【最新版】主要クラウドファイルサーバー比較|料金や特徴・選び方を解説

【最新版】主要クラウドファイルサーバー比較|料金や特徴・選び方を解説

「オンプレミス環境からクラウド移行したいが、どのサーバーを選ぶべきか迷っている」
「セキュリティ面や拡張性から、利用中のクラウドファイルサーバーを見直したい」

企業の経営者やIT部門の担当者の中には、このような疑問をお持ちの方もいるでしょう。

本記事では、主要クラウドファイルサーバー8社の料金や特徴を詳しく比較しています。

最後まで読めば、自社にあったクラウドファイルサーバーが選択でき、業務効率の向上が可能となるでしょう。

目次

クラウドファイルサーバーとは?

クラウドファイルサーバーとは、インターネット経由で利用できる仮想サーバーのことです。

インターネット環境とアカウントがあれば、社内外問わずサーバーにアクセスできる点が最大の特徴です。

社内に物理サーバーを設置する従来のオンプレミスサーバーとは異なり、企業は自社内でサーバーを設置・運用する必要がなく、初期投資や運用コストの削減ができます。

また、セキュリティやデータのバックアップもプロバイダが提供するため、安心して利用できます。

主要クラウドファイルサーバーの比較

主要クラウドファイルサーバー8社の費用や特徴を、以下の表にまとめました。

クラウドファイルサーバー 初期費用 月額費用 特徴・強み
Amazon Web Services™(AWS™) 無料 従量課金制 ・世界トップの市場シェア
・豊富なサービスラインナップ
・柔軟なスケーラビリティ
Microsoft Azure 無料 従量課金制 ・Windowsとの親和性が高い
・エンタープライズ向け機能が充実
Google Cloud™ 無料 従量課金制 ・AIによる優れた分析機能
・高速なデータ処理能力
IBM Cloud® 無料 従量課金制 ・エンタープライズ向け機能が充実
・ハイブリッドクラウドの強み
Oracle Cloud® 無料 従量課金制 ・Oracleデータベースとの親和性
・高性能なエンタープライズ向けサービス
IDCFクラウド 無料 月額500円(税抜)から ・低価格でシンプルな料金体系
・シンプルなUI
FJcloud-V® 無料 月額固定制+従量課金制 ・中小企業向けの支援サービスが充実
・日本国内のデータセンターのみで利用
さくらのクラウド 無料 時間単位 ・日本語サポートの充実
・利用時間に合わせて一番安い料金が適用される料金体系

ここでは、主要クラウドファイルサーバー8社について詳しく解説します。

なお、クラウドファイルサーバーについて詳しく知りたい方は「クラウドファイルサーバー完全ガイド|選び方から導入まで徹底解説」をご覧ください。

Amazon Web Services™(AWS™)

AWS™はAmazon社が提供するクラウドサービスで、世界中にデータセンターを持ち、信頼性とスケーラビリティ(拡張性)に優れています。

また、300以上の豊富なサービスを提供しており、自社に合ったシステム構築・運用が可能です。

サーバー名 Amazon Web Services™(AWS™)
提供会社 Amazon Web Services, Inc
初期費用 無料
月額費用 従量課金制
公式URL https://aws.amazon.com/jp/

Microsoft Azure

Microsoft Azureは、Microsoft製品やWindowsとの親和性が高いクラウドサービスです。

オンプレミスで利用しているWindows ServerやSQL Serverをクラウドファイルサーバーと共有できるため、スムーズにシステム移行できる点がメリットです。

サーバー名 Microsoft Azure
提供会社 Microsoft Corporation
初期費用 無料
月額費用 従量課金制
公式URL https://azure.microsoft.com/ja-jp

Google Cloud™

Google Cloud™は、データ分析や機械学習に強みを持つクラウドサービスです。Google社が提供する他サービスと同じインフラ上で利用でき、安定した通信が可能です。

また、ビッグデータ分析やAIツールが充実しているため、膨大なデータを高速に処理できます。

サーバー名 Google Cloud™
提供会社 Google LLC
初期費用 無料
月額費用 従量課金制
公式URL https://cloud.google.com/?hl=ja

IBM Cloud®

IBM Cloud®は、エンタープライズ向けのセキュリティと信頼性に優れています。

また、オンプレミスやパブリック、プライベートといった複数のサーバーを組み合わせて利用できる、ハイブリットクラウドが特徴です。

サーバー名 IBM Cloud®
提供会社 International Business Machines Corporation
初期費用 無料
月額費用 従量課金制
公式URL https://www.ibm.com/jp-ja/cloud

Oracle Cloud®

Oracle Cloud®は、データベースシステムの販売で認知度の高いOracle社が提供するクラウドサービスです。

Oracle Databaseとの親和性が高く、オンプレミス環境からのスムーズな移行が可能です。

また、高性能なエンタープライズ向けのサービスが充実しているという特徴もあります。

サーバー名 Oracle Cloud®
提供会社 Oracle Corporation
初期費用 無料
月額費用 従量課金制
公式URL https://www.oracle.com/jp/cloud/

IDCFクラウド

IDCFクラウドは、低単価で始められることが特徴のクラウドサービスで、月額500円(税抜)から利用可能です。また、上限金額が設定されているので、どれだけ利用しても予算を超える心配はありません。

また、クラウドコンソールはシンプルなUIになっているため、簡単にシステム構築ができます。

サーバー名 IDCFクラウド
提供会社 株式会社IDCフロンティア
初期費用 無料
月額費用 月額500円(税抜)〜
公式URL https://www.idcf.jp/cloud/

FJcloud-V®

FJcloud-V®は、富士通株式会社が提供するクラウドサービスです。

コントロールパネルが日本語表示になっているため、海外産のクラウドサービスと比較して、使いやすい点がメリットです。またサポートも日本語で受けられるため、初めてクラウドファイルサーバーを導入する企業は安心して利用できます。

サーバー名 FJcloud-V®
提供会社 富士通株式会社
初期費用 無料
月額費用 月額固定制+従量課金制
公式URL https://pfs.nifcloud.com/

さくらのクラウド

さくらのクラウドは、日本国内での利用に特化したクラウドサービスです。利用時間に合わせて一番安い料金が適用される料金体系が特徴で、コストを抑えられます。

東京と石狩にデータセンターを設置しており、複数拠点にバックアップを作成することで災害対策も可能です。

サーバー名 さくらのクラウド
提供会社 さくらインターネット株式会社
初期費用 無料
月額費用 時間単位
公式URL https://cloud.sakura.ad.jp/

クラウドファイルサーバーの選び方

クラウドファイルサーバーを選ぶ際には、以下のポイントを確認することが重要です。

  • サーバーの用途を明確にする
  • コストと予算を考慮する
  • セキュリティ対策の確認
  • サービスレベルアグリーメント(SLA)の確認

それぞれの選び方について詳しく解説します。

サーバーの用途を明確にする

まず、クラウドファイルサーバーの用途を明確にすることが重要です。

例えば、ウェブホスティング、データベース運用、大規模データ解析など、用途に応じて必要な機能や性能が異なります。

クラウドファイルサーバーの使用目的を明確にすることで、適切なサーバを選択しやすくなります。

コストと予算を考慮する

クラウドファイルサーバーのコストは、以下の費用で構成されています。

  • 初期費用
  • 月額費用
  • 追加オプション費用

多くのクラウドサービスは従量課金制を採用しているため、使用量に応じた費用が発生します。

例えば、繁忙期はリソース拡張に伴いコストが増加し、閑散期はコストが減少するでしょう。そのため、総合的なコスト計算を行い、予算内で適切なパフォーマンスを得ることが重要です。

セキュリティ対策の確認

クラウドファイルサーバーを選ぶ際には、データのセキュリティが確保されているかを確認することが重要です。

各サービスの提供する暗号化技術、DDoS対策、セキュリティ認証などの機能を比較検討しましょう。

特に、個人情報や機密性の高いデータを扱う場合は、厳格なセキュリティ対策が求められます。

サービスレベルアグリーメント(SLA)の確認

クラウドファイルサーバーの選択において、サポート体制も含めたSLA(サービスレベルアグリーメント)の内容も重要なポイントです。

SLAには、サービスの稼働率、サポート対応時間、障害発生時の対応方法などが明記されています。

24時間365日のサポートが提供されているか、トラブル時の対応速度や方法を確認することで、安心してサービスを利用できます。

ニーズ別:おすすめクラウドファイルサーバー

ニーズ別におすすめのクラウドファイルサーバーを4つ紹介します。

  • 信頼性の高い国内運営「さくらのクラウド」
  • Microsoft製品との親和性を重視「Microsoft Azure」
  • データ分析を効率化したい「Google Cloud™」
  • 導入実績数の多い信頼性を重視「AWS™」

それぞれのおすすめクラウドファイルサーバーについて詳しく解説します。

信頼性の高い国内運営「さくらのクラウド」

さくらのクラウドは、日本国内で運営されているため、国内企業にとって信頼性の高いクラウドファイルサーバーです。

サポート体制も充実しており、緊急時の対応も迅速です。また、利用時間に合わせて一番安い料金が適用される料金体系を採用しているため、コストを抑えやすい点もメリットでしょう。

Microsoft製品との親和性を重視「Microsoft Azure」

Microsoft Azureは、Microsoft製品との親和性が高いクラウドサービスです。

Windows ServerやSQL ServerなどのWindows系のオンプレミスサーバーとスムーズに連携できます。

また、Microsoft Azureは海外製品ですが日本の法律が適用されます。また、日本円での支払いが可能な点も特徴です。

データ分析を効率化したい「Google Cloud™」

Google Cloud™は、データ分析や機械学習に強みを持つクラウドサービスです。

GoogleのAI技術や機械学習ツールを活用したデータ分析ツールを提供しています。例えば、BigQuery®やCloud AI Platformなどのサービスを利用することで、高度なデータ解析や機械学習モデルの構築が可能です。

効率的なデータ分析や、AIによる需要の予測などができるようになり、業務改善、そして売上の向上につながります。

導入実績数の多い信頼性を重視「AWS™」

Amazon Web Services™(AWS™)は、クラウドファイルサーバー市場で高いシェアを誇る信頼性の高いサービスです。

2023年第4四半期時点の世界シェアは、Canalysの調査によるとAWS™が31%、Azureが26%、Google Cloud™が10%です。

また、総務省の「令和6年版 情報通信白書」によると、PaaS/IaaSのAWS™、Azure、Google Cloud™利用率は以下の通りです。

PaaS/IaaSのAWS、Azure、Google Cloud利用率

引用:総務省「令和6年版 情報通信白書」

AWS™は国内外でクラウドサービス利用者数1位のシェアを誇っていることがわかります。

利用者が多いということは、事例やノウハウが蓄積されているため、導入や運用が容易にできるメリットがあります。

また、300以上の豊富なサービスを提供しているため、自社に合ったシステム構築が可能です。

出典:Worldwide cloud service spending to grow by 20% in 2024
出典:株式会社MM総研「国内クラウドサービスの市場規模は3.5兆円に拡大」
出典:AWS™ クラウド製品

まとめ

クラウドファイルサーバーには豊富な種類があり、選ぶ際には用途やコストに応じた選択が重要です。

本記事でも8社のクラウドファイルサーバーを紹介しましたが、導入実績が多く信頼性が高いのはAWS™です。

クラウドファイルサーバーにAWS™を選択するのであれば、リコーが提供する「リコー デザイン/マネージドサービス for AWS™」の活用をご検討ください。

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