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【オフィスのデスクレイアウト10選】定番の対向式からABW(Activity Based Working)まで、働き方に合わせたデスクレイアウトとその効果

新しいオフィスに移転やリニューアルを検討しており、座席配置を検討している方もいるのではないでしょうか。
またオフィスが手狭になり、限られたスペースで効率的なレイアウトを考える必要があったり、オフィスの雰囲気を改善するため、デザイン性や快適性を重視したレイアウトを検討していたりと、さまざまなケースがあるでしょう。

そのようなときに必要になるのが、オフィスのデスクレイアウトの設計です。またデスクレイアウトによって、生産性向上などの効果が関係することもあることから、適切に実施したいものです。

そこで今回は、オフィスのデスクレイアウトのうち、10個を厳選し、その効果を解説します。また最後にはオフィスのデスクレイアウトの成功ポイントをご紹介します。ぜひ参考にされてください。

オフィスのデスクレイアウト多様化の背景

近年、オフィスのデスクレイアウトが多様化しています。その背景として、次の点が挙げられます。

リモートワークの浸透によるオフィススペースの有効活用

働き方改革や近年の急速なリモートワークの浸透などを受け、フレキシブルに、オフィス以外の最適な場所を選んで働くスタイルが浸透してきました。オフィススペースが以前とは異なる用途で利用されるようになってきたことから、オフィス全体の再定義を行う必要性が出てきています。スペース利用のコスト効率を上げる意味でも、新しい働き方に最適なスペース活用の最適化が求められています。

リモートワークの浸透で社内コミュニケーションの重要度が高まっている

オフィス以外の場所で働くスタイルがある中、リモートでつながるケースが増えています。オンライン会議やチャットツールなどが浸透し、常につながり合うことが増えていますが、オフィスで顔を突き合わせながらのワークスタイルと比べると、どうしてもコミュニケーションが希薄になりがちです。

そのような中で、オフィスにおける社内コミュニケーションの価値が大きく向上しており、その社内コミュニケーションのしやすさや活性化度合いを左右するデスクレイアウトはより一層、重要度を増しています。

同時に、従来よりも「どうすればもっとコミュニケーションが取りやすくなるか?」という観点で改めてデスクレイアウトを見直す機会が生まれています。

ABWなどの新しいワークスタイルの実践

新しいワークスタイルとして、リモートワークとオフィス出社を割り振るハイブリッドワークやABWという業務内容に応じて従業員自ら最適な環境を選んで働く手法が採用されています。これらの新しいワークスタイルの実践に向けては、デスクレイアウトを固定席からフリーアドレス制へ見直すことが、働き方の自由度を高める一案として考えられます。
ABWについては後ほど詳しく解説します。

一体感のある組織作りの必要性

オフィス出社の機会が減ることで、「同じ組織で働いている仲間」という意識が薄れている傾向があるといわれています。従業員の帰属意識が低下という話題を耳にしたことがあるかと思いますが、一体感のある組織作りが求められています。デスクレイアウトを工夫することは、「仲間」意識の醸成にもつながると考えられています。

オフィスのデスクレイアウト10選

主なデスクレイアウトを10個ご紹介します。基本説明と導入効果、注意点をそれぞれ解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

1.固定席

対向型レイアウト

固定席の中でも最もスタンダードな、古くから採用されてきたデスクレイアウトです。

デスクとデスクを向かい合わせにして横にいくつか並べて「島」を作ります。事務室や学校の職員室によく採用されています。島の片方に1席だけ孤立席を設けて上長席とするのが一般的です。上長席は島全体を見渡せるのが特徴です。

導入効果
  • 島全体のメンバーが皆、対面しているので話しかけやすく、状況もすぐにわかるので、チームでの業務に最適です。
  • 上長席からは全体を見渡せるため統率が取りやすくなります。
  • レイアウトの効率が良くスペースも有効活用できます。
  • 急な人員増加の際も席を横に追加するだけなので対応が容易です。
注意点
  • 一人で集中して作業する必要のある業務を伴う場合、気が散ってしまう恐れがあります。別の場所の集中スペースに移動して作業できるようにする、パーティションを設けるなどする必要があるでしょう。
  • メンバーや上長からの視線によるプレッシャーを感じやすいため、心理的ストレスや圧迫感を感じることもあります。
  • 昔からある典型的な島型レイアウトのため、真新しさに欠けます。

背面式レイアウト

座席と座席を背中合わせに配置するレイアウトです。同じチームや部署間で、デスクを横に並べる部分と、背後にメンバーがいる部分の2つの部分があります。

導入効果
  • 正面は、メンバー(人)ではなく壁やパーティションとなるため、人の視線が視界に入らず、作業に集中しやすくなります。
  • 横や後ろのすぐ近くにチームメンバーが座っているため、話しかけやすいのが特徴です。
  • チームメンバー全員がチェアだけ引いて、くるりと後ろを向くだけで、デスクという物理的な障壁がなく、近い距離でミーティングをすぐに行えます。
注意点
  • 目の前は壁面でなく、他部署となる場合、パーティションや仕切りの準備が必要になるため、コストがかかる恐れがあります。
  • 上長の目が比較的、行き届きにくいため、各メンバーのマネジメントを随時細かく行う場合は、やりにくさを感じることがあるでしょう。

同向型レイアウト

小中学校の教室のようなデスクレイアウトです。全員のデスクが同一の方向を向いています。

研修や大人数での会議、コールセンター、プレゼンテーションなどの発表の機会などに適しています。

導入効果
  • 全員が同じ方向を向いているため、一斉に作業する際に統率が取りやすい特徴があります。
  • 個人がそれぞれの作業に集中しやすいメリットがあります。
  • 発表やプレゼンなどの際に集中して聞きやすくなります。
注意点
  • 一斉に作業をする、何かの発表を聞くなどの機会には最適ですが、話し合いやチームでの作業を行いにくいのがデメリットです。

クロス型レイアウト

4つのデスクを縦横に交差する形、つまり十字型に配置する方法です。4人1組になっています。

導入効果
  • 多方向からのアクセスが可能となり、声を掛けやすいため、チームでのコミュニケーションを取りやすい高い方法です。
  • デスクを4つ固められるので、スペース効率が良くなります。
注意点
  • 話しかけやすい分、業務に集中しにくいこともあるため、集中しやすいエリアを別途作るなどを検討する必要があります。

ブーメラン型レイアウト

120°程度の角度の湾曲したデスクを、ブーメランの形に配置する方法です。互いの視線が交差する形になります。

導入効果
  • 視線が交差するため、正面にメンバーがいる配置と比べれば、プライベート性が持たれます。個々人の作業への集中をキープしつつ、チーム全体ではコミュニケーションが容易になります。
  • 個々のスペースが広く取りやすいのがメリットです。そのため、書類の整理や書類を広げたりする作業に向いています。
注意点
  • 比較的新しいレイアウトであるため、不慣れであまり使い勝手がよくないと感じることがあります。慣れるまで一定期間を要する可能性があるでしょう。

ユニバーサルレイアウト

ユニバーサルレイアウトのユニバーサルとは、「普遍的」「汎用的」などの意味がある通り、すべてのデスクを均一に並べる汎用的なスタイルです。

基本的にデスクを横に並べる対向型で、横に何個も並べます。広いスペースに何列も同じように並べて、部門や部署を問わず、同じデスクレイアウトである点が特徴です。

導入効果
  • オープンスペースに部門・部署問わず配置する場合は、部門・部署問わず、様子を見ることができるので、垣根を超えたコミュニケーションを計りやすいメリットがあります。
  • 組織変更などがあっても、デスクレイアウトは変えずに、人だけが変わることができます。
  • 固定席を設けないフリーアドレスにも対応できます。
注意点
  • 部門や部署ごとのコミュニケーションがとりやすい反面、各部門や部署の区切りがわかりにくく、チーム内のコミュニケーションが通常通りにいかなくなる恐れがあります。
  • プライバシーが確保しにくいため、集中して作業したい場合には、集中ブースを用意するなどする必要があります。

ブース型レイアウト

ブース型のブースとは、個人ブースを意味します。個人が集中して作業をするためのブースです。パーティションやパネルで仕切り、プライバシー性を高める工夫を行います。

導入効果
  • 周囲の視線を受けないため、プレッシャーや雑念を減らすことで個人の作業に集中しやすくできます。その結果、個人作業の効率が上がるでしょう。
  • 遮音環境を整えれば、Web会議にも対応できます。
注意点
  • 基本的に個人の作業を行いやすくするためのレイアウトであるため、隣や周囲と話し合う前提で作られていません。そのため、会話がしづらいところがあります。
  • 別途、近くにミーティングスペースを設けるなどして、対策を講じなければ、情報共有や話し合いの機会が減る恐れがあります。

2.フリーアドレス

フリーアドレスとは、固定席を設けず、従業員が自由に座席を選んで座るレイアウトです。近年、採用する企業が増えています。

導入効果
  • 個人の作業も、複数人での作業も、ちょっとした打ち合わせやミーティングも可能なので、使い方の自由度の高い柔軟さが特徴です。
  • 人員が増加しても固定席のようにデスクを増やさなくても良いため、手間とコストがかかりません。
注意点
  • 常に座りたい席に座れるとは限らないため、座席予約システムを導入する必要があるケースもあります。
  • 部署やチームがまとまっていないため、メンバーがどこにいるのかわからず連携が取りにくくなることがあります。またマネジメントも行いにくいデメリットがあります。
  • ミーティングの声が周囲に聞こえるため、機密情報を含む話し合いや個人の集中作業を妨げてしまうこともあります。別途ミーティングスペースや個人ブースを用意しておく必要があるでしょう。

3.ABW

ABWとは、「Activity Based Working(アクティビティ・ベースド・ワーキング)」の略称で、業務の内容に応じて最適な働き方を選択して働くスタイルを指します。例えば個人の集中作業を行う場合は、個人ブースや在宅勤務を選び、チームで話し合いながら進める共同作業であればミーティングスペースを選ぶといった具合です。

ABWを採用するには、オフィスレイアウトをあらゆる業務に対応するものにする必要があります。そのため、一つのオフィススペースにあらゆる機能を持ったデスクレイアウトが併存する形になります。

基本はフリーアドレスを採用し、個人ワーク(ソロワーク、集中作業向け)と、ミーティングスペース、会議室、Web会議用のスペースなどを別途用意するのが一般的です。

導入効果
  • 業務内容に最適な働き方を促進するため、より業務効率が上がり、生産性が向上します。
  • 既存のオフィススペースを必要な業務に最適化した形で多用途に活用するため、スペース効率が上がります。
注意点
  • ABWでは作業そのものの効率は上がりますが、マネジメントが行き届いていなければ、チーム内、部署内の連携も希薄になり、成果につながらない恐れもあります。チームが定期的に集まり、指示や共通の目的の下で働くための工夫が必要です。
  • ABWはメンバーに一定の裁量を与える働き方であるため、自己管理能力や業務理解が不十分な場合、パフォーマンス低下のリスクが懸念されます。新しく入社した従業員は、企業文化や業務プロセスに慣れる過程にあるため、導入初期には適切なサポートや明確な評価基準が必要です。
  • 「オフィスのどこで働けばいいのかわからない」「スペースがすでに他の従業員が使用しているため、使用できない」といった課題へ、あらかじめ対応策を講じる必要があります。

4.グループアドレス

グループアドレスとは、フリーアドレスと固定席制との中間のようなデスクレイアウトです。フリーアドレスのように座席が固定されていませんが、従業員はオフィス全体から座席を選ぶのではなく、部署やチームごとの決められたエリアの中で、座席を選ぶ形になります。

つまり部署やチームがある程度まとまったエリアに限定されます。

導入効果
  • フリーアドレスと比べて、部署やチームのメンバーが近くにいるため、連携が取りやすくなります。フリーアドレスのマネジメントを行いにくいという、一般的に言われるようなデメリットをカバーできます。
  • 部署ごとの壁が設けられていないため、部署間の連携が取りやすいメリットがあります。
注意点
  • 部署やチームでまとまりやすい一方、機密情報を取り扱う場合など、セキュリティの観点では弱いといえます。音漏れのない会議室に移って機密性を高めて話し合えるスペースの確保が重要になるでしょう。
  • フリーアドレスと同様に、個人で集中して作業したい場合には不向きです。別途ソロワークスペースを用意するなど対応が求められるでしょう。

デスクレイアウト設計を成功させるポイント

デスクレイアウトを設計するときには、次のポイントを押さえることで、各デスクレイアウトのデメリットをカバーすることができ、成功につながるでしょう。

従業員の声を取り入れる

最も重要なのは、目的を明確にし、経営課題を解決するために最適なデスクレイアウトを設計することです。しかし、経営視点だけで突き進んでしまうと、現場で働く従業員にとって、また業務の遂行に当たってマッチしない恐れがあります。この失敗を防ぐには、デスクレイアウト検討時に、従業員の声を取り入れることが重要です。

各部署・チームの上長に事前にインタビューを行う、アンケート調査を行うなどして現場の声を目的とすり合わせながら巧みに取り入れましょう。

働き方に合わせる

デスクレイアウトは、近年、単なるオフィスのデザインやレイアウト組みの作業ではなくなっています。各企業のワークスタイルに多かれ少なかれ変革が起きていることが多く、そのワークスタイル変革の一環としてのデスクレイアウトの調整を目的として据える必要があります。

そのため、レイアウトを決める際には、フリーアドレスやABWなど、新しい働き方に合わせることが肝心です。

作業動線・視線の配慮

現場の声を取り入れることの一つが、作業動線への配慮です。例えばフリーアドレスでは自由に座席を選べるため、作業に利用する機器や什器の近くで業務を行うなどできますが、機器や什器の近くの座席が埋まってしまっている場合に、支障が出てきてしまいます。オフィス全体のレイアウト作りも合わせて検討しましょう。

また、今回ご紹介したデスクレイアウトの中には、他メンバーと視線が合う、もしくは視線を受けながら業務を行うものがありました。この視線については個々人が作業に集中する際の妨げになる恐れがありますので、実際にデスクに座る人にヒアリングするなどして配慮を行いましょう。

オフィスの座席や部屋の予約システムの検討

固定席ではない、フリーアドレスやABWなどを採用する場合は、従業員があらかじめ座席を確保できるよう、リモート先からオフィスの座席や部屋を予約できる仕組み構築するのがおすすめです。

リコージャパンでは、「好きな場所で快適に働ける」ことをコンセプトとした執務エリアのご提案を行っています。

当日の仕事や予定に合わせて、どこでどのように働くかを選べるオフィスとして、フリーアドレスにいつでもどこでもスマートフォンで座席予約が可能な仕組みを構築します。最新の利用状況を反映する予約により、急な利用でも即座に手配できます。画面上で座席場所の可視化も可能で、チームのコラボレーションも促進します。

従業員からのフィードバックと定期的な見直し

新規にデスクレイアウトを採用した後は、従業員からのフィードバックを求め、反映して改善していくことが重要です。その結果、自社にとって最適なワークプレイスが実現することでしょう。

まとめ

デスクレイアウトの種類とその効果、成功につなげるためのポイントをご紹介しました。「万能なレイアウト」は存在しないため、経営目的・業務内容・企業文化・社員の働き方に合わせて複数の要素を組み合わせることが重要です。

リコージャパンでは多様化する経営環境に合わせ、デジタルサービスとワークプレイスを組み合わせた「RICOH Smart Huddle」のコンセプトのもと、働き方のリニューアルをサポートし、お客様をご支援いたします。

“新しい働き方”をお客様と一緒に考えながら、オフィス移転やリニューアルを、計画から理想の働き方が実行されるまで、プロジェクトマネジメントの業務も含めワンストップでご支援いたします。

貴社に最適なデスクレイアウトの設計もご提案可能です。弊社の実践事例も紹介できますので、「RICOH Smart Huddle」の詳細は、以下よりご覧ください。

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