2024.09.09
ムロガ商事株式会社様は、長野県長野市で外食産業向けなどの業務用食材の卸売業を営んでいます。主に一般外食店向けに展開していますが、近年は介護老人保健施設や病院にも販路を拡大しています。同社では業務の効率化にも注力しており、その一環として受発注システムを導入しました。さらにリコーの「スマートecoファクス」「RICOH クラウドファクス送信」を導入して、ファクスの送受信のデジタル化やペーパーレス化を推進し、経営の効率化を進めています。
ムロガ商事株式会社様は「多くのお客様に“食”を通じて幸せを提供できる企業」を目指す業務用食材の卸売企業です。同社の基本方針は「お客様とのコミュニケーションを大切にして信頼関係を築き、お客様の要求にスピード感を持って対応していく」というものです。この基本方針のもと、お客様とのコミュニケーションを強化するために、既存業務に費やしていた時間の可能なかぎりの削減を希望されていました。その一方で、相次ぐ仕入商品の値上げや急激な円安による仕入価格の上昇という問題も発生しています。
同社代表取締役社長の室賀晶記様は、「価格転嫁も必要でしたが、取引先も大変な中で、自社業務のスリム化は待ったなしの状況でした」と、業務改善に迫られた経緯を説明します。
ムロガ商事 株式会社 代表取締役社長
室賀 晶記 様
業務の省力化が必要とされる中、同社がファクスのデジタル化を始めたきっかけは、リコージャパンからの改善提案でした。
室賀様は「リコージャパンの営業担当者から何度か聞かされていた利用機器のレポートが業務見直しのきっかけでした。最初は、利用する機器の機能や何枚出力されたのかなど、ただの利用状況だと思って聞いていましたが、少しずつ業務課題が見えてきて、最適な使い方を提案していただきました」と語ります。「利用しているのは我々なので、どの機能をどのくらい利用しているのか分かっていたつもりでした。しかし、コスト削減や業務改善のポイントがどこにあるかまでは考えていませんでした」と室賀様。
「数度の報告から、新しい複合機にすればペーパーレス化ができることが明確になり、パンデミックや震災などの事業継続が困難な状況でも業務が継続できること、BCP(事業継続計画)対策になることもあらためて気づきました」(室賀様)。同社ではこうした災害対策も踏まえて、リコーの「スマートecoファクス」と「RICOH
クラウドファクス送信」の導入を決定されました。
複合機の利用状況レポートからコスト削減や業務改善のポイントが明確になりました。
同社の以前の受注業務は、ファクスや電話でのやり取りが基本でした。しかし、新しい複合機の導入と同時に「スマートecoファクス」を導入して、受信したファクスを印刷する必要がなくなり、ペーパーレス化を実現しました。
受信したファクスは、スマートecoファクスでデータ化され、ネット接続のファイルサーバー(NAS*)内の指定したフォルダに自動保存されると同時に、一緒に導入したクラウドストレージ(OneDrive
for
Business)のフォルダーに同期されます。受注内容の確認はファクス受信時点で、各自のパソコンにポップアップされるので、すぐに対応できるようになりました。受注確認は、決まったフォルダーを見ればよいため、データを探し回ることもなくなりました。スマートecoファクスの導入で利便性が向上したのはもちろんですが、ファクスの印刷枚数も激減しました。複合機の印刷に占めるファクスの利用比率が42%だったのが、通信レポートの印刷だけになり、わずか1%へと激減しました。
リコー複合機で受信したファクス文書は、ファイルサーバー内のフォルダに自動で仕分けし保存されるるため、パソコンから直接閲覧することが可能になりました。
スマートecoファクスの導入以前は、注文内容を確認するための残業や休日出勤も度々ありました。しかし導入後は、インターネット経由で受注内容を確認できるため、室賀様は休日中のファクス受信を自宅で確認できるようになりました。必要であれば、週末の間に自宅のパソコンで出荷の準備にも取り掛かることもできます。室賀様は「土日の受注はかなり多く、月曜日の出勤後に多くの時間を費やして処理しました。そこで日曜日に自宅で処理できないかと考え、導入に踏み切りました。現在はある程度自宅で処理し、残りを月曜日の朝に処理するようにしています。社内でもかなりの業務の効率化につながっていると感じています」と導入後の手応えを語ります。
ファクスの送信もデジタル化するため、同社は「RICOHクラウドファクス送信」も同時に導入しています。導入以前は取引先へのファクス送信のために休日でも事務所に行かざるを得なかったものの、導入後は自宅からでもファクス送信が可能になりました。ファクスを利用する取引先もまだ多く、メールでは見落とされる可能性が高い取引先もあるため、「パソコンからファクス送信ができるのは非常に便利」と室賀様は実感しています。
「スマートecoファクス」「RICOH クラウドファクス送信」のご導入でファクス業務のペーパーレス化を実現されました。
今回のデジタル化の以前、同社には事業継続のための災害対策がなく、災害やパンデミックなどで事務所に行けなくなれば重要データを確認できず、最悪データの消滅というリスクも抱えた状態でした。しかし、業務をデジタル化したことで、さまざまな書類をクラウドに保存できるようになり、ファクス文書以外の重要なデータも自宅で確認できるようになりました。「万が一、事務所のデータが消滅したとしても、クラウドにバックアップがあるので、事業継続の問題もなくなりました」と室賀様。データ化による災害対策面での大きなメリットも挙げています。
同社ではメール受信を好まれるお客様向けにも対応を進めており、「送信する書類はスキャンして、メール添付での送信に切り替えました」という室賀様。従来のファクスでは受信時に文字がつぶれるリスクもあったため、トラブル防止とともに通信料の削減にもつながりました。複合機のスキャン機能では、導入したRICOH証憑電子保存サービスへの活用も始まります。
ムロガ商事様の業務改革は、積極的なデジタル化の開始から1年足らずのわずかな期間で目に見える形で進み、コスト削減・働き方の改善・BCP対策などの幅広い効果を生み出しました。さらに同社では、新たなサービスの充実のため、デジタル化から生まれた時間を、お客様の要望への対応に活かし始めています。他社では難しくなりつつある小口配送や時間指定などに取り組む余裕が生まれたのです。こうした同社のデジタル化による業務改善は、新たな競争力へと実を結び始めました。
お客様名称 | |
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所在地 | 長野県長野市若穂保科字板倉2139番7 |
設立 | 1979年4月 |
従業員数 | 12名(2024年7月現在) |
事業内容 | 外食産業用食材卸 |
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