「RICOH Cloud OCR for 請求書」は、紙やPDFの請求書を文字データ化するクラウド型のAI帳票認識OCRソリューションです。リコー独自の帳票解析技術と画像処理技術を搭載したAIが、請求書に記載された情報を自動認識します。今回は「RICOH Cloud OCR for 請求書」を導入された藤木サッシ株式会社 総務部総務経理課 課長 羽田 豊 様に導入の背景や効果をお聞きしました。藤木サッシ株式会社様は、サッシや外装パネルなどの設計施工が主な事業で、新潟各地の公共施設や学校、病院、商業施設等の施工を手がけられています。
困りごと 1
毎月70社(1社につき2~3枚。合計200枚以上)の請求書を処理。手入力での処理に手間と時間がかかっていたため、省力化が必要だった。
解決 1
OCRの自動読み取りにより、請求処理がチェックだけで済み、毎月2日分を要した入力作業から開放された。
困りごと 2
会計ソフトの入力に文字数や操作の制約があるため、処理する度に考慮して入力しなければならなかった。
解決 2
OCRの読み取りとAIの学習が進み、入力候補の確認やチェックで済むようになった。
困りごと 3
インターネットバンキングへの支払い処理用リストをExcel®で作成していた。
解決 3
銀行システムとシームレスな連携が可能になり、支払処理がスムーズになった。
新潟の建築業界では、これまでよりも工事件数が少なくなり、価格競争なども激化してきています。会社の利益率を維持するために、私たちも経費削減や効率化といったさまざまな業務改善が必要だと考えていました。
請求書の入力処理では、会計システムの入力に必要な請求書の読み取りや手入力だけでなく、支払いに必要なインターネットバンキング用のExcelファイルの作成のための手間もかかっていて、特に会計ソフトへの入力の手間を省力化したいと考えていました。そのようなタイミングで、リコージャパンの営業担当者から「RICOH Cloud OCR for 請求書」をご紹介されました。サービスの詳しいお話を伺って検討して、私たちの課題や要望に合うと判断して、導入を決定しました。
弊社で使用している会計ソフトは、摘要欄の文字数や行数のフォーマットに制約があるため、入力する時には日本語と英数字の切り替えや改行の処理などに手間がかかっていました。
請求書の処理については、仕入先の1社から複数の工事についての請求がそれぞれあるので、1社あたりの請求書の枚数は少なくても数枚、多いと10枚以上にのぼる場合もあり、毎月合計すると200枚以上の請求書の入力作業が必要でした。さらに、各請求書の明細が10品目以上はあるため、摘要などの細部まで含めるとかなりの数の入力をしなければなりません。これらの項目をすべて人力の目視と手入力によって処理していたので、大きな手間と時間がかかっていました。
さらに弊社からの支払いは手形と振り込みの2種類あり、それぞれを管理するためのリストもExcelで別途、手入力して作成していました。銀行システムを使う支払いについても、Excelへの転記や入力する作業を行って処理をしていました。
「RICOH Cloud OCR for 請求書」を導入してからは、手入力での作業がなくなって、請求関連の処理にかかる時間を考えると毎月2日ほどの大きな短縮につながりました。
弊社内での請求処理のルールでは、請求書に対する取引担当者や上司の承認が必要で、請求書ごとに回覧欄をスタンプして順番に回覧・確認して判子を押す長年の慣行がありましたが、ゴム印を押した欄でそもそも見づらいという問題がありました。その一方で、イレギュラーな回覧欄があればOCRも読み取りにくくなり、読み取り精度が低下させてしまうという問題も起きやすくなります。こうした問題を回避するために、回覧表を別紙に作成して請求書に添付するようにして、回覧処理の業務を改善しました。このような改善の結果、人にとってもOCRにとっても、見やすく読み取りやすい請求書の回覧につながっています。
銀行での振り込み処理では、「RICOH Cloud OCR for 請求書」から出力したExcelファイルを全銀ファイルに変換することで、スムーズに処理できるようになりました。変換してできた全銀ファイルを銀行システムにアップロードして操作をするだけで、支払処理が完了するので支払いの業務が楽になりました。
届いた請求書をスキャンすると自動的に請求内容の読み取りと入力が行われる
実際の請求書の処理で使っていくうちに「RICOH Cloud OCR for 請求書」のAIが学習してくれています。請求書の中で何度も出てくる会社名や仕訳の科目などもどんどん覚えてくれて、入力候補として提案してくれています。使っていくうちに読み取りもさらにスムーズになって、すごいなと思いました。また、製品自体もバージョンアップされて新機能が常に追加されるなど、細かな機能が改善されていて、使いやすくなっていると感じています。商品名や商品コードなどの認識でも、時間がかからず精度も高くなっているので、導入してよかったなと思います。
「RICOH Cloud OCR for 請求書」の導入がきっかけとなって、さまざまな業務の改善や生産性の向上ができることもわかり、ヒントになったこともありがたく思います。たとえば、手間のかかっている手形の割り方もデジタルを使えば自動化できるのではないか、条件設定をして割り振りができるのではないか、などというアイデアも考えています。請求書の処理だけでなく、今後は経費精算の省力化のしくみづくりや、そのほかの業務のペーパーレス化などもさらに検討して推進することができればと考えています。
お客様情報
■お客様名称:藤木サッシ株式会社 様
■所在地:新潟県北蒲原郡聖籠町東港3丁目872番地11
■設立:2007年4月
■従業員数:21名(令和3年12月現在)
■事業内容:サッシ及び各種建具、外装パネル、カーテンウォール等の設計施工
導入ソリューション
■RICOH Cloud OCR for 請求書
RICOH Cloud OCR for 請求書の特長、メリット、業務改善例、製品詳細を
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