コラム「電子帳簿保存法対応の鍵」 / リコー教えて！電子帳簿保存法

電子帳簿保存法は、企業が電子的に帳簿や書類を保存する際の要件を定めた法律です。
この法律に対応するためには、税理士に任せるだけでなく、自社での主体的な対応が必要です。
以下にその理由と、まず自社で何をすべきかを説明します。

内部プロセスの最適化: 税理士は税務の専門家ですが、企業の内部プロセスの改善やシステム化に詳しいわけではありません。自社で電子化に対応することで、業務フローやシステムの最適化を図り、効率的な業務運用が可能になります。これにより、業務課題の改善やのスピードアップが期待できます。
適切なシステムの導入: 電子帳簿保存法に対応し、かつ業務改善を行うためには、適切なシステムの選定と導入が必要です。税理士に任せるだけでは、企業のニーズに合ったシステムを選ぶことが難しい場合があります。自社で主体的に対応することで、業務に最適なシステムを選定し、導入することができます。

従業員の教育: 電子帳簿保存法の要件や新しいシステムおよびプロセスに適応するためには、従業員の教育が重要です。税理士に任せるだけでは、従業員が新しいシステムやプロセスに適応するための教育が十分に行われない可能性があります。自社で主体的に対応することで、従業員に対する適切な教育を行い、スムーズな運用を実現できます。
法令遵守の意識向上: 法令遵守の意識を高めることは、企業全体のコンプライアンスを強化するために重要です。税理士に任せるだけでは、企業全体の法令遵守の意識が高まらない場合があります。自社で法令要件を理解し対応することで、法令遵守の意識を高め、コンプライアンスを強化することができます。

現状分析と課題の洗い出し: まず、自社の現状を分析し、電子帳簿保存法に対応するための課題を洗い出します。これには、現在の帳簿や書類の保存方法、システムの状況、従業員のスキルなどが含まれます。
対応方針の策定: 現状分析の結果を基に、対応方針を策定します。これには、システムの導入計画、従業員の教育計画、法令遵守のためのガイドラインの作成などが含まれます。
システムの選定と導入: 電子帳簿保存法に対応するためのシステムを選定し、導入します。システム選定の際には、法令要件および企業のニーズに合ったものを選ぶことが重要です。また、導入後の運用サポートも考慮する必要があります。
従業員の教育とトレーニング: 新しいシステムやプロセスに従業員が適応できるよう、教育とトレーニングを行います。これには、システムの使い方や法令遵守の重要性についての研修が含まれます。
運用と改善: システム導入後は、要件に準じた運用を開始し、定期的に改善を行います。運用中に発生する問題や課題を迅速に解決し、より効率的な運用を目指します。

以上のステップを踏むことで、電子帳簿保存法に対応し、効率的かつ効果的な業務運用が可能になります。
繰り返しますが、自社での主体的な対応を進めることで、業務の効率化や法令遵守の強化が期待できます。

コラム 32