【落下衝撃シミュレーション】
耐衝撃性の見える化による設計効率化・物流コスト低減

落下衝撃シミュレーション で設計の手戻り・実機評価を削減

これまでの梱包設計では、設計フェーズの後半で、実機を使った評価→実機または梱包材対策→再評価の繰り返しというプロセスをとっており、評価と対策の費用がかさんだり、時間がかかるなどの課題がありました。また、コンテナ積載効率の改善や省資源化によるコストダウンも求められています。
そこでリコーは、3Dモデルによる落下衝撃シミュレーションプロセスを導入し、シミュレーションで検証することで設計の手戻りや実機評価の削減を実現しています。このプロセスは、複合機だけでなく、さまざまなリコーの製品開発に導入されています。

困り事/実践効果

困り事 実践効果
実機評価と対策の繰り返しでコストがかさんでしまう。また、評価期間が長くなってしまう。 実機評価では見えなかった、破損・変形しそうな箇所を“見える化”し、梱包設計を効率化した。
コンテナ積載効率を上げたい。また、梱包材を減らして省資源化も行いたい。 梱包材の材質や形状を見直して小型化し、物流費の削減と省資源化を実現した。
  • 梱包サイズ:1/2(容積比)
  • 梱包材コスト:40%減
  • 対コンテナ積載数:2.2倍(それに伴い、物流コスト:1/2)

設計現場での困り事・課題

実機評価と対策の繰り返しでコストがかさんでしまう。また、評価期間が長くなってしまう。

これまでの梱包設計では、設計フェーズ後半で実機評価が実施されてきため、問題が出た場合には、

  • 対策検討と実機評価を繰り返し行うことでコストがかさむ。
  • どの部品に影響があるのか分からないため、対策検討を含む評価期間が長くなってしまう。

など、プロジェクトの推進に大きな影響が発生してしまうため、事前の対策が必要でした。

コンテナ積載効率を上げたい。また、梱包材を減らして省資源化も行いたい。

製品本体の破損を防ぐことを優先した過剰な梱包設計により、コンテナ積載効率が悪いという問題がありました。また、梱包材の削減による省資源化も求められていました。

解決したこと

実機評価では見えなかった、破損・変形しそうな箇所を“見える化”し、梱包設計を効率化

実機を使った評価ではとらえられなかった、耐衝撃性や梱包材の緩衝性を、3Dモデルを活用した落下衝撃シミュレーションにより可視化しました。これにより、実機評価をせずに対策設計の有効性を確認して改善ができるため、これまで発生していた設計の手戻りや実機評価の削減が可能となりました。
また、開発の初期段階からシミュレーションを活用することで、製品の本体設計と梱包設計を同時に行えるようになり、トータルコストの削減にもつながります。

耐衝撃性や梱包材の緩衝性が可視化された様子を示した図
耐衝撃性や梱包材の緩衝性の可視化による梱包設計の効率化を表した図

梱包材の材質や形状を見直し、物流費の削減と省資源化を実現

落下衝撃シミュレーションを活用することで、梱包形状やサイズを見直し小型化することで、物流費の削減と省資源化を実現しています。

Before

After

梱包材の材質や形状の見直しによる、物流費の削減と省資源化の実現を表したグラフ

こんな方にお役立ちできます

  • 実機では見えにくい落下時の部品変形を可視化することで、変形メカニズムに基づいた設計をできるようにしたい。
  • 設計した梱包で品質が満たせるか、前もってシミュレーションで検証したい。
  • 梱包をできるだけ小さくし、梱包に使用する材料を削減したい。物流費のコストも下げたい。
  • 梱包資材をSDGs対応の再生紙や緩衝材など環境に優しいものに変えたい。
  • シミュレーションを導入したいが、リソース・ノウハウが整っていない。

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