複写機のパーツ部品生産において、温湿度影響を受けやすいパーツの生産では温湿度管理が重要となりますが、作業者が手動管理で温湿度記録を抜き出していたことで、間接工数が発生していました。また、コストダウンの一環により生産移管を行うも、従来通りの環境をリアルタイムで監視したいという課題がありました。
これまでの課題
環境センサー D201活用による効果
定常的に温度計からのデータ抜き出し作業が発生する中、できるだけ間接工数削減の見直しを行いたいという要望が出ていました。また、温度計の定期的な電池交換が必要になるものの、データ抜き出しの作業を行うまで気づかないなど、確認遅れでデータ欠損も発生していました。
電池交換を意識した温湿度管理では、データ抜出の工数と電池交換の工数と手間も多く、限られた業務時間内では新たな価値を生み出す業務への振り分けが十分に取れない状況にあります。温湿度の記録には価値を生みにくいルーティン作業の意識はせずに、見たい時にいつでも見れて、そこには電池切れに伴うデータロスはなく、必ず欲しいデータがある状況が求められます。
手動でのチェックでは、空調故障が起きた際にすぐに気づくことができず、初動に大きな遅れが出てしまい、大幅な生産ロスが発生する懸念がありました。工場内の温度によって品質が左右されるため、定期時間間隔での温湿度管理では万一の管理外温湿度の場合に生産量に応じた製品ロスに直結してしまいます。設備や空調故障の万一の時こそ、瞬時に気付いてリアルタイムな対処が求められます。
前身機での実証も含め2020年11月より社内実践を開始し、2022年4月に移管先量産展開を行いました。
■ 導入システム
社内実践期間 | 2020年11月~ ※前身機での実証含む |
移管先量産展開 | 2022年4月~ |
設置機器 | 環境センサーD201/D202/ラズベリーパイ |
クラウドサービス | Azure/PowerBI |
グラフ可視化 | PowerBIによる表示 |
■ RICOH EH 環境センサー D201導入効果
1回あたりの間接作業工数を105分短縮。 月2回の作業で約3.5時間/月の作業改善。
データ抜き出しや加工の手間を排除し、最も重要な解析・分析の時間に集中できるようになりました。
社員1名の人件費に換算すると年間約19万円の間接作業費削減に。
作業員が都度データの抜き出しを
せずにWebでデータ閲覧
間接作業時間80%を削減。年間作業費用約19万円分の改善!!
電池交換レスで
⾧期間のデータ欠損を防止
万一の電池切れで環境データが取得できなくなるリスクを排除
リアルタイムな温湿度管理で
万一の空調故障でも被害を最小に
リアルタイムなモニタリングとアラート設定で約40万円分/回の損失リスクを回避!!
■RICOH EH 環境センサー D201導入後の声
■「RICOH EH 環境センサー D201」について
RICOH EH環境センサーD201/D202は、工場や倉庫の壁際などの十分な明るさがない場所でも動作が可能です。
超小型サイズのため設置場所を選ばず、-30℃から60℃までの温度範囲で「温度・湿度・照度・気圧・内蔵リチウムイオン電池の電圧」を測定可能。 電気工事・配線・電池交換も不要です。Windows®のパソコンやスマートフォンとの連携によりモニタリングができるため、さまざまな場面で利用ができます。