地球温暖化とは、大気中に排出される温室効果ガスによって地球全体の平均気温が上昇する現象です。近年は産業革命以降の人間活動が大きな要因とされ、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出量が増加してきました。これに伴い、世界各地の気候や生態系にさまざまな影響が生じています。特に20世紀後半から急激な加速傾向が報告されており、「地球温暖化」の「現状」を正確に把握することは、国際社会や地域コミュニティでの連携や意識改革を進めるうえでもポイントです。
実際、世界の平均気温はこの100年あたりで0.73℃ほど上昇しており、地球上の海面水温や陸域の気温でも一致した傾向が見られます。日本においては、近海の海面水温が100年で1.19℃上昇したとのデータがあり、地球規模で気候変動が進んでいることが明確になっています。これらの数値は、世界最大規模の研究者グループであるIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の各種報告とも方向性が一致しており、人間活動の影響を無視できない現状が浮き彫りになっています(参考*1)。
現在、温暖化の進行を抑えるためには産業・運輸・家庭など多岐にわたる取り組みが必要とされています。特に家庭部門の電力使用や自動車利用は、個人のライフスタイルと大きく関係するため、私たちが「地球温暖化の現状」を知ることは、一人ひとりの行動見直しにもつながります。今後、国際的な枠組みや技術的イノベーションだけでなく、日常生活のあらゆる場面での意識変革が求められています。
地球温暖化は単なる気温上昇にとどまらず、異常気象の発生頻度が増えたり、生態系バランスの変化によって生物多様性が脅かされたりするなど、幅広い影響が確認されています。世界の平均気温上昇は産業革命前と比較してすでに1.46℃に達したとする報告もあり、こうした上昇ペースはここ数十年でさらに加速しています。
2024年は1850年以降でもっとも高温となったことが示されており、過去10年間の平均気温が史上最高水準で推移しているとの分析結果もあります。北半球と南半球のいずれもが高温となることで、極地の氷の融解や海面上昇がさらに進むことが懸念されています。海水温が上がれば大気中の水蒸気量が増え、台風やハリケーンの規模が拡大する可能性も高まります。排出削減を進めなければ温度上昇に歯止めがかからないという見方も強まっており、温暖化は待ったなしの状況といえます(参考*2)。
こうした温度上昇は人間の健康や農業にも重大な影響を及ぼします。熱帯夜や猛暑日が増えることで熱中症のリスクが高まり、農作物の生育や水不足などへの備えも必要です。ひとつの地域での変化に留まらず、国際的な穀物相場や食糧安全保障にも波及するなど、温暖化は地球全体で共有すべき課題として認識されています。
日本では豪雨や台風の増加傾向やその激甚化、熱波による健康被害、海面上昇に伴う沿岸地域の浸水リスクなどが指摘されており、従来のインフラや防災体制では対処しきれない事態が想定されています。農業分野では、作物の生育地域が北上したり、魚の漁場が変わったりといった問題が生じる可能性があります。沿岸部の漁業を主力産業とする地域や、観光資源として海辺を活かす自治体にとっては深刻な課題です。
世界的に見ると、海氷の喪失による海面上昇や、熱波や干ばつの深刻化が各大陸に及ぶと予測されています。米国では海面上昇が最大2メートルに達する可能性があるとするモデルもあり、沿岸部の都市はインフラ整備を急ぐ必要があります。気候変動によるハリケーンの強度や豪雨の増大も観測されていて、それぞれの地域特性に応じた適応策の導入が求められています(参考*3)。
このように、地域差はあるものの、温暖化の影響は世界のあらゆる場所で表面化し始めています。経済活動や防災・減災の観点だけでなく、生態系の保護や文化的景観の維持といった多様な側面からも考える必要があります。
地球温暖化の原因として最も大きいとされる二酸化炭素(CO2)の排出量は、依然として高い水準で推移しています。2023年の化石燃料由来のCO2排出量は世界全体で前年比1.1%増の36.8億トンとされ、森林破壊や大規模火災の影響も含めた総排出量は過去最大を更新しています。大気中のCO2濃度は1750年ごろの278ppmから2023年には420ppmにまで上昇しており、グラフにすると急激な右肩上がりのラインが浮き彫りになります(参考*4)。
産業部門では、重工業や化石燃料を大量に使用する製造業などが排出の大半を占めますが、先進国を中心にエネルギー効率化の技術開発が進み、一部で減少傾向も見られます。家庭部門では自動車や空調などのエネルギー使用量が依然として高く、高効率家電や再生可能エネルギーの導入が進んだ国や地域でも、生活の利便性が増すほどエネルギー需要は下がりにくいという側面があります。
こうした状況を変えるには、効率的な省エネルギー技術をさらに普及させ、産業界と家庭での意識改革を徹底することが重要です。家庭から排出される温室効果ガスの約半数は電力に由来するとされ、照明や家電製品を省エネ型に置き換えることや、移動手段の見直しが効果を生むと考えられます。
地球温暖化を緩和するためには、CO2排出量を実質ゼロへ近づける「カーボンニュートラル」の取り組みがカギとなります。パリ協定では産業革命前からの気温上昇を2℃未満、できれば1.5℃に抑えることが目標とされています。その背景には、温度上昇の加速をストップさせるためには炭素の排出自体を大幅に抑え、再生可能エネルギーやグリーン分野への投資を拡大しなければならないという国際合意があります。
当面の目標としては、国や自治体、企業レベルで省エネルギー技術や代替エネルギーを実装化することが急がれています。洋上風力や太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーへの転換や、電気自動車(EV)の拡大などは必須のステップです。一方で、脱炭素には初期投資やシステム改革が必要になることも多く、途上国を中心に資金や技術支援が不足している課題が指摘されています。また、人々の生活様式を大きく変える必要があると考えられており、産業界と消費者の理解・協力なしには成果を上げにくい点も見逃せません。
それでも、地球温暖化の速度を抑制するためには、こうした脱炭素の取り組みを加速させる以外に確実な道はないといわれています。一人ひとりの生活レベルから、国際枠組みレベルにいたるまで、連携と実践が欠かせません(参考*5)。
今後の地球温暖化を考えると、排出量がこのまま続けば今世紀末までに4℃前後の気温上昇が見込まれるともいわれています。そうなると、極地の氷床融解や海面上昇がさらに進行することに加え、海洋酸性化や熱帯地域の住環境悪化など地球規模での環境問題が一層深刻化します。逆に、強力な排出削減策を導入すれば2℃未満、あるいは1.5℃に抑制できるシナリオが提示されており、いかに早く各国政府や産業界、市民レベルが行動を起こせるかが重要です。
日本国内では再生可能エネルギーの普及促進、断熱性能の高い住宅への補助制度、電気自動車の普及策などが進められています。個人ベースでも、省エネ家電に買い替える、家庭の電気契約を再生可能エネルギー由来のプランに切り替える、公共交通や自転車を活用する、食品の無駄を減らすなど、すぐに始められる対策があります。これらの積み重ねが社会全体の排出を継続的に減らす動きにつながっていきます。
多くの国が気候変動枠組条約やパリ協定に基づき温室効果ガス削減目標を設定し、国内法や政策の整備を実施しています(参考*6)。こうした国際協調の流れに加え、本質的には生活を見直す意識変革も求められます。地球規模の問題であるからこそ、個人の行動が大きな意味を持ちます。地球温暖化を食い止めるために、一人ひとりが主体的に行動し、多様な社会セクターが連携することで、持続可能な未来をつくっていける可能性が高まります。
ここまでお話ししてきたように、地球温暖化は私たち一人ひとりの生活や仕事とも深く関わっています。
そうしたなかで、廃棄プラスチックの種類を正確に見分け、資源として再び活かしていくことは、身近なところから環境負荷を減らしていく大切な取り組みです。
企業や自治体、そして市民が協力し、使いやすいリサイクルシステムや分別支援技術を広めていくことで、マテリアルリサイクルの輪がさらに広がっていきます。
しかし、マテリアルリサイクルをさらに加速させるためには、さまざまな種類があるプラスチックを正確に分別できる仕組みが不可欠です。
その課題に対応するため、私たちは「樹脂判別ハンディセンサー」を開発しました。これは、現場で手軽にプラスチックの種類を識別できるデバイスであり、分別精度の向上とリサイクル効率の改善に貢献します。
プラスチックは日々様々なシーンで利用しているからこそ、しっかり判別して再利用率を高め、環境にやさしい使い方をしていきましょう。
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