Amazon Web Services™(以下、AWS™)導入のために支援事業者を探しているものの「信頼できる事業者はどうやって選べばよい?」と悩む企業担当者の方もいるでしょう。
AWS™導入支援事業者はたくさんあり、提供している内容や実績数が異なるため、選び方が難しいのも事実です。
そこで本記事では、AWS™導入支援事業者のサービス内容や選び方を詳しく解説します。
最後まで読んでいただければ、AWS™導入支援事業者選びに失敗せずに、自社にとって適切なAWS™導入が可能となるでしょう。
目次
世界中の企業において、クラウドインフラの構築にAWS™が選ばれている理由は、以下の3つです。
それぞれの理由について詳しく説明します。
企業がインフラの構築をオンプレミスからクラウドファイルサーバーに移行する背景には、リモートワークの需要が拡大していることやDXの加速が挙げられます。
オンプレミスからクラウドにサーバーに移行することで、社外からも会社のシステムにアクセスが可能です。
また、近年はDXが加速しており、企業にはデジタル技術を活用した業務改善が求められています。オンプレミスからクラウドファイルサーバーへの移行は、ビジネスの拡張性を高める手段のひとつとして、企業にとって重要になりつつあります。
クラウドファイルサーバーの種類は豊富にありますが、その中でもAWS™は世界中の多くの企業に選ばれています。
2023年第4四半期時点の世界シェアは、Canalysの調査によるとAWS™が31%、Azureが26%、GCP™が10%です。
また、総務省の「令和6年版情報通信白書」によると、PaaS/IaaSのAWS™、Azure、GCP™利用率は以下の通りです。
引用:総務省|令和6年版 情報通信白書
AWS™は国内外でクラウドサービス利用者数1位のシェアを誇り、世界中の多くの企業から選ばれていることがわかります。
出典:Worldwide cloud service spending to grow by 20% in 2024
出典:株式会社MM総研「国内クラウドサービスの市場規模は3.5兆円に拡大」
AWS™の大きなメリットの一つとして、初期費用がかからない点が挙げられます。そのため、大企業だけでなく、資金が限られている中小企業やスタートアップ企業でも導入しやすいといった特徴があります。
また、必要な時に必要なリソース分だけ費用を支払う従量課金制のため、コストも最低限に抑えられます。
他のインフラ構築では高額な初期費用がかかるケースも多いため、AWS™を利用した構築は優位性が高いといえるでしょう。
調査会社のSynergy Research Groupが発表した2023年第4四半期のデータによると、AWS™はグローバルなクラウドインフラ市場において31%とトップのシェアを占めています。
市場シェアが高いということは、それだけ多くの企業に利用され信頼されているサービスであるということです。
AWS™の利用者が多さに伴って関連する情報やサポートも豊富で、問題が発生した際の解決策も見つけやすいでしょう。
また、コミュニティやサードパーティーのツール、サービスも充実しており、導入後の運用もスムーズに進められる点も選ばれている理由です。
参考:Synergy Research Group「2023年第4四半期のグローバルにおけるクラウドインフラのシェア」
AWS™の構築方法はWeb上でたくさん情報が公開されているため、調べながら自社で構築することも可能です。
実際にAWS™公式サイトで公開されているドキュメントや資料を活用すれば、基礎的なセットアップは比較的簡単に進められます。しかし、AWS™には数多くのオプションやサービスがあり、自社のニーズに適切な構成になっているかの判断が難しいでしょう。
また、AWS™に関する知識や技術を学ぶことも必要になるため、時間コストも多くかかってしまいます。
そのため、最適なAWS™環境を迅速かつ確実に構築するためには、AWS™導入支援サービスや専門業者への依頼を検討するのがおすすめです。
AWS™導入支援事業者とは、AWS™の導入から運用までをサポートする専門の事業者です。
具体的には、初期設定・システム設計・セキュリティ対策・コスト管理などに関する支援を行っていて、サービス内容は事業者によって異なります。
企業にAWS™導入のノウハウやリソースがない場合、AWS™導入支援事業者へ依頼することで、迅速なシステム導入を実現できます。
AWS™の導入を成功させるためには、信頼できる導入支援事業者の存在が必要不可欠です。
AWS™導入支援事業者に依頼するメリットは以下の2つです。
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
AWS™導入支援事業者は、企業の予算やニーズに応じた適切なコストでの構築提案が可能です。
AWS™には利用できるサービスが300種類以上あるため、選び方を間違えると無駄なコストが発生してしまいます。
また、従量課金制のため、サーバーやストレージ容量・データ転送量などによっても費用が変動し、毎月どのくらいかかるかが把握しにくいといった点がネックになります。
そのため、AWS™導入支援事業者に依頼することで、コストもAWS™構築も最適化してくれる点は大きなメリットになるでしょう。
AWS™のセキュリティ設定は専門的な知識が必要にも関わらず、企業の担当者自身で設定しなければなりません。
そのため、専門知識を持っていない企業にとっては、AWS™の導入自体のハードルが上がってしまいます。
しかし、AWS™導入支援事業者は、企業の業種や業務内容に応じた、適切なセキュリティ設定を提案し対応してくれます。
また、導入だけではなく、運用・保守のサポートまで依頼した場合、運用開始後のセキュリティも適切な状態に保つよう管理してもらえます。
AWS™導入支援事業者のサービス内容は、大きくわけて以下の3つがあります。
それぞれのサービス内容について詳しく解説します。
要件定義では、企業の現状分析を行い、AWS™を導入する目的や希望のサーバー構成などをヒアリングします。
構築内容や費用・スケジュールは要件定義の段階でほとんど決まるため、要望や予算はこの段階でAWS™導入支援事業者に伝えておく必要があります。
AWS™の構築や運用を成功させるためには、適切な要件定義が行われることが必要不可欠です。
設計・構築フェーズでは、要件定義に基づいたシステム設計を行い、AWS™環境を構築していきます。
AWS™導入支援事業者が、システム・セキュリティ・移行などに関する設計を行い、負荷テストを実施したうえでAWS™構築に移ります。
基本的には設計・構築に関してはAWS™導入支援事業者が対応するフェーズのため、企業側がやるべきことは少ないでしょう。
しかし、スケジュール通りに進んでいるかの確認はしておくことをおすすめします。
AWS™が構築されて移行が完了し本稼働がスタートしたら、AWS™環境の運用と保守をサポートしていきます。
定期的なメンテナンス、モニタリング、トラブルシューティングなど、運用に関する幅広い支援が行われることでシステムの安定した稼働が可能です。
また、AWS™導入支援事業者によっては、人材育成(トレーニング)を実施しているケースもあります。サービスを利用することで、AWS™に関する専門的な知識を短期間で体系的に学べるため、社内にAWS™の知識を持った人材を抱えられます。有識者が増えることで、AWS™導入後の検証・改善のスピードも上げられるでしょう。
自社に合ったAWS™導入支援事業者を選ぶ際は、以下の3つのポイントを確認することが重要です。
それぞれの選び方について詳しく解説します。
AWS™導入支援事業者によって対応範囲が異なるため、AWS™の導入から運用までの全てのフェーズを網羅的に支援できる事業者を選ぶのがおすすめです。
導入から運用まで一貫したサポートを受けられるため、不具合が発生したときも相談しやすく、安定したシステムの稼働につながります。
AWS™導入事業者を選ぶ際には、豊富な実績があるかどうかも重要です。
過去の構築実績や業界経験を確認する際には、事業者のホームページ上で以下のポイントをチェックしましょう。
自社の業種に対する豊富な導入実績を持つ企業を選ぶことで、業界特有の課題やニーズに対応した適切なサポートや提案が受けられます。
また、官公庁や大手企業からの依頼を受けている企業は、業界内でも一定以上の実績が認められていると判断できます。そのため、実績ページでは、業種だけでなく依頼主の規模なども確認するとよいでしょう。
AWS™のサービスパートナーとは、AWS™のサービスを通してお客様の課題解決に貢献する企業であるということです。
AWS™サービスパートナーティアの認定を受けた企業を選ぶことで、信頼性の高いサービスが受けられます。
リコーもAWS™の認定パートナーとなっており、社内に認定取得者や技術者が在籍しています。どこの事業者に依頼すべきか迷った際は、ぜひリコーにご相談ください。
リコーはグローバル企業を顧客に多く抱えています。そのため、Microsoft SharePointを利用してグローバルな情報共有を行っていましたが、コスト面で課題を抱えていたことから、AWS™の導入を検討し始めました。
リコーがAWS™を選んだ理由は以下の通りです。
AWS™を導入したことにより、サーバーシステムの運用コストは以前と比べて約1/3削減できました。また、運用状況に合わせた拡張や最適化も可能になり、オンプレミスとは柔軟性が格段に違うことを実感しています。
参考:AWS™ 導入事例: 株式会社リコーによる AWS™ での Windows アプリケーション活用事例 | AWS™
AWS™導入支援事業者とは、AWS™の設計・構築から運用・保守まで継続的にサポートしてくれる事業者のことです。
専門知識や技術が必要なAWS™導入を支援事業者に依頼することで、コストやAWS™構築を最適化できます。
このような悩みをお持ちの企業様は、リコーが提供する「リコー デザイン/マネージドサービス for AWS™」の活用をご検討ください。
「リコー デザイン/マネージドサービス for AWS™」はAWS™の構築から運用支援までトータルサポートするサービスです。
専門知識がなくても面倒なサイジング不要で、すぐにAWS™を活用できるパッケージを用意しているため、ぜひチェックしてみてください。
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