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【担当者必見】安全パトロールとは?確認すべきポイントや効率化する方法を徹底解説します!

画像:【担当者必見】安全パトロールとは?確認すべきポイントや効率化する方法を徹底解説します!

安全パトロールは、工場や工事現場での安全性を担保するためには欠かせません。しかし、適切な実施方法や効率的な方法を取り入れていない場合、十分な効果が得られない可能性もあります。

本記事では、安全パトロールの役割や目的、実施する際のポイントや注意点について紹介します。また、安全パトロールを効率化する方法についても紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

安全パトロールとは?

安全パトロールとは、労働災害や事故を防ぐために、工場・倉庫・作業場所などの監視活動をすることをいいます。

安全パトロールは、特定の監査員が現場の安全を詳細にチェックすることが一般的です。もしパトロール中に安全上の問題を発見した場合は、迅速にその問題を対処・是正し、安全な作業環境の維持を目指します。

安全パトロールの役割

安全パトロールの役割は、現場における労働災害や事故の危険性を早期に発見することです。また、安全上の問題は「確認・捜索・安全化」という手順で解決します。

安全を確保するためのチェックリストは、各企業が独自に作成することもあれば、国土交通省や地方整備局から提供される公式なものを活用する場合もあります。

安全パトロールの目的

安全パトロールは特定の目的を達成するために行われる活動として、企業や工事現場で重要視されています。

その主要な目的として、以下の3つが挙げられます。

  • 土砂崩れや地盤沈下、落石などの危険性の確認
  • 安全衛生会議や朝礼時の指示が正確に順守されているかの確認
  • 安全パトロールによって現場に一定の緊張感を持続させる

また、安全パトロールの際には、以下のような項目に焦点を当ててチェックします。

  • 危険状態や危険行為の存在
  • 設備や機械の安全性
  • 職員間のコミュニケーションの流れ
  • 4S(整理、整頓、清掃、清潔)に基づく作業現場の管理状況
  • 一般の人々や第三者に対する安全対策
  • 搬入する資材や機器の状態
  • 作業者への監督の徹底度

安全パトロールは、これらを徹底的にチェックすることで作業現場の安全性を高め、リスクを最小限に抑える役割を果たしています。

安全パトロールの担当者と頻度

安全パトロールの担当者と頻度には特定の基準が存在します。担当者としては、法令に定める安全管理者、産業医衛生管理者が担当しますが、管理職や経営者もその範囲に含まれることがあります。

パトロールの頻度は担当者によって異なり、具体的には以下の通りです。

  • 安全管理者:一般的に月1回程度が多く、規定は無い
  • 衛生管理者:法令により週1回以上の巡視が必須
  • 産業医:月1回以上が基本、特定の条件下では2か月に1回も可能
  • 管理職:規定はないが月1回程度が一般的
  • 経営者・役員:年1~2回程度が基本だが規定は無い

安全パトロールの担当者と頻度は、業種や企業規模、さらには特定の業務内容によって変わります。ただし、その目的は共通して、作業環境の安全性と衛生状態を確保・向上させることです。

安全パトロールで確認すべき3つのポイント

次は安全パトロールで確認すべきポイントについて紹介します。主なポイントは以下の通りです。

  • ポイント1.5Sの実施状況
  • ポイント2.不安全行動の有無
  • ポイント3.設備や装置の不備

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

ポイント1.5Sの実施状況

安全パトロールの際、5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)は重要な確認ポイントです。

特に整理整頓をすることは、現場の安全文化を形成する基盤となる要素になるため、道具や資材が正確に元の場所に戻されているかなどの確認は必須です。これらを徹底することで、安全な作業環境を維持し、労働災害のリスクを大幅に軽減することが可能となります。

ポイント2.不安全行動の有無

実際の現場では、事故や災害の多くは作業員の「不安全な行動」から起こります。そのため、作業者の動作に細心の注意を払いながら観察することが非常に大切です。

安全ヘルメットや保護メガネを着用せずに作業している人や、周囲の状況に注意をせずに作業をしている人など、不安全行動をとる作業員を発見した場合は即座に指導や改善を実施する必要があります。

また、危険な場所や物に対する意識を持たせることも重要です。作業員が安全に対して意識を持ち続けることは、事故を未然に防ぐための鍵となります。

ポイント3.設備や装置の不備

安全パトロールに関しては、設備機器や施設の点検も重要なチェックポイントの一つです。施設に関しては、環境温度や照明の明るさ、通路の段差や障害物、階段の手摺りや滑り止めの状態などを確認します。

特に防火扉が荷物で詰まっていると、火災時に命を守る機能が果たせません。設備に関しては、業務開始前点検や定期点検がしっかりと実施されていることが重要です。これによって、機械の故障や事故の予防につながります。

このように、施設や設備の状態を丁寧にチェックすることで、労働者が安全かつ効率的に作業できる環境を整えられます。

安全パトロールを実施する際の注意点は5つ

次は安全パトロールを実施する際の注意点について紹介します。主な注意点は以下の通りです。

  • 現場に足を運んでコミュニケーションを図る
  • ルールの形骸化を防ぐ
  • 些細な事でも躊躇せず指摘する
  • 指摘事項は水平展開する
  • 実際の画像や映像を記録する

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

1.現場に足を運んでコミュニケーションを図る

安全パトロールを行う際には、作業員とコミュニケーションを図ることも重要です。現場に存在する不安全な行動や状況は、作業員の危険予知能力によって回避できる場合が多く、これを改善するには信頼関係の構築が必要といえます。

パトロールの担当者は、安全パトロールの際に必ず現場に足を運び、作業員との対話を行うべきです。この対話を通して、作業員の日常の課題や不安要素を捉え、それに対する具体的な解決策を一緒に考えることが可能となります。

作業員と一緒に考えた改善策を実施することで、作業員自身の安全に対する意識が高まります。つまり、安全パトロールは単なる「監視」活動ではなく、「信頼関係を築く」場でもあるのです。

2.ルールの形骸化を防ぐ

安全パトロールに関しては、ただルールや手順を遵守するだけでなく、そのルールが形骸化していないか確認することが重要です。形骸化したルールは、現場の安全意識を低下させ、最悪の場合事故や災害につながる可能性があります。

そのため、確認項目には具体的な数値や状況まで盛り込み、現場にあわせたチェックをおこなうことが重要です。

ルールの形骸化を防ぐためには、定期的な見直しと現場の現状に応じた柔軟な対応が求められます。これらに注意を払い、現場全体としての安全意識を高める必要があります。

3.些細なことでも躊躇せず指摘する

安全パトロールを行う際の1つの重要な注意点は、細かな事象でも躊躇せずに指摘することです。そして、その不安全な行為や状況が、どのような事故につながる可能性があるのか​​を明確に伝えなければなりません。

ルールの重要性と想定されるリスクを​​しっかりと伝えることで、現場全体の安全性も高まります。

4.指摘事項は水平展開する

安全パトロールの結果指摘事項があった際、その情報を現場内だけで考えるのはもったいないことです。1つの職場での事例や問題点は、ほかの職場においても有用な情報であり、同じような問題が再発しないようにするための鍵になります。

具体的には、指摘事項を安全衛生委員会で共有することで、ほかの部署や現場との情報共有が可能となります。また、掲示板やイントラネットを活用して広く情報を共有することで、社内全体の安全意識の向上につながります。

5.実際の画像や映像を記録する

安全パトロールの内容報告では、文書だけだと伝えられる内容に制限が生じます。特に建物や設備の破損、汚れの程度などは、写真や映像で記録することが重要です。

写真や映像で記録することには、以下のようなメリットがあります。

  • 目立つミスを防ぐ:メーターの数値や機器状態の読み間違いや記入ミスを防げる
  • 視覚的な共有:担当者が複数いる場合や日替わり制の場合でも、前回の状況がすぐに把握できる
  • 客観的な記録:破損や汚れの程度がわかりやすく、外部業者とのコミュニケーションにも役立つ
  • 改善状況の明確な理解:過去の画像映像と比較することで、どれだけ改善されたかが明確になる

画像や映像データを用いることで、より高度な安全管理が可能になります。

安全パトロールを効率化する3つの方法

次は安全パトロールを効率化する方法について紹介します。主な方法は以下の通りです。

  • 情報共有システムを導入する
  • 実施後の業務フローを定める
  • リモート点検を取り入れる

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

1.情報共有システムを導入する

安全パトロールの効率化には、工事情報共有システムの導入が便利です。このシステムを使えば、複雑な図面や大量の写真、工程表などのデータをインターネット上で即座に共有が可能です。

工事情報共有システムを導入することでワークフロー管理が簡素化され、工事帳票の電子納品も可能になるような点が挙げられます。

現場とオフィスの間のやり取りが不要になり、過去の書類も簡単に検索・参照できます。また、重い紙の図面や書類を持ち歩く必要もなくなるため、作業者の負担も軽減可能です。

今後BIM(Building Information Modeling)やCIM(Civil Integrated Management)のような先進技術が進むことで、提供できる情報量はさらに増加し​​ていきます。そのため、情報共有システムの導入はさらに重要性を増しており、このシステムを導入することで、より効率的かつ確実な安全確保が可能になってくるでしょう。

2.実施後の業務フローを定める

安全パトロールの効率化を追求するうえで、実施後の業務フローを定めることが大切です。明確なフローを持つことで、記録された情報を正しく管理・活用できます。

チェックリストには「改善の要否」だけでなく、「担当者」「完了日」などの詳細な情報を追加することで情報の取りこぼしを防げます。

あわせて、チェックリストの取り扱い方法も明確にする必要があり、どの部署や担当者が、どのタイミングで共有や確認を行うのかを決めることで、全体の効率が向上します。

3.リモート点検を取り入れる

安全パトロールにおいて、リモート点検の導入は最先端な手法といえます。このリモート点検は、遠隔地からウェアラブルカメラでの遠隔監視により、現場の安全リスクを軽減できます。

リモート点検の普及により、専門家が集まるオフィスや自宅からの予防保全活動やトラブルシューティングが実現できるようになりました。リモート点検を導入することにより、継続的な安全管理が、より効果的に実施できるようになったといえます。

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まとめ

この記事では、安全パトロールの役割や目的、実施する際のポイントや注意点について紹介しました。

安全パトロールは、工場や工事現場で作業者の安全性を担保するためには不可欠な業務です。しかし、適切な実施方法や効率的な方法を取り入れていない場合、十分な効果が得られない可能性もあります。パトロールを実施する際は、現場を直接確認し、作業者との対話を行いながら安全性をチェックすることが求められます。

また、複数の現場でのチェックや遠隔地のパトロールが必要な場合には、リモート点検を活用することがオススメです。離れた場所であっても状況を映像で確認し、作業者との対話を行いながら、点検を進めることが可能です。ぜひ検討してみてください。

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