を効果的に伝える手段としても注目されています。自治体は、地域の特産品や観光スポットを映像やスライドショーで紹介することで、観光客の増加を促進しています。さらに、デジタルサイネージは、複数の言語に対応した情報提供が可能であり、外国人観光客へのサービス向上にも寄与しています。
導入に際しては、初期費用や運用コストが課題となることもありますが、近年ではクラウドベースの管理システムや、既存のインフラを活用したコスト効率の良いソリューションが増えてきており、これらを活用することで、より多くの自治体が導入を進めています。
日本国内の自治体では、すでにさまざまな用途でデジタルサイネージが導入されています。そして次のような活用用途により、良い効果を生み出しています。
自治体の庁舎にデジタルサイネージを設置することで、利用者に対する有意義な情報発信が叶います。自治体が利用者に伝えたい情報は多岐に渡るため、デジタルサイネージで複数のコンテンツを入れ替えながら繰り返しタイムリーに発信できることから、便利な広報ツールとして機能します。
自治体は、観光資源を広報する観光政策や、地方活性化・地方創生の事業も担うことから、他都道府県からの観光客や地方移住者を呼び込む使命もあります。そうした中、デジタルサイネージで写真や映像を駆使して地域の魅力を発信することで、存分にPRできます。
非常時に、災害対象地域にとって必要な情報を配信したり、平常時には防災に関する啓蒙コンテンツを配信したりと、災害・防災情報をデジタルサイネージで発信することで、地域貢献につながります。
自治体の庁舎の窓口に何らかの手続きに訪れた利用者は、混んでいるときには待ち時間が発生することがありますが、デジタルサイネージを誰もが見える位置に設置しておくことで、待ち時間のストレス軽減につながります。
【参考】
自治体のデジタルサイネージでは、どのようなコンテンツが配信されているのでしょうか。具体的なコンテンツ例をご紹介します。
地域住民への各種お知らせなどの広報コンテンツです。自治体が発行している情報誌の内容をそのまま掲載するなどすれば、手軽に情報発信が可能です。
地域内の観光地の紹介やイベント情報、観光で利用できる自転車やレンタカーの情報などの観光促進コンテンツです。
災害・防災情報コンテンツとして、地震が起きたときには震度やマグニチュードをタイムリーに表示したり、平常時には「今月の防災目標」を表示したり、日頃からの備えを啓発するコンテンツを表示したりします。
ニュースや天気などの一般コンテンツも、生活者にとって便利な情報であり、注目されます。
【関連情報】
自治体におけるデジタルサイネージの効果的な設置先について紹介します。
自治体の庁舎は、住民が行政サービスを受けるために訪れる主要な場所です。デジタルサイネージを庁舎内に設置することで、来庁者に対する情報提供が効率的に行えます。例えば、受付や待合スペースに設置することで、手続きの流れや必要な書類などをリアルタイムで案内できます。また、緊急時の避難経路や災害情報をタイムリーに表示することも可能です。
観光案内所や市民サービスセンターなどの案内所は、地域内外から多くの訪問者が集まる場所です。ここにデジタルサイネージを設置することで、観光情報やイベント情報、地域のニュースなどを効果的に発信できます。多言語対応のサイネージを活用すれば、外国人観光客にもわかりやすく情報を提供できます。また、地図や天気予報等も発信できるため、訪問者の行動をスムーズにサポートします。
公共交通機関の駅やバス停は、多くの住民や観光客が利用する場所であり、情報発信の重要な拠点です。デジタルサイネージを設置することで、運行情報や遅延情報、乗り換え案内をリアルタイムで提供できます。さらに、地域のイベント情報や観光スポットの紹介、広告などを表示することで、乗客の待ち時間を有効に活用することができます。これにより、公共交通の利用促進や地域の活性化にもつながります。
観光スポットにおけるデジタルサイネージの設置は、訪問者に対する情報提供の質を大きく向上させます。観光地の歴史や文化、見どころを映像や音声で紹介することで、訪問者の理解を深めることができます。また、イベント情報や周辺施設の案内を表示することで、観光客の滞在時間を延ばし、地域経済の活性化に寄与します。さらに、インタラクティブなタッチ機能を持つサイネージを導入すれば、訪問者自身が興味のある情報を選んで閲覧できるため、満足度の向上が期待できます。
教育施設や学校におけるデジタルサイネージの活用は、情報伝達の効率化と教育効果の向上に寄与します。校内の掲示板に代わり、行事予定や緊急連絡、部活動の情報などをリアルタイムで表示することで、生徒や教職員に迅速に情報を届けることができます。また、教育コンテンツを映し出すことで、授業の補助ツールとしても活用可能です。さらに、地域の防災拠点としての役割を持つ学校では、防災情報の発信ツールとしても有効です。
自治体はデジタルサイネージをどのように活用をしているのでしょうか。実際の活用事例を見ていきましょう。
上里町役場様では、住民が最新情報を簡単に得られる町づくりを目指し、デジタルサイネージを導入。高齢者やITに不慣れな人にも、Instagramの投稿や緊急災害情報を含む多様な情報を提供されています。
住民や訪問者に情報を提供するため、町役場と観光拠点である「アグリパーク上里」にデジタルサイネージを設置。以前は情報更新の度に職員が現地に足を運ばれていましたが、現在は遠隔配信が可能となり、運用の効率化を実現されました。
また、災害情報をいち早く発信できるほか、平時には防災教育コンテンツで防災意識を高めることのできる防災/災害情報コンテンツも併せて導入。内容が充実しており、防災担当者から好評をいただいております。
今後も、町の計画策定に関する意見募集をデジタルサイネージで行うなど、さらなる活用が検討されています。
御殿場市役所様は、市民サービスの向上と防災拠点としての機能強化を目的に東館を新設。建物の顔となるエントランスに、市民の皆様に向けて市の魅力や有用な情報を発信していきたいと、リコーデジタルサイネージと4面マルチディスプレイをご導入いただきました。
設置場所が自然採光を利用した明るいエントランスであるため、場所を選ばずに高画質な映像出力が可能なマルチディスプレイを導入。インパクトある画面で、動画、静止画による多彩かつタイムリーな情報発信が実現しました。
イベントや募集など市民の皆様に向けた情報告知、天気やニュースといった様々なコンテンツをデジタルサイネージで配信。来庁した方の目におのずと入る情報訴求力の高さ、タイムリーな情報を得られる点など、市民の方だけでなく職員の方からも好評をいただいております。
JR宮崎駅周辺の再開発に伴い駅構内の観光案内所をリニューアルされた宮崎市観光協会様。
情報発信拠点として宮崎らしさを演出し、地域それぞれの魅力をより効果的にPRするためリコーデジタルサイネージを導入。入口と案内所内に設置した2台のディスプレイから、観光情報やタイムリーなイベント、さらに新型コロナウイルス対策を分かりやすく発信。安心・安全に旅を楽しんでいただけるよう注意喚起を行うとともに、観光協会でも各観光地でも万全な感染対策に努めていることを発信されています。
入口に設置したディスプレイは案内所が営業していない時間も稼働させ、早朝や深夜に到着した観光客にも情報を発信されています。一方、案内所内のディスプレイは、待合スペースや併設のカフェからも見えやすい場所に設置。ディスプレイを眺めながらゆっくり情報収集をしていただけるよう工夫されています。
動きのあるコンテンツに、観光客のほか地元の方々も注目。地域の賑わいにつながる効果的な情報発信を実現されています。
福島市観光コンベンション協会様は、JR福島駅 新幹線改札前の西口観光案内所をリニューアルした際に、幅広い情報を提供するツールとしてリコーデジタルサイネージを導入されました。
案内所の入り口と案内所内中央に大型モニターを設置し、日本語・英語の歓迎メッセージや季節折々の観光情報を発信。訴求力の高いデジタルサイネージで人々の好奇心を引き出し、案内所内へ誘導する流れをつくっています。
また、特にお問い合わせの多い内容については、タッチパネル式のディスプレイを活用し、画面にタッチして必要な情報にスムーズにアクセスいただけるように工夫されています。デジタルサイネージにより、心のこもったおもてなしを提供するとともに、リピーターにも満足いただける幅広い情報提供、多様な魅力発信を実現しています。
仙台市中心部商店街活性化協議会様と一般社団法人まちくる仙台様は、商店街の魅力を発信し地域活性化を図るためにデジタルサイネージを導入しました。マーブルロードおおまちのアーケードに設置された大型LEDビジョンは、商店街や近隣地域の観光情報、イベント情報を配信し、地域全体への回遊を促進しています。
特に、仙台・青葉まつりのライブ配信や地元大学生のアカペラコンサート、高校生のパフォーマンス紹介など、地域のニーズに応じた多様なコンテンツが好評を博しています。デジタルサイネージの導入により、商店街の集客力が向上し、広告収入も得られるようになりました。導入の決め手となったのは、使いやすさやリコージャパンのサポートの充実です。
今後はインバウンド対応のコンテンツを強化し、地域の祭りやイベントの再開に合わせて、デジタルサイネージの活用をさらに進める予定であり、商店街を核に地域全体の活性化を目指し続けます。
デジタルサイネージの特長や活用目的、実際に導入されたお客様の声などをわかりやすくまとめた“デジタルサイネージ まるわかりガイド”をご用意いたしました。
ぜひご一読ください!
デジタルサイネージとは
コンテンツ配信の3つのパターン
4つの活用法
業種・業態別活用例
リコーのデジタルサイネージのご紹介
(特長、導入に必要なもの、コンテンツ配信の流れ、機能紹介)
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