現在、街や施設に多く設置されているデジタルサイネージは、多くの場合、ディスプレイに接続して動画などのコンテンツを配信するための「STB(セットトップボックス)」がディスプレイと併せて導入されています。
しかし、STB(セットトップボックス)不要で、サイネージ機能が一体となった端末もあるのをご存知でしょうか。今回は、STB(セットトップボックス)不要のデジタルサイネージ一体型端末の種類や特長についてご紹介します。
デジタルサイネージを利用するには、一般的にコンテンツを表示するディスプレイとSTB(セットトップボックス)、表示コンテンツが必要になります。
STB(セットトップボックス)とは、ディスプレイに接続して動画などのコンテンツを表示させる配信機器のことです。デジタルサイネージ以外の用途でも使われており、例えば、ケーブルテレビや衛星放送、インターネット配信の動画などを視聴するためにテレビ端末と接続する機器もSTBの一種です。
デジタルサイネージにおいては、STB(セットトップボックス)を通じてディスプレイにコンテンツを表示する仕組みになっています。
一方で、デジタルサイネージ機能一体型端末も存在します。これはSTB(セットトップボックス)を必要とせず、STB(セットトップボックス)と表示機能が一体となった端末のこと指します。
デジタルサイネージ機能一体型端末であれば、STB(セットトップボックス)の接続や設置が不要で、本体の電源を接続し、ネットワークを接続するだけで利用できます。
【関連コラム】
>STB(セットトップボックス)とは 何か
デジタルサイネージ機能一体型端末のメリットは、主に次のことが挙げられます。
・設置・配線がすっきりする
デジタルサイネージは一般的にSTB(セットトップボックス)設置のための電源ケーブルや、ディスプレイと接続するためのHDMIケーブル、ディスプレイの電源ケーブルなど、ケーブルが何本か必要になることが多いため、設置スペースや配線に課題が起きることがあります。デジタルサイネージ機能一体型端末であればSTB(セットトップボックス)を設置する必要がないため、配線がすっきりします。
・STB(セットトップボックス)の保管場所が不要
STB(セットトップボックス)を設置する必要がないため、保管場所を気にする必要がありません。
・STB(セットトップボックス)不要のためメンテナンスや管理が容易
STB(セットトップボックス)が必要な場合は、問い合わせが必要な際にSTB(セットトップボックス)とディスプレイそれぞれで必要となる場合がありますが、サイネージ機能一体型端末であれば問い合わせ先が1つのみとなり、管理やメンテナンスが簡単になります。
リコーではデジタルサイネージ機能一体型端末を複数ご提供していますが、お問い合わせはコールセンターがワンストップで対応しますので、安心してご利用いただけます。
リコーのデジタルサイネージ機能一体型端末には、次の3つがあります。
1.インタラクティブホワイトボード (電子黒板)サイネージ
「RICOH Interactive Whiteboard」という電子黒板のオプションサービスです。コントローラーにサイネージ機能を組み込めば、STB(セットトップボックス)不要でデジタルサイネージ機能を利用できます。
オフィスに設置する場合、例えば打ち合わせ時にはホワイトボードとして利用し、その他の時間にはサイネージの自動表示による情報発信、といった活用が可能です。さらにタッチサイネージとしても利用でき、利用者はタッチ操作でニーズに合った情報を取得できます。
2.ディスプレイ一体型 大型サイネージディスプレイ
大型ディスプレイにサイネージ機能が組み込まれた製品です。ディスプレイサイズはニーズに合わせて43インチから86インチまでの6サイズから選ぶことができ、訴求力の高い情報発信に活用できます。
横置きに加えて縦置き設置も可能で、設置場所や利用シーンを選ばず、あらゆる場面で活用可能です。500カンデラ(光度の単位)の明るさで、室内で高い視認性を発揮できます。
コンテンツはあらかじめ用意したコンテンツのほか、4K画質のコンテンツやWebコンテンツにも対応しており、有意義な情報発信が可能です。
3.電子POP
電子POPは、サイネージ機能が組み込まれた、7インチから21.5インチまでの4サイズ展開の小型ディスプレイです。
商品棚などにも省スペースで設置可能であり、無線LANに全機種対応しているほか、SIM対応モデルもあるため、ネットワーク環境が整っていない場所でも利用可能です。
タッチパネル向けコンテンツ機能も標準搭載されており、利用者はタッチ操作でニーズに合った情報取得が可能であるため、商品訴求力も向上します。また、タッチログのデータ取得も可能で、顧客のニーズを知ることができることから、マーケティング施策に活用できます。
また表示するコンテンツは遠隔からのクラウド配信だけでなく、現地の電子POP上で「ストアモード」に切り替えることで、その場でコンテンツの切り替えも可能です。
【関連情報】
>デジタルサイネージ システム仕様
デジタルサイネージ機能一体型端末は、すでに多くのお客様に導入されています。
先述の電子POPの事例を一つご紹介します。
・美容室ゼロ様の事例
課題:
美容室ゼロは、以前からサイネージタブレット端末を店内で利用していましたが、決まったコンテンツしか配信できず課題を感じていました。
導入内容:
そこで、インターネットを通じてコンテンツを手軽に差し替えて配信できるクラウド型のリコーデジタルサイネージへ切り替えました。美容室店舗の客席に10インチの電子POPを設置し、美容講座やネイル講習、自社商品紹介などのプロモーションコンテンツを配信しました。
導入効果:
クラウド型のサイネージに切り替えたことで、店舗別・時間帯別にオリジナルコンテンツのきめ細かな配信が可能となりました。そのほか、お客様の待ち時間にもくつろぎコンテンツとして視聴いただけるほか、会話のきっかけにもつながり、顧客接点ツールとしての活用も進んでいます。
【デジタルサイネージ導入事例】
>有限会社 美容室ゼロ 様
デジタルサイネージの特長や活用目的、実際に導入されたお客様の声などを
わかりやすくまとめた “デジタルサイネージ まるわかりガイド” を
ご用意いたしました。ぜひご一読ください!
以下のような内容を掲載しています。