フィールドワークで顧客起点のツール開発~インタラクティブ ホワイトボード(電子黒板)
新しいコラボレーションのカタチを体現したスタイルで開発されたインタラクティブ ホワイトボード。顧客起点のフィールドワークで見えてきた、ツールに求められる新しいコラボレーションの要件をご紹介します。
ドキュメントを離れたところにもデジタルで伝送し、それをリアルタイムに共有、コラボレーションが可能なツールとしてテレビ会議システム、プロジェクター、複写機をつなげた新しいコラボレーションのカタチを追求 したリコーの「インタラクティブ ホワイトボード(電子黒板)」ですが、プロトタイプを使った7か月の国内外のフィールドワークを通じて、リアルタイムな観察記録と改良を行うことで製品化されてきました。 そのフィールドワークで検証してきた新しいコラボレーションツールに求められる要件と、インタラクティブ ホワイトボードに実装された機能をご紹介します。
フィールドワークで実感したのは、コラボレーションの現場では必要なときにすぐに集まってスピーディに情報共有と意思決定をする会議スタイルが増えている
ことでした。会議室にこもって長時間会議をするのではなく、居室内のオープンスペースでちょっとした打ち合わせを頻繁に行うというスタイルがコラボレー ションを高めます。
こうしたスタイルで利用する新しいコラボレーションツールでは「誰でも、すぐに、簡単に使えること」が非常に重要な要件になり ます。インタラクティブ
ホワイトボードは電源を押したらすぐに起動し(スタンバイからの復帰は6秒以内)、専用ソフトをインストールすることなくケーブル に接続するだけで利用が可能な使い勝手を実現しています。
さらに、PC、タブレット、スマートフォンなどデバイスを選ばずに、Windows®はも
ちろん、Mac、iOS、Android™の各種OSにも対応し、利用者の環境を選ばずに使えるようになっています。これは、テレワーク、ホームオフィスの
ような多様なワークスタイルが普及している欧米の会議において、パソコンだけではなくスマートフォンやタブレットなどの様々なデバイスからも画面を共有し たいという強い要望から実現した機能です。
教育分野での電子黒板などでは大きな文字で、ゆっくり板書をすることが多いですが、ビジネスの会議シーンではホワイトボードに小さな文字で、殴り書きのよ
うにスピーディに書く人もいます。さらに、図面やデザインのレビューする際には細かい箇所に小さい文字で書き込みをするシーンに多数遭遇してきた検証結果
から、手書きだからこそ実現できるような小さい文字や書き心地、スピードも新しいコラボレーションツールには重要な要件として要求されました。
その要求を満たすために、ペン先と視点の視野ズレを低減する技術、高速で精細な線を描く画像処理技術など、リコー独自技術を活用して、アナログのホワイト
ボードに書いているような使用感を実現しています。書き込み用のペンの太さや大きさ、色もフィールドワークを通じて得られたフィードバックをもとに設計さ
れています。ホワイトボードの基本性能である「書きやすさ」をビジネスシーンで違和感なく活用できるレベルにまで徹底的に追及してきたのです。
米国でのフィールドワークでは、実にミーティングの8割に遠隔地からの参加者がいることがわかりました。離れた拠点、空港、自宅など、実に多様なロケーションから会議に参加しています。
このように、遠隔地からの参加者のいる会議では、検討結果をそれぞれがメモをした際に行き違いが発生するリスクが高く、そのまま進んでしまうと手戻りが発生してしまうこともあり得ます。
インタラクティブ ホワイトボードを活用して会議資料、設計図面をリアルタイムに共有してディスカッションすることで行き違いを防ぎ、会議終了後はホワイト
ボードに記入された資料、議事をPDF化してメンバーへメールで送信することで、正確な情報共有とスピーディな意思決定とアクションの推進を実現し、チー ムの生産性を向上することが可能となります。
このようにリコーは新しいコラボレーションのカタチを自社実践しながら検証、開発したツールを通じて、これからもご提案し続けていきます。
様々な現場の利用シーンを通じた検証、機能改良に基づいて開発されたインタラクティブ ホワイトボードは多くのお客様から導入してみたい、興味がある、とお言葉をいただいております。
インタラクティブ ホワイトボードは、リコーの新しいワークスタイルを自社内で実践しているLiveOffice「ViCreA」や各種セミナー、イベントを通じて実際に触れていただくことが可能ですのでぜひリコーの製品に触れる場へお越しください。