2026.10.07
リコージャパン川崎西口事業所の業務革新センターは、リコージャパンの販売業務を支える業務専門組織です。全国の業務プロセスを集約・標準化し、業務品質の向上とDX推進を通じて、お客様への価値提供と業務改革に取り組んでいます。
リコージャパンでは、自社で製品・サービスを実践的に活用し、そこで得た知見をお客様への提案に生かす「社内実践」を推進しています。その一環として、業務革新センターでは複合機のカウンター数値確認業務のデジタル化に着手。DocuWareとクラウドファクスを導入し、月間約23,000件に上るファクス帳票の処理を紙からデジタルへ移行しました。その結果、従来紙で行っていた処理の約90%をデジタル化することに成功しています。
同社では、お客様の複合機のご利用枚数(カウンター数値)のうち、約90%をインターネット回線を通じて自動取得しています。残りの約10%については、電話・ハガキ・ファクスの3つの方法で収集しており、その中で最も多く利用されているのがファクスによる報告です。
月4回設定されている締め日のうち、お客様が選択された締め日にカウンター数値を記入し、ファクスで同社へ送信します。毎月送られてくる件数は約23,000件です。その後、紙で出力された「カウンター数値確認票」を基に、担当部署が専用システムへ入力し、お客様の利用料金に反映しています。
DocuWareを導入した理由は、ファクスによる紙中心の運用を改善するためです。従来利用していたシステムの刷新を機にDocuWareを導入し、ファクス業務のペーパーレス化を推進することとなりました。
複合機のカウンター確認業務を担当する司山は、紙による運用に大きな課題を感じていたといいます。
「カウンター確認業務の中で最も負荷がかかっていたのが、ファクスで受信した帳票の仕分け・並べ替え・スキャン作業です。16台のファクスから帳票を回収し、広い作業台の上で締め日・計上日・地域ごとに仕分けを行います。さらに、その後の処理をしやすくするため、帳票を並べ替える作業も必要でした。
一連の作業は複数人で担当していましたが、仕分けを誤ると次の工程にも影響が及ぶため、細心の注意を払う必要がありました。
DocuWareの導入について聞いた当初は、詳しい機能までは把握していませんでしたが、『ペーパーレス化が実現できる』という期待に胸が躍りました。紙による運用は時間も手間もかかるうえ、入力後の帳票を保管するためのスペースも必要です。そのため、同じ業務に携わる社員全員が導入を心待ちにしていました。」(司山)
現場での物理的な課題とは別に、管理者の立場から紙による運用に課題を感じていたのが山田です。
「紙による運用では、作業の進捗状況が見えにくいことが大きな課題でした。紙の束が担当者間を移動している様子は目で確認できますが、実際にどこまで処理が進んでいるのかまでは把握できません。また、社員一人ひとりの業務負荷を把握することも難しい状況でした。作業スピードには個人差があるため、業務の偏りを調整するうえでも、作業進捗の可視化が必要でした。」(山田)
使用していたカウンター報告システムの刷新を機に、ファクスによるカウンター確認業務を見直すこととなった同社。検討は運用開始の約2年前からスタートし、現場担当者も検証に参加しました。
システム選定にあたっては、受信したデータを紙に出力することなく処理できることや、構築中の後続システムと連携できることを重視。DocuWareは同社の取り扱い製品であり、社内に開発・運用のノウハウが蓄積されていたことが導入の決め手となりました。
クラウドファクスで受信した帳票はPDF化され、DocuWareに自動的に取り込まれます。帳票に付された二次元コードから機種・機番などの情報を読み取り、締め日や地域などに応じたタスクへ自動で振り分けます。担当者は画面上で帳票を確認しながらカウンター値を入力し、二次チェックを経て後続システムへデータを連携する仕組みです。
DocuWareの導入後は、ファクスで受信した帳票がデータとして自動的にフォルダへ振り分けられるようになり、紙への出力や仕分け、並べ替え、スキャンといった作業が不要になりました。担当者全体で月約153時間を費やしていた業務を大幅に削減でき、人員の適正な配置にもつながっています。
「DocuWare導入前は21人必要だったカウンター数値確認業務は、現在は12人で対応しています。ペーパーレス化により業務効率が向上したことで、人員をほかの必要な業務へ振り分けられるようになりました。
導入にあたっては、新たなシステムによって作業負荷が増えないか、かえって非効率にならないかという点を管理者として懸念していました。しかし、結果として業務の効率化と人員の有効活用の両立を実現できました。
処理済み・未処理の件数も検索ですぐに把握できるようになり、業務管理もしやすくなっています。」(山田)
ペーパーレス化に取り組んだ斉藤は、その効果について、作業時間の削減や人員配置の最適化だけではないと話します。
「ペーパーレス化の効果は、単に作業時間が短縮されたことだけではありません。大きな効果の一つは、『ミスを起こさないようにしなければならない』という心理的なプレッシャーから解放されたことです。
もともと仕分けや並べ替えにおけるミスは月に数件程度で、決して多くはありませんでした。それでも、自動化される前は常に高い集中力が求められ、心理的な負担も少なくありませんでした。現在はその負担が軽減され、安心して業務に取り組めるようになったと実感しています。」(斉藤)
社内業務の効率化を目的に進められたペーパーレス化は、顧客サービスの向上にも大きく貢献しています。
「DocuWareでは、取り込んだデータにファクス受信の日時が記録されます。お客様から受信確認のお問い合わせをいただいた際も、その記録を確認することで、すぐに回答できるようになりました。以前は、紙の帳票やスキャンデータの中から該当資料を探し、お客様へ折り返しご連絡していました。そのため回答までに時間を要していましたが、現在ではその場で対応できるようになり、サービス品質の向上につながっていると感じています。」(斉藤)
ファクスデータの自動仕分けやプレビュー機能、検索機能に加え、実際に利用する中で意外な利便性を感じた機能があったと司山はいいます。
「仕事をするなかで便利だと思ったのは、スタンプ機能です。例えば『要確認』などのスタンプをつけるだけで目印にもなりますし、スタンプをトリガーとして次のタスクに自動的に振り分けることもできます。都度フォルダを移動させる手間がないので効率的ですし、移動によるミスが起こる心配もありません。」(司山)
紙出力約90%削減を実現した同社ですが、一部の業務では確認や入力作業が残っています。今後も、導入したことで明らかになったこうした課題の改善を継続的に進め、さらなる業務効率化と活用範囲の拡大を目指していく方針です。
山田は今後の展開について「カウンター数値確認業務での成功を踏まえ、ほかの業務でもDocuWareの導入を検討しています。具体的には、サービス担当者がお客様先を訪問して実施した修理作業などの報告書をファクスで受信し、サービス委託料を算出する業務です。まずはこの業務での運用を軌道に乗せ、その後は社内のさまざまな紙業務やファクス業務へと順次活用を広げていきたいと考えています」と話します。
| 名称 | リコージャパン株式会社 川崎西口事業所 |
|---|---|
| URL | リコージャパン株式会社 |
| 事業所所在地 | 神奈川県川崎市幸区堀川町66-2 興和川崎西口ビル18F(総合受付) |
| 従業員数 | 17,372名(2025年4月現在) |
| 事業内容 |
さまざまな業種におけるお客様の経営課題や業務課題の解決を支援する各種ソリューションの提供。
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