2025.10.20
工業製品の金属焼付塗装をはじめ、設計・部品製造・溶接・塗装を行なう株式会社セブナ装機様では、老朽化した社員食堂の改装を契機として、社員や地域とのコミュニケーション促進を目的として多目的空間へとリニューアルを図りました。生まれ変わった部屋は「SWITCH room」と名付けられ、ランチや休憩のための場所としてだけでなく、社員ミーティングや商談、研修、セミナーなどさまざまな形で活用されています。社内外での接点や共創のための空間となり、いまでは各地の企業から見学者が訪れるまでになりました。
株式会社セブナ装機様は、築後30年以上経過した社員食堂を新たな空間へとリニューアルしました。同社代表取締役の一戸亜土様は、従来の社員の打ち合わせ場所が作業現場の片隅だったことから、新しい発想が生めるような空間を希望しました。
「ただ食事をするのではなく、人が集まれる場所を作りたかったのです。社内に改善活動やSDGs、SNSなどの多くのチーム活動があり、より活発な場になるように雰囲気がよく、リラックスできることを目標に、思いを込めた部屋を作ろうと思いました」
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株式会社セブナ装機
代表取締役
一戸 亜土 様
技術や会社、お客様は後からついてくるもの。まずは人ありきで、人を原点としなければ企業の継続的な発展は難しい、というのが一戸様の考え方です。
「人の気持ちを大切にして生きるために仕事をすれば、自分ごととして技術を高める意欲が湧き、地域に貢献する気持ちも出てくると思います。技術力を高めるためにも、人の心を豊かにすることが一番大切です。その上で、機械の更新や技術の向上に取り組めば、企業の発展にもつながると考えています」
当初からカフェのような雰囲気は考えていましたが、具体的なデザイン検討で迷いが生じました。リコージャパンの担当者にその話をしたところ、オフィスを見学する提案がありました。
社員と一緒にViCreA松本*やリコージャパン山梨支社などのオフィスを見学した一戸様は「実際のオフィスや働いている社員の姿を見て、素敵な場所にいることの大切さを実感しました」と、空間づくりの意義を再認識しました。
「興味や知識収集のつもりが、実際に見て感動してしまい、当社でもできるところまで頑張ってみようと、心が動く経験になりました。視座を高められたことがよかったです」
リコージャパンの協力会社のオフィスも見学して、改装の方向性が固まりました。
一戸様は、担当者の招きで社員とともにリコージャパンの山梨支社を見学した際に、RICOH Collaboration Boardを紹介されました。
「RICOH Collaboration Boardを前にして、リコージャパンのみなさんと当社の社員が一瞬にして楽しそうに盛り上がり、ITを導入するとこうなるのかと気づきました」と導入を決定しました。
リニューアルの作業はスムーズに進み、こだわりは照明の色味の変化にも及びました。
「社員とリコージャパンに相談しながら、頼れる仲間がいることで完成できました。一緒に部屋を作った社員たちのこだわりに驚き、自分ごととして真剣に取り組んでくれました」
「自社の思いを一つの壁に込めよう」という希望もありましたが、現実的なものづくりの観点から考えると大掛かりになるため、一戸様は躊躇しました。しかし、社員からの説得もあり、時間がかかっても製作しようと決意しました。
「ここの壁の装飾は、すべて社内で設計して制作しました。この部屋を作ったことで、『当社はこうした技術を設計から設置までできます。ゼロから生み出すことができます』とお伝えできるようになりました」
社員の思いが込められた空間は「SWITCH room」と名付けられ、オープニングセレモニーも開催しました。この名称は一戸様が企画当初から決めていた、唯一譲れないものでした。SWITCH roomには、安心して自分らしくいられ、やる気とリラックスをスイッチのように切り替えられる場所、という意味が込められています。
リニューアル後、SWITCH roomはチーム活動のミーティングや来客対応、社内セミナーや経営指針発表会などに活用され、RICOH Collaboration Boardも大活躍しています。
順調に社内活用も進み、「さまざまなことができて嬉しいという感想や積極的に集まろうという声もあり、セミナーやチーム活動の際の会話も弾むようになりました。健康促進を目的とした新しい委員会の立ち上げを希望するメンバーも出てきました」
社員がお客様にSWITCH roomを紹介したところ、技術力も評価され、その社員が誇りを持つ姿に、一戸様は喜びを感じました。
花火大会の観覧や懇親会にも活用され、社員にとって大切な空間に変わりました。
社員の方々が積極的にSWITCH roomに集まるようになり、セミナーやチーム活動の会話も弾むようになりました。
一戸様は、今回のリニューアルのきっかけとなったオフィス見学を思い返しました。
「当社の社員とリコージャパン、さらに地元の企業の意見が集まり、この部屋が完成しました。リコージャパンは身近な相談相手として、熱心に話を聞いてくださり、ほかの企業とすぐつなげてくれます。一歩前に出たいときに背中を押してくれる会社です」
一戸様は地域のみなさんが集まれる場所にしたいと、次のアクションに向けた計画を進めています。
| 会社名 | |
|---|---|
| 設立 | 1969年6月 |
| 本社所在地 | 山梨県南巨摩郡富士川町小林2030 |
| 従業員数 | 47名(2025年7月現在) |
| 事業内容 | 機械製造措置や半導体関連装置の筐体・パネル・部品の焼付塗装。 |
工業製品の金属焼付塗装を柱に、グループ会社の有限会社エー・アイ・エーブラストと連携し、設計・部品製造・溶接・塗装の一貫生産体制を構築。地域に根ざしたものづくり企業として安定した品質管理と柔軟な納期対応を実現している。
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