法人向けオンラインストレージは、セキュリティの高さが最大の特徴です。個人情報や機密データを扱うビジネスシーンでは、情報漏洩のリスクを最小限に抑える必要があるためです。しかし、サービスによって提供される機能や料金体系はさまざまで、自社に最適なオンラインストレージを選ぶのは難しいと感じる方も多いでしょう。
そこで本記事では、法人向けオンラインストレージの選び方から移行時のポイント、おすすめのサービスまでを詳しく解説します。オンラインストレージの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
法人向けのオンラインストレージは、クラウド上でデータを保管・共有できるサービスです。個人向けとは異なる特徴やメリットがあるため、ビジネスシーンでの活用が広がっています。ここでは、法人向けオンラインストレージの概要について解説します。
法人向けオンラインストレージの最大の特徴は、インターネット環境があればどこからでも利用できる点です。具体的には、以下のようなメリットがあります。
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 自社でサーバーを設置する必要がない |
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| クラウド上で情報を共有しやすい |
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| 災害対策としてのバックアップ機能がある |
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法人向けオンラインストレージと個人向けの最大の違いは、セキュリティの高さです。法人向けサービスでは、以下のようなセキュリティ対策が施されています。
| セキュリティ対策 | 内容 |
|---|---|
| 不正アクセスやウイルス感染のリスクが少ない | 高度な暗号化技術やウイルスをスキャンする機能により、不正アクセスやウイルス感染のリスクを軽減できる |
| ユーザーごとにアクセス制限を設定できる | 管理者がユーザーごとにアクセス権限を細かく設定できるため、情報の持ち出しを防げる |
| トラブル発生時の対応が容易 |
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| シャドーITを防ぐ効果がある |
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法人向けオンラインストレージを導入する際は、自社のニーズに合ったサービスの選択が重要です。しかし、サービスによって提供される機能や料金体系はさまざまなため、法人向けオンラインストレージを選ぶ際の主な比較ポイントを5つ紹介します。
オンラインサービスを利用するうえで、セキュリティ対策は必要不可欠です。無料プランの場合、セキュリティ機能が制限されていることがあるため、必ず確認しておきましょう。
具体的には、以下の項目をチェックするとよいでしょう。
法人向けオンラインストレージを選ぶ際は、自社の現状の容量と将来的に必要となる容量を試算しておく必要があります。アップロードとダウンロードの最大容量も合わせて確認しましょう。
利用頻度の高いデータの種類で考えると、試算がしやすくなります。たとえば、動画は1分間に128MBを消費します。8分で1GBを超過し、1時間だと約8GBになります。ユーザー数を5人とし、全員が1時間、8GBの動画ファイルを1つずつ保存すると仮定すると、最低限必要な容量は5人×8GB=40GBです。1人あたり3つのファイルを取り扱うとなると、120GBの容量が求められます。
法人向けオンラインストレージの料金形態は、主に2つに大別されます。
【ユーザー課金タイプ】
【データ容量課金タイプ】
いずれも導入時の初期費用と月額費用が必要で、アカウント数やデータ容量によって価格は変動します。自社の利用状況を照らし合わせて、複数のサービスで比較検討しましょう。
法人向けオンラインストレージを選ぶ際は、自社の運用に必要な機能を有しているかどうかの確認が必要です。主な機能としては、以下のようなものが挙げられます。
自社の業務フローに合わせて、必要な機能を備えたサービスを選びましょう。
法人向けオンラインストレージを利用するうえで、サポート体制の充実度は重要なポイントです。特に外資系のサービスの場合、日本語に対応しているかどうかの確認が必要不可欠です。不明点が生じた際にサポートが十分でなければ、社内外に大きな影響を及ぼしかねません。
以下のような点を確認しておくと良いでしょう。
サポート体制の充実度は、トラブル発生時の対応の速さにも直結します。自社の要件に合ったサポート体制を備えたサービスの選択が重要です。
近年、企業におけるデータ送信の際のセキュリティ対策として、PPAP(パスワード付きZIPファイル)の運用が見直されています。
PPAPとは、パスワードを設定したZIPファイルを送信し、その後別の手段でパスワードを送付する方法です。一見すると安全そうに思えますが、実はセキュリティ上の弱点があることが指摘されています。
2020年11月には、内閣府と内閣官房がPPAP運用を廃止すると発表しました。これを受けて、民間企業でもPPAPの使用を見直す動きが広まっています。しかし、セキュアな代替手段を導入できていない企業も少なくありません。
法人向けオンラインストレージの中には、PPAP対策に有効なサービスがあります。例えば、RICOH Driveはアクセス権限の設定やファイルの暗号化など、高度なセキュリティ機能を備えています。PPAPに代わる安全なファイル共有の方法をお探しの方は、ぜひRICOH Driveをご検討ください。
PPAP対策の詳細については、RICOH Drive 活用ガイドを用意しています。以下のボタンよりダウンロードいただけますので、ぜひご一読ください。
法人向けのオンラインストレージサービスは数多くありますが、それぞれ特徴や料金体系が異なります。ここでは、代表的な10のサービスについて、特徴と費用の目安を紹介します。
RICOH Driveは、専用端末やソフトウェアの導入が不要で、環境を意識せずに操作できるのが特徴です。RICOH複合機との連携により、紙文書も一元管理が可能です。
利用者ごとに以下のプランから選択できます。
総容量は全プラン無制限ですが、プランごとに月間でアップロードできる容量が異なります。たとえば、月間アップロード上限が3GBのStarterプランの場合、当月に上限の3GBまでアップロードしても、翌月は0GBからカウントがリセットされ、再び3GBまでアップロードが可能です。
Fileforceは、これまで社内で使ってきたファイルサーバーと同じ感覚で利用できる「Fileforce Drive」と、豊富な機能を多様なデバイスから直感的に利用できる「Fileforce Web UI」の2つのインターフェースを利用できるのが特徴です。
プランごとの月額料金は以下のとおりです。
年間払いが可能なため、長期的な利用を考えている企業におすすめのサービスです。
SugarSyncは、スマホやタブレットなどのモバイル端末を含めた、複数のデバイス間でのファイル同期がスムーズにできるクラウドストレージサービスです。すべてのプランに30日間の無料トライアルが含まれており、気軽に試せる点が魅力です。
ビジネスプランの月額料金は、2024年5月時点の為替レートで換算すると約8,500円($55)となっています。複数のデバイスでファイルを同期したい企業におすすめのサービスといえるでしょう。
PrimeDriveは、法人利用を前提に高度なセキュリティ環境が構築されているクラウドストレージサービスです。企業間の大容量ファイルの送受信やモバイル端末を含めた大人数でのペーパーレス会議・プレゼンテーションにも利用可能で、ビジネスシーンでの活用に適しています。
30日間の無料トライアル版が用意されているため、導入前に機能や使い勝手を確認できます。月額料金は容量によって異なり、以下の4つのプランが用意されています。
高度なセキュリティ対策が求められる企業におすすめのサービスです。
DirectCloudは、初期費用が無料で、利用可能なユーザー数も無制限の法人向けクラウドストレージサービスです。
プランは5つあり、プランごとの月額費用は以下のとおりです。
コストを抑えつつ、無制限のユーザー数で利用したい企業に適しています。
Box®は、シンプルで使いやすいインターフェースが特徴のクラウドストレージサービスです。セキュリティ、プライバシー、コンプライアンス機能を備えており、データ保護の面でも安心して利用できます。
法人向けは4つのプランがあり、プランごとの月額費用は以下のとおりです。
使い勝手の良さとセキュリティの高さを兼ね備えたサービスをお探しの企業におすすめです。
Dropbox Businessは、規模やユーザー数に合わせて3つのプランから選べるクラウドストレージサービスです。社内外を問わずあらゆるサイズのファイルを簡単に共有できます。
プランごとの月額費用は以下のとおりです。
ファイル共有の利便性を重視する企業におすすめのサービスです。
OneDrive for Businessは、Microsoft 365との連携が強みのクラウドストレージサービスです。Microsoft 365でのリアルタイム共同作業が可能なため、Windowsを導入している企業に適しています。
また、誤操作やサイバー攻撃を受けても迅速なファイル復元が可能です。プランごとの月額費用は以下のとおりです。
Microsoft 365との連携を重視する企業におすすめのサービスです。
Google Drive™は、ストレージ容量を柔軟に選択できるクラウドストレージサービスです。AI技術を活用したファイル検索機能により、目的のファイルを素早く見つけられます。
プランごとの月額費用は以下のとおりです。
ストレージ容量の柔軟性とファイル検索の利便性を求める企業におすすめです。
使えるファイル箱は、ユーザー数無制限のクラウドストレージサービスです。利用人数が増えても追加コストが発生しないため、将来的なコスト増の不安がありません。
単月払いのほか、年間払いプランも用意されています。
プランごとの月額費用は以下のとおりです。
ユーザー数の変動が大きい企業や、長期的な利用を考えている企業におすすめです。
オンラインストレージへ移行する際は、さまざまな点に注意が必要です。なかでも特に重要なのが、インターネット環境です。
これを事前に確認し、最適な状態で移行を進められるかどうかが、スムーズな移行のカギとなります。ここでは、オンラインストレージへ移行する際のポイントについて解説します。
オンラインストレージへの移行を検討する際は、インターネット環境を確認しましょう。具体的には、以下の点の把握が重要です。
たとえば、帯域幅が不足している場合は、回線の増強を検討しましょう。また、回線の冗長化により、障害発生時のリスクを軽減できます。
オンラインストレージの導入を検討している方におすすめなのが、RICOH Driveの無料トライアルです。
実際にRICOH Driveを使ってみることで、オンラインストレージの使い勝手を体感できます。
RICOH Driveには、次の8つの特徴があります。
これらの特徴により、高度なセキュリティを確保しつつ、ビジネスシーンでの利便性を追求したオンラインストレージとなっています。
無料トライアルの申し込みは、以下のボタンからお問い合わせください。
法人向けオンラインストレージは、セキュリティの高さが個人向けとの最大の違いです。自社に適したサービスを選ぶには、セキュリティ対策、容量、料金体系、機能、サポート体制の比較検討が重要です。
また、PPAP対策も求められています。代表的なサービスとしては、RICOH Drive、Fileforce、Box®、Dropbox Businessなどがあります。移行する際は、インターネット環境とIO性能を忘れずに確認してください。
オンラインストレージの使い勝手を試すなら、高度なセキュリティ機能を備えたRICOH Driveの無料トライアルがおすすめです。貴社のニーズに合った、最適なオンラインストレージを選びましょう。
各サービスの記載内容は2024年11月時点の内容です。最新情報は公式ページにてご確認ください。