コラム 12

コラム

保存はペーパーレス化できても、チェックに紙は欠かせない!?

電子帳簿保存法対応の現場をレポート!

今回は、チェック時の「ペーパーレス化」についてです。
電子帳簿保存法の対象は、国税に関わる帳簿や書類の「保存」の電子化です。
それぞれの要件を守ればデータとして「保存」することが認められ、元の書類が紙でも原紙を破棄してよいことになりました。つまりペーパーレス化が実現できます。

ところで、経理業務を担当されている皆さん、最近はPDFなどで請求書や納品書を受け取ることも増えていますが、受け取ったPDFのチェックどうされていますか?
とあるシステム会社の経理担当の方。コロナ禍以降、それまで紙で来ていた請求書がほとんどPDFで送られてくるようになったといいます。

「でも、紙でのチェック、やめられないんですよね。紙慣れ、というか。やはり紙に出力して、ペンでチェック入れたりして見たほうが確実ですし」
“紙の安心感”、たしかにありますよね。特に処理枚数が多いと、ペラペラめくって進められる方が効率良さそうですし、ペンでチェック入れることでチェック漏れを防ぐことができますし。保存は電子化を進めたという会社でも、チェックにはまだ紙を使っているご担当者も多いと聞きます。

前述の内容を表した図

それからしばらく経って、その会社では電子保存を始めたそうです。請求書の内容はOCRでデータ化し、経理システムにデータで入力できるようなりました。
改めて「紙慣れ」していた担当の方に聞くと、「もう紙は使わなくなりましたね」といいます。その理由を聞くと、「OCRの結果と元のPDFやスキャン画像が並んで表示されるので、パッと見で目検ができるんです。いろいろやってみましたが、OCRもちゃんと認識されているので、修正することもほとんどありません」といいます。
さらに、「手入力だと、どんなに慎重にやってもミスがあったのですが、そもそもの入力ミスがないので、チェックの考え方も変わりました」と続けました。
もう紙は使わなくても大丈夫なのですか?と聞くと、「チェックした記録も残りますし、なんか紙にこだわっていた自分が信じられないです(笑)。ソフトが使いやすければ、紙なしでも行けるものですね」と。

最後に嬉しそうにこう語りました。
「一番のメリットは、テレワークできるようになったことです。情報漏えいの問題もありますし、印刷代もかかるので、テレワークで印刷はできないのですが、これで不要になったので、わざわざ紙のために出社する必要がなくなったのは嬉しいです!」。
“紙慣れ”してしまっている方、いかがでしょう。
意外と最新のソフトやシステムを使えば、難しいと思っていたペーパーレスも簡単にできそうだとは思いませんか?

ぜひ、身近な詳しい方に聞いてみてください。「まだ、紙でチェックしないとダメかな」と。

  • 本内容はお客様との会話をヒントにしたフィクションです。
  • 本文に掲載されている情報は、2022年12月現在のものです。
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