2005年4月、調剤薬局の世界でNo.1へと成長を遂げた株式会社アインファーマシーズ様。調剤薬局としての安全性の追求と、地域に密着したサービスの実現のために、全国のチェーン店でリコーの「IPSiOシリーズ」をご活用いただいています。
札幌に本社を置き、調剤薬局とドラッグストアを2本柱に全国でチェーン展開を行っている株式会社アインファーマシーズ様。特に調剤薬局部門であるアイン薬局様は、2005年4月のM&Aを機に業界No.1となり、現在も着実に成長を遂げています。「調剤薬局の役割は、とにかく安全に患者様へ薬をお届けするということ。この姿勢はいくら店舗が増えても変わることはありません」(管理部 課長 内田様)。そんな安全性追求の一例として、同社が株式会社ト-ショ-様と共同開発したPhAINシステム(ファインシステム)という調剤過誤防止システムがあります。これはレセコンに入力された患者様の処方箋情報を携帯端末に転送し、薬をピックアップするときに各薬棚にあるバーコードを携帯端末で読み取り、それが処方箋と異なる薬の場合音で警告を発するシステム。3段階の人的監査に加え、このシステムによるハードウェア的チェックを行うことでより高い安全性を実現し、併せて薬剤師のストレス削減も可能にします。3年の時間をかけて開発されたPhAINシステムは、2006年4月には全店に導入される予定です。
実はアイン薬局様の事例紹介は、今回が2回目。1回目は2003年12月、調剤業務用カラーレーザープリンター「IPSiO CX8200-ME」の導入に至る経緯を詳しくご紹介させていただきました。そのとき高い評価をいただいた点は、<徹底した検証作業を経ての導入により、従来プリンターと比較して紙詰まりなどのトラブルが圧倒的に減少した><患者様ごとに薬袋を出力できる仕分け機能により、効率化と安全性の向上が実現した> <5段トレイにより、大きさの違う薬袋とカラーのお薬情報が1台で出力できるようになった><導入コストが安い>といったものでした。2年以上現場でご活用いただいて、今回あらためてその評価をおたずねすると、「あのときとまったく変わっていませんね。特に仕分け印刷は、なくてはならない機能として定着しました」(運営課 主任 國本様)との答えが返ってきました。その結果、当初他社製品と5分5分で導入していく予定だったカラープリンターは、新規・切り替えともすべてリコー製品になりました。
カラープリンターにより業務がスピードアップするにしたがって、今度は患者様への領収証の発行や、専用のドットプリンターによるお薬手帳用のラベル印刷などモノクロプリンターの性能が追いつかなくなってきました。そんなとき、什器関係でお付き合いのある大丸藤井株式会社様より、リコーの「IPSiO NX96e」を紹介されました。このプリンターなら、領収証や調剤録、薬歴カレンダーなどすべての出力が速くなり、しかも標準トレイからA6のラベル印刷もできるということで、さっそく検証作業に入りました。採用の決め手となったのは、ファーストプリントのスピードでした。ファーストプリントが速いということは、領収証の発行で患者様の待ち時間が削減できるだけでなく、薬剤師も余裕を持ってチェックできます。しかもサイズもコンパクトで、カウンターの下にスッキリと収まります。2005年の夏、カラープリンターに続いてモノクロプリンター「IPSiO NX96e」の導入がはじまりました。
「IPSiO NX96e」のラベル印刷をめぐるひとつのエピソードがあります。検証センターのテストではスムーズに出力できていたラベル印刷に、現場の通紙テストで紙詰まりが発生しました。北海道リコーでは、すぐに原因の究明作業に入りました。それはプリンター搬送部などの各パーツはもちろん、ラベル用紙の接着剤に至るまで、すべての過程で問題点を洗い出すという徹底したものでした。結局、ラベル用紙の材質がテスト時と変わっていたことが原因で出たトラブルであることが判明し、事なきを得ました。「それまでプリンターのサポートというのは、機械を掃除したり消耗部品を交換するだけだと思い込んでいましたから、原因を徹底的に探し出し解決するというリコーさんの姿勢には、本当に驚かされました。そしてそれが大きな信頼につながりました」(國本様)。こういった確かなサポート体制が、都市部でも遠隔地でも同様に用意されている。それが全国にチェーン展開しているアイン薬局様がリコー製品を導入する大きな要因になっているということです。
アイン薬局様は、プリンターに対して性能面でもサポートの面でも、高いハードルを設けています。それはプリンターを、安全性を追求するためになくてはならないツールとしてとらえているからです。「私たちの仕事は、品揃えで差をつけるとか価格で差をつけるといった競争ではありません。安全性という患者様にとって当たり前のことを追求し続けることが、調剤薬局の使命なのです」(内田様)。これからは、プリンターを含めたリコーならではのシステム提案を積極的に行ってもらいたいとのこと。私たちリコーも、お客様の業務をできる限り深く理解した上で、全国で蓄積される調剤業務のノウハウを活かした独自のプリンティングソリューションをお届けできるよう努力していきます。
調剤薬局では、患者様に薬の説明をしたあとでなければ領収証を発行してはいけないという決まりがあります。領収証の発行は、カウンターで待たされる時間だけに患者様は1秒でも短縮して欲しいところ。また薬剤師の方も、これがもたつくと大きなストレスになり、チェックもおろそかになりかねません。「IPSiO NX96e」の高速ファーストプリントは、患者様と薬剤師双方の心的負担を軽減しています。
株式会社アインファーマシーズ