「職場環境を改善して従業員が働きやすくしたい」
「小規模なオフィスではあっても効率的に働けるオフィスにしたい」
「リモートワークと出社組が共に連携しながら働ける環境にしたい」
「社内コミュニケーションが活発になるオフィス環境にしたい」
このような課題がある場合、オフィスを含めた職場環境の改善を検討することでしょう。職場環境の改善は多様なメリットがあり、さまざまなアイデアがあります。
今回は、職場環境の改善とは具体的に何を指すのか、求められる背景、改善で得られる効果、改善のアイデア、活用できるIT技術、直面する課題、課題を克服するポイント、職場環境の改善を実現した事例を解説します。職場環境を改善したいとお考えの方におすすめの内容です。ぜひご覧ください。
職場環境を改善したいと考えた際に、オフィスの設備面など、物理的な環境をイメージすることが多いかもしれません。しかしそれ以外にも、ワークスタイルなどの要素も含まれます。職場環境を広範囲に考えて取り入れましょう。
物理的なオフィスの環境は一つの要素です。
これらの物理的な環境は、直接、従業員の作業に関わることから、業務効率や生産性を左右する重要な改善対象となります。
コロナ禍によりリモートワークが一気に浸透し、コロナが明けた後は出社も増え、リモートと出社を併用するハイブリッドワークに転じた企業も多くあります。このようなワークスタイルなどの働き方の環境も職場環境の改善対象の要素の一つといえます。
職場環境といえば、従業員にとって主に想起されるのが、人間関係ではないでしょうか。
上司と部下との関係、同僚との関係、部署内のチームの関係など、一人一人の人間関係やコミュニケーションの状況も職場環境の要素であり、改善対象です。
コミュニケーションや従業員同士のつながりは大きく生産性に関わる要素だからです。
労働時間や勤務形態などの制度面も重要な職場環境です。出産・育児・介護に配慮された制度があるか、長時間労働を削減し、適正な労働時間が守られているかなどは、法的な対応の面からも問題があれば改善を急ぐ必要があります。
労働条件の例
また労働条件から決まる業務負荷の度合いや仕事の裁量権、成長見込みなども職場環境の一部といえます。
職場環境はさまざまな要素があることがわかりますが、それらがすべてベストな状態であるとは限りません。また社会的に改善が求められています。その背景をご紹介します。
職場環境の改善は、労働安全衛生上、求められる取り組みです。
労働安全衛生法では、快適な職場づくりは事業者の努力義務と規定されています。
「快適職場指針」では、次の4つの視点から措置を講じることが望ましいとしています。
不快と感じることがないよう、空気の汚れ、臭気、温度等の作業環境を適切に維持管理すること。
心身の負担を軽減するため、相当の筋力を必要とする作業等について、作業方法を改善すること。
疲労やストレスを効果的に癒すことのできる休憩室等を設置・整備すること。
洗面所、トイレ等職場生活で必要となる施設等を清潔で使いやすい状態にしておくこと。
働き方改革は、厚生労働省主導で行われている、働く人々が、各自の事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現するものです。長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保などを行います。この働き方改革の観点からも、職場環境の見直しと改善が求められています。特に働きすぎを抑え、ワークライフバランスを確保するための環境作りは重要な命題の一つです。
健康経営とは、従業員の健康管理を経営的な視点から戦略的に実践する経営手法です。数ある施策のうち、職場環境の改善アプローチ手法として、栄養バランスのとれた社員食堂での食事提供や、トレーニングルームなどの創設による運動機会の増進、メンタルヘルス不調者への対応、受動喫煙対策のための喫煙室の設置などが挙げられます。
SDGs(持続可能な開発目標)では世界的に達成すべき17のゴールが掲げられていますが、近年は国を挙げてゴール達成に取り組まれています。企業も経営戦略と融合させるなどして積極的に取り組みが進められる中、職場環境の改善はゴール8「働きがいも経済成長も」の達成につながります。
このゴールでは、働きがいのある人間らしい仕事(ディーセント・ワーク)を目指していることもあり、適正な雇用や従業員の健康配慮など働きやすい環境作りを紐付け、職場環境改善に取り組んでいる企業もあります。
職場環境の改善により、次の効果が得られると考えられます。
適切な照明や温度・湿度、騒音がなく、通信回線も問題なくつながり、適度に観葉植物などのグリーンが配置されている快適なインフラ環境は、働く上でのストレスを軽減します。さらに作業しやすい動線や、集中しやすい執務室などを整えることでストレスなく働けるでしょう。
上司部下や同僚、チームでの円滑なコミュニケーションを促進する環境改善を行えば、従業員を取り巻く人間関係が円滑になり、職場の雰囲気が明るくなります。
レイアウト空間の職場環境を見直すことで、作業効率が上がり、生産性向上につながるでしょう。
働きやすい、良好な職場環境は従業員に「長くここで働きたい」と思わせることができ、人材定着率向上につながります。また新規・中途の採用面でも良い方向に働くでしょう。
従業員エンゲージメントとは、従業員と企業の間に築かれる信頼関係や絆を意味します。職場環境を改善して、従業員にとって真の意味で働きやすくなれば、従業員エンゲージメントに良い影響をもたらすでしょう。
職場環境の改善は、あらゆる角度から実施することができますが、課題別にアイデアがほしいこともあるのではないでしょうか。
リコージャパンでは単なるデザインやレイアウトの変更ではなく、企業の成長に寄与するオフィスづくりのコンセプトとしてRICOH Smart Huddleを提唱しています。
課題別にアイデアと一緒にご紹介します。
課題
会議室の予約は事前に行わなければならず、そこまで大がかりな打ち合わせではないものの、落ち着いて話せる空間がないという課題です。
アイデア
リコージャパンのオフィスづくりではワークプレイス環境の構築を支援するサービス「Smart Huddle」では、すぐに会議ができるミーティングスペースをご提案しています。場所探しや移動の手間がなく、スムーズに話し合いを始められるのが特徴です。
課題
リモートワークが浸透することで、従来のオフィス出社のときよりも直接のコミュニケーション機会が減少し、横のつながりが持てないという課題です。
アイデア
リモートではなかなか得られない偶発的な「人、モノ、情報との出会い」を創出する、コピーや印刷が可能な複合機やちょっとした休憩スペースや掲示板を1か所にまとめたスペースをご提案しています。
給湯室をオープンスペースへ出し、福利厚生の一環として豊富な飲食を備えたキッチンを設置。複合機など、人が立ち寄るきっかけとなる機器を配置します。
偶発的な出会いが横のつながりを生み出し、気軽な雑談からアイデアが生まれることも。ディスプレイやプロジェクターで社内報を表示すれば、従業員が自然に情報をキャッチでき、話題作りにもつながります。
課題
リモートワークと出社を併用するハイブリッドワークが推進される中、リモートと出社メンバー同士のコラボレーションに課題が生まれることもあります。また取引先も含めたリモートミーティングの場所や設備にまつわる課題も生じがちです。
アイデア
課題
経営の観点からストレスケア、ウェルビーイング*を重視したいという課題です。
アイデア
自然との調和を意識したデザイン手法である「バイオフィリックデザイン」やアロマ演出でウェルビーイング空間を創り出すデザインをご提案しています。
トレーニングジムの設置により、身体を動かす休憩を促し、集中力アップ
続いては、職場の改善に活用できるICT技術をご紹介します。
可動式の縦型ディスプレイに投影し、リモート先が等身大で映る遠隔会議システムを利用することで、臨場感があり、リモートメンバーもその場にいるかのようにリアルなミーティングを可能にします。
リモート先からオフィスの状況を把握し、簡潔に座席や部屋を予約できるシステムです。座席や働きやすい場所を柔軟に選べることで、職場環境改善につながります。
「RICOH Spaces」は、オフィス内の会議室や座席の予約、来客管理、環境データのリアルタイム分析を提供する一元管理プラットフォームです。利用率、予約傾向、キャンセル率、曜日別の利用動向などを可視化し、運用改善にも活用できます。
手書きができるタッチモニター付きの電子黒板によりミーティングを効率化します。
「RICOH Interactive Whiteboard」は、PCやタブレットと接続して画面をディスプレイに表示したり、画像に直接手書きで書き込みができるほか、ディスプレイに映された内容をデータとして保存できるなど便利な機能を多数搭載しています。
社内掲示板を電子化するデジタルサイネージで、社内情報を画像や動画でインパクトのある訴求が可能です。
リコーデジタルサイネージは、クラウド型で、コンパクトなSTB(セットトップボックス/映像表示機器)なので設置が容易です。ニュースや天気予報などのデイリーコンテンツ配信機能の利用が可能で、業種別テンプレート機能は約600種類。配信・運用もWebブラウザから楽に行えます。
チームのミーティングでは、ブレインストーミングからちょっとした雑談、議論までさまざまなモードがあります。モードに合わせて照明や音響を調整することで、よりミーティングを活性化させます。
職場環境の改善を進めるにあたっては、次の課題に直面しがちです。
これらの課題には次の解決策があります。
職場環境の改善を実現した事例をご紹介します。
SBSホールディングス様は、19社のグループ会社を一同に集めた統合移転を機に、働き方に応じた職場環境の改善を実施しました。
ワンフロアが見渡せる大フロアオフィスを実現し、コミュニケーションと集中の場、ソロブース、ABW*(Activity Based Working)を取り入れたレイアウトを実現しました。
日本国土開発様は、移転を機に職場環境の改善を実施しました。
部門を超えたコミュニケーションが取りづらい課題や、オンライン会議に余計な時間がかかる課題などを受け、コミュニケーションのための多目的エリアを大幅に拡大し、フリーアドレスを導入しました。また各会議室に会議システムやサウンドマスキングを導入し、会議のしやすい空間を創出しました。
リコージャパンでは多様化する経営環境に合わせ、デジタルサービスとワークプレイスを組み合わせた「RICOH Smart Huddle」のコンセプトのもと、働き方のリニューアルをサポートし、お客様のご支援をいたします。
“新しい働き方”をお客様と一緒に考えながら、オフィス移転やリニューアルを、計画から理想の働き方が実行されるまで、プロジェクトマネジメントの業務も含めワンストップでご支援いたします。
ピンポイントな課題解決は少額からでも始められます。中小規模のオフィスでも、ぜひ一度検討してみてください。
弊社の実践事例も紹介できますので、「RICOH Smart Huddle」の詳細は、以下よりご覧ください。
この一冊で、最新の7つのワークスタイルが分かり、お客様の課題を解決に導きます。
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