近年、ウェビナーがリード獲得やリード育成の有効な手段として企業に注目されています。ビジネスとしてウェビナーを行っていくうえで、どのようなことを数値指標として設定をしたらいいのでしょうか。今回は、ウェビナー開催時のKPIやKGIの設定方法をご紹介します。
ウェビナーとは、オンラインで開催するセミナーのことを指します。ZoomなどのWeb会議システムなどを用いて配信されるケースが多くあります。
ウェビナー開催の際には、通常のセミナーと同様に、KPI(重要業績評価指標)を設定しましょう。KPIについての詳細は後ほどご説明しますが、端的に言えば、成果を測る目標の一つです。
KPIを設定するには、まずウェビナーの目的を確認しておく必要があります。ウェビナーのよくある目的には、例えば次のものがあります。
●新規顧客の獲得
●リードフォローアップ
●商品プロモーション
●顧客への追加販売
●満足度アップセミナー
どの目標でウェビナーを開催するかによって、ターゲットやウェビナーの内容、参加者への特典なども大きく変わってきます。明確な目的を設定することで、効果的な目標の計測につながります。
KPIとは何か、という点を確認していきましょう。KPIを考える上で欠かせないのが、KGIです。それぞれの意味と違いを確認しておきましょう。
KPI(Key Performance Indicator)とは「重要業績評価指標」のことを指します。大きな目標を達成するプロセスにおいて、その目標の達成度合いを計測したり、検証したりするために設定する定量的な指標を指します。大きな目標を達成するまでの道標の役割となります。
KGI(Key Goal Indicator)とは「重要目標達成指数」のことを指します。その名の通り、最終的なゴールを意味します。いってみれば、大目標です。KGIは先ほどご説明した「ウェビナーの目的」と同義ととらえて良いでしょう。
KGIが「最終的なゴール」であるならば、KPIは最終的なゴールを達成するための「中間目標」です。KGIは一つなのに対して、KPIは複数設定するのが一般的です。
KGIとKPIを両方設定しなければ、ウェビナーを開催しても成功したかどうかを測ることができません。そのため、KGIとKPIをしっかりと設定してからウェビナーを開催するのをおすすめします。
ではKGIを使って、数値目標を設定する方法をご紹介します。KPIは一般的に3~5個程度設定するのが望ましいといわれています。
ウェビナーの主な目的ごとのKGIとKPIの例をご紹介します。
KGI:新規リードの獲得数
KPI:集客数、集客単価、アンケート回収数など
KGI:リードの獲得数
KPI:メルマガ開封率、継続参加率、資料請求数、無料サンプルの配布数など
KGI:商談化の件数
KPI:見積もり件数、個別相談件数、成約率など
KGI:追加商品の販売数
KPI:成約率など
KGI:満足度
KPI:アンケート回収数など
ウェビナーのKPIとKGIを設定する際の注意点をご紹介します。
まず知っておきたいのが「SMARTの法則」というフレームワークです。
SMARTとは、下記の頭文字を取ったものです。
Specific:「具体的」「分かりやすい」
Measurable:「数字で計測可能」
Achievable:「達成可能」
Relevant:「関連性」
Time-bound:「期限が明確」
これらのすべてを満たす目標を設定することで、目標が達成しやすくなるといわれています。
SMARTの法則を踏まえた上で、次の注意点を守ってKPIとKGIを設定しましょう。
目標は、できるだけ定量化して数値で設定しなければなりません。曖昧な目標を設定してしまうと、達成度が判断できません。また人によって捉え方が変わってしまうので、認識違いが起こりがちです。
現実離れしすぎている目標数値では、取り組む人員のモチベーションが上がらないため、意味を成しません。目標はそれに向かって邁進するモチベーションの一助とならなければ、成果を出すことはむずかしいでしょう。現状を正しく把握し、実現できそうなKGIを設定しましょう。
KPIは、KGIを達成することに結びつくものを設定する必要があります。いくら適切に設定したKPIに取り組んでも、KGIに結びつがないのであれば意味がありません。 KPIとKGIは常にセットで設定しましょう。
KPIの数を増やしすぎると、KGIが達成しにくくなることがあります。なぜなら複数のKPIへ取り組みながらも、どれも中途半端になってしまう恐れがあるためです。スタッフが取り組める範囲内での適切な数のKPIを設定しましょう。
目標を立てて達成を目指したウェビナーは、終了後に、数値目標を分析して改善策を立て、再度、改善へと取り組むというPDCAサイクルを回していくことが肝心です。そうすることで、ウェビナーをブラッシュアップしていくことができます。
下記の行為は、PDCAサイクルのCheckの部分を表しています。これらのことを行い改善を繰り返していくことで、ウェビナーはさらにレベルが上がっていくでしょう。
1.KGIの結果を分析して見直す
ウェビナーのKGIの数値はどのくらいでしたか? 達成できなかったのであれば、その原因を分析して、業務フローや予算などの見直しを図りましょう。
2.KPIの結果を分析して見直す
KGIが達成できなかった一つの要因は、KPIの設定が誤っていたということが考えられます。KPIの設定の見直しが必要となるでしょう。
達成できなかったKPIについても分析し、要因を対策するにはどうすれば良いかも検討しましょう。
3.ROI(投資対効果)を確認する
KGIとともに、ウェビナーの成果はROIの観点からも行うことができます。ROIとは「Return On Investment」の頭文字をとったもので、「投資対効果」を意味します。つまり、投資に対してどれくらいの効果が出せたのかを示します。
投資という言葉はさまざまな意味合いがありますが、マーケティングの分野では、コストや経費と読み換えても良いでしょう。
ROIの計算式は、「利益 ÷ 投資額 × 100(%)」で表します。
利益は、売上を生み出すためにかけたコストを売上から引いた額となります。このROIを高めていくことを目標とすることでも、ウェビナーの成果を上げていくことができます。
ウェビナーを開催する際には、開催することそのものを目的とせず、KGIとKPIを追いながら、改善を繰り返すことが必要です。
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