お客様事例　シェル・サービス・インターナショナル株式会社 様

石油メジャーの1つ、ロイヤル・ダッチ／シェルグループの情報システム会社であるシェル・サービス・インターナショナル株式会社様。昭和シェル石油のSAP R/3導入プロジェクトで中心的な役割を果たし、リコープリンターの導入でコスト削減に大きく貢献しました。

独自のグローバル・プラクティスで多彩な情報サービスを提供

シェル・サービス・インターナショナル（以下、SSI）は昭和シェル石油グループの情報処理部門が分社化されて誕生した会社です（設立時の社名はソーティス）。主にグループ会社内のIT戦略をサポートするのが役目でしたが、最近では石油業界以外でも独自に顧客を開拓し、蓄積したグローバル・プラクティスで各種情報サービス（コンサルティング・開発・運営）を提供しています。

さて、昭和シェル石油では基幹システムのダウンサイジングを目的にSAP R/3導入プロジェクトを1998年から段階的に進めてきました。SSIでは、全国の特約店に毎月送付する請求書を中心に作成業務の委託を受けていますが、1998年の段階では毎月30万枚にものぼる大量帳票をメインフレーム専用の高速プリンター2台で印刷。R/3で業務処理を経て生成された帳票データをいったんメインフレームに送っていました 。

システム改善にあわせプリンターも一新

しかし、このR/3導入とともにメインフレームをオープンシステムに移行する方針がすでに決まっており、プリンターの入れ替えもその一環として行われることになりました。それまでホストコンピューターに直結していたプリンターはSAP対応していないうえにコストが高かったからです。また、帳票印刷は月初に集中して行われるのですが、5種類の紙を使用しての印刷であるため、仕分けの点でミスが目立っていました。「今回のプリンター入れ替えの最大の目的はコスト削減でした。新機種採用条件としては、サーバレスで毎分105ページの印刷、そして仕分け機能の改善です」（井澤様）。

また、オープン環境への完全移行に関しては、短期間とはいえある程度作業時間がかかるので、SSIでは既存のホストも残してホストからの出力も実施するために、ホスト帳票データとSAPデータの両方が出力できるプリンティングシステムを望んでいました。SSIが新機種プリンターの導入を本格的に検討し始めたのは2003年1月からです。以降、数社の見積もりを詳細に比較した結果、リコーの「imagio Neo 1050Pro」2台に決定しました。「もっとも優れたコストパフォーマンスを発揮できるのが、リコーのプリンターでした。当初、リコーはプリンターというよりコピー機のイメージが強かったのですが、今回のテストで印刷レベルの高さがわかりました」（井澤様）。

プリンターの入れ替えが行われたのは2003年4月、それから3ヶ月間は導入テストが実施され、150帳票に関して印字品質を調べました。ハードディスクが破損した場合の帳票フォームデータバックアップ方法の明確化など、いくつかの課題は指摘されたものの、大きなトラブルもなくテストは順調に推移しました。

導入コストを50％以下に削減24時間保守体制にも満足

導入テストを経て3ヶ月後に本格稼働する予定でしたが、R/3の導入作業の遅れにより、実際は10月からのスタートということになりました。しかし実際に導入した後、その効果は表れました。「ダウンサイジングによる省スペース化と導入イニシャルコストを50％以下に抑えることができました。使い勝手も良く、担当者に新しい教育をする必要もないので現場でも好評です。24時間の保守体制にも満足しており、帳票が集中する月初にはリコーの担当者の方に待機していただいています」（伊藤様）。

また、今回サーバレス帳票システムにしたことで人件費や管理費などが大幅に削減され、現場責任者の伊藤様からは「imagio Neo 1050Pro」への満足度が高い、と評価をいただきました。これからも、リコーのプリンティングシステムはさまざまに複雑化するITシステムに対応し、煩雑化する業務をサポート。顧客のスムーズな業務プロセスの実現に尽力していきます。