POSシステムの運用性が向上し、店舗スタッフ・IT管理者は本来業務に注力。
「築地 銀だこ」を中心に様々な食のブランドで、世界各地へ多くの店舗を出店する株式会社ホットランド様。国内では、全国ネットワークのPOSシステムを活用したチェーン店展開を行なっています。ネットワークのメリットを活かしながら、多店舗ゆえに負担が増大するネットワーク導入・管理・保守の課題をどのように解決したのか、お話をうかがいました。
課題
効果
全国店舗をネットワークで結びPOSシステムの運用度を向上したい
直営・フランチャイズを合わせて約500店舗以上を全国展開するホットランド様では、POSシステムが企業経営の柱となっています。各店舗の売り上げ・メニューごとの販売数量などを集積。エリア担当営業が分析し販売計画につなげています。新商品の発売時は、商品開発部で販売データを参照し、商品の改良などを検討することも多いとのことです。創業以来、キャッシュレジスターから電話回線接続によるPOSシステムへと進化してきたホットランド様の販売データ管理ですが、リアルタイムでの販売データの把握はまだ難しい状況でした。そのため、より高い即時性をめざし、一部店舗でインターネットによるPOSシステムの利用を始めました。
●ネットワーク活用の課題が見えた
その中で懸念事項になってきたのが、ネットワークトラブルの問題でした。食品を製造・販売するための現場である店舗は、必ずしもIT機器に適した環境とは言えないこともあり、何度かトラブルが発生したそうです。その際は店舗スタッフからの電話をIT戦略室で受け、ケーブル・ルーター・各端末の接続や設定、回線などの状況確認をやりとりして、NTTやプロバイダに連絡するなど、復旧までに多くの時間を費やしていました。「そのつど原因が違い、電話では究明は困難でした。店舗側も販売で忙しいのでずっとやってもらうわけにもいかず、気を使い中断しながらの対応だったので時間がかかっていました。」
“トラブルありき”を前提にいかに店舗スタッフの負担をなくすか
2013年、ホットランド様では、それまでのPOSレジの老朽化もあり、全国店舗のPOSレジの入れ替えと併せてインターネットを導入、POSシステムの刷新を決定しました。しかしIT戦略室では一部店舗での先行経験から、ネットワークトラブルへの対応を危惧していました。全国の店舗となると、その一斉導入作業に加え、トラブル発生時は全国の店舗スタッフに大きな負担をかけることは目に見えており、IT戦略室での対応も難しくなることが予想されました。「万全を期すため、ネットワークはトラブルありきを前提にする必要があります。店のスタッフはいい商品を作りお客様にご提供することに集中して欲しいので、それを邪魔せずネットワークのメリットを早く活かせないかと考えました。」
●全国均一のサポート&サービスに期待
その時に『NETBegin BBパック』を紹介したのが、ホットランド様の創業時から複合機関連の取り引きがあったリコージャパン(当時リコーテクノシステムズ)の担当者でした。「インターネット・LANのルーター導入・設置・保守からプロバイダがまるごとセットで、ウィルス対策や無線ルーターのセキュリティもポイントでした。何よりも、全国のどの店舗でも均一のサポートが受けられるということで、導入に踏み切りました。」
POSシステムの運用度向上店舗スタッフは安心して業務に集中
同年、全国店舗へ新POSレジと併せ、インターネット・LANが一斉導入され、NETBegin BBパックが支える新POSシステムが始動することになりました。エリア担当営業はWeb上で、ほぼリアルタイムでPOSデータを把握できるようになり、商品開発部ではタレやトッピングのスピーディーな変更といったことにも活かされているそうです。また各店舗のパソコンをクライアントとする勤怠システムや、メールによるグループ報の配信にも活用されるなど、ホットランド様にとってインターネットは、さらに重要なインフラとなりました。
●最寄り拠点から各店舗に駆けつけ、午前のトラブルは午後には復旧
トラブル時は店舗からエリア担当営業に連絡し、エリア担当営業からリコージャパンに依頼。リコージャパンの最寄り拠点からエンジニアが駆けつけ保守作業を行なっています。作業終了後すぐに、IT戦略室へ原因・復旧報告のメールが入ります。「現場ですぐに見てもらえるので、午前中にトラブルが起きたら午後には復旧し、POSシステムや勤怠システムも順調に運用できています。これで、店舗スタッフが安心して業務に集中できる体制が整いました。」また各地での新店舗開店や移転時に必要になる機器・ネットワーク導入や移動作業も、ホットランド様の店舗状況をリコージャパンが各拠点同士で共有。細かい説明をしなくても作業が短時間で進み、スムーズな開店準備などに貢献している、とのことです。
ますます重要になるネットワークインフラより強力なサポートを期待
IT戦略室もネットワークトラブルへの対応にわずらわされることなく、本来のIT戦略立案に注力。様々な時代の変化やお客様の動向に応えるために、IT・ネットワークによる店舗サービス向上への貢献をめざしています。一部店舗でのキャッシュレス決済の導入、会員制スタンプカードのシステム化や、近年は日本の味を求める外国からのお客様も増え同時通訳システムを検討するなど、現状にとどまらないIT・ネットワーク活用に取り組み続けています。「リコージャパンには、ますます重要になるネットワークインフラのサポートと様々な提案で、今まで以上にホットランドを支えて欲しい。」とのお話でした。
お客様情報
■お客様名称:株式会社ホットランド
■本社所在地:東京都中央区新富1丁目9-6
ザ・パークレックス新富町4・5F
■設立:1991年6月
■従業員数:686名(2022年12月31日現在)
■業種:小売業
■主な事業内容:築地銀だこ、薄皮たい焼銀のあん、銀だこ酒場、おでん屋たけし、野郎めし等の企画開発・店舗運営。