立った状態でミーティングを進めるスタンディングミーティングは、従来の座りながらのミーティングや会議と比べて様々なメリットが期待されています。新しいワークスタイルとも合致することから、導入する企業の話を耳にしたことがあると思います。
今回は、スタンディングミーティングとは何か、注目されている背景からメリット、デメリットと解決策、スタンディングミーティングを効率化するオフィス環境の作り方とポイント、スタンディングミーティングの導入事例までご紹介します。
まずはスタンディングミーティングの概要と注目されている背景をご紹介します。
スタンディングミーティングとは、その名の通り、参加するメンバーが、椅子に座らず、立ちながらミーティングを行う方法です。
一般的には高いテーブルを一つ置き、それを囲みながら話すスタイルが一般的です。場合によっては椅子を用意することもありますが、基本的に立ったまま話し合いを進めます。
立ったままミーティングを行う目的としては、主に省スペースのためや、会議室以外の場所で気軽な話し合いを促進するなど、現代の働き方に合ったミーティングを行うためであることが多くなっています。
スタンディングミーティングは、もともと米国で多くの企業が取り入れていた手法でした。会議だけでなくスタンディングワークも浸透しています。それが日本にも伝わり、特にIT企業やベンチャー企業を中心に取り入れられるようになりました。
近年、日本国内では会議については「無駄」「長い」「発言が少ない」「結論が持ち越しになりやすい」などの課題が多く指摘されており、様々な方法で解決が進められていました。また働き方改革などで、業務の効率化が早急に求められるなか、より効率的に素早く会議を行う手法の一つとして、立ちスタイルのスタンディングミーティングが採用されるようになりました。
近年はフリーアドレスなど固定席を設けず、さらにはオフィス全体をオープンスペースとして活用するレイアウトを採用する場合があります。従来のように壁で区切られた会議室だけでなく、執務エリアに隣接したオープンなミーティングスペースやコラボレーションエリアが設けられるケースも見受けられます。
こうした環境では、短時間かつ気軽に集まれるスタンディングミーティングスペースとの相性が良く、迅速な意思決定や活発なコミュニケーションを促進する効果が期待されています。今後は、スタンディングミーティングがさらに進化し、発展していくでしょう。
スタンディングミーティングは、従来の会議室での会議や、座ったまま行う会議やミーティングと比べて次のようなメリットが期待できます。
スタンディングミーティングは従来の会議よりもスペースを縮小することができます。近年はオフィスの縮小化が進み、小規模な企業では会議室を備えないことも珍しくありません。また、ミーティングのために確保するスペースが限られていることもあります。そのようなときにスタンディングミーティングは立ちスタイルのため、テーブル一つですぐに会議が始められます。そのため、従来の方法と比べて省スペース化につながるのです。中小企業やスペースの少ないオフィスでも導入しやすいメリットもあります。
会議室で会議したいと思ったら、会議室予約を前日までに入れるルールを設けている企業もあるでしょう。しかし、いざ予約を入れたいと思っても、会議室数は限られており、既に埋まってしまっているケースもあります。
このように、会議を行いたいときにすぐできないという課題が顕在化している場合、手軽にミーティングが始められるスタンディングミーティングは解決策の一つとなります。
わざわざ会議室を予約しなければならなかった従業員にとっても手間が省け、すぐにミーティングが始められるという利便性の向上もメリットです。
必要なミーティングがすぐに開催できれば話し合いが進みやすくなり、業務の効率化やスピードアップにもつながるでしょう。特にチームワークによって進んでいく仕事においては、大幅な効率化につながる可能性もあります。
スタンディングミーティングは立ったまま会議をすることで、座った状態よりも脳が活性化されるといわれています。そのため、従来、話し合いが滞っていたケースも、発言も活発になり、質の高い会議が実現できることがあります。
また、スタンディングミーティングは、心理的な距離感を縮めやすいという説があります。目線の高さが揃い、物理的な距離が縮まることで発言のハードルが下がりやすくなるといわれています。
近年、立ったまま作業するスタンディングワークも注目を集めています。座ったまま長時間仕事をすることは特に日本人に多く、健康リスクが大きいと指摘されています。
厚生労働省のデータ(※)によれば、世界20カ国を座位時間で比べた結果、日本人は20カ国中、最も長く、座りすぎのリスクが大きいことがわかっています。同省によれば、健康増進施設などで、運動プログラムを定期的に実施していても、生活の中で座りすぎている場合は、座りすぎていない人と比較して、寿命が短く、肥満度が高く、2型糖尿病罹患率や心臓病罹患率が高いことが報告されているといいます。
こうした座り仕事のリスクを少しでも低減できるスタンディングミーティングは、健康維持という観点からも注目されています。また眠気防止にもつながるため、発言の活発化にも寄与するでしょう。
一方で、スタンディングミーティングにはデメリットがあります。対策と共に見ていきましょう。
スタンディングミーティングは、基本的に大人数や長時間の会議には向いていません。立ったまま行う形式では、参加者同士の立ち位置や距離が限られるため、人数が多くなるほど全体を見渡しにくくなり、視線や声が届きにくくなる傾向があります。また、長時間にわたって立ち続けることは身体的な負担が大きく、集中力の低下を招きやすいため、短時間で要点を共有する場面に適した会議形式だと言えるでしょう。
対策として、人数は2~4名にとどめ、ミーティング時間は短時間に調整することがポイントです。
スタンディングミーティングは、参加メンバーがあくまで健康であることが第一条件です。立っていることが苦痛に感じるメンバーがいる場合は、避ける必要があります。
対策としては、参加メンバーを選定するほか、背の高い椅子でバーなどで使われるハイスツールタイプを用意して、座っていても違和感のない状態を整えておく工夫が必要です。
スタンディングミーティングを導入する際、環境面ではただテーブルを備えるだけで済みますが、一般的な会議や座りながらのミーティングと比べて、どのように差別化するのかなど詳細を迷うこともあるのではないでしょうか。
また、どのようなデスクやスツールといった家具やホワイトボードなどの機器が最適なのかが判断しにくいこともあるでしょう。
対策としては、スタンディングミーティングの成功事例や導入事例の確認、専門家への相談などが挙げられます。
またスタンディングミーティングの進行のポイントとして、次の点を踏まえておきましょう。
スタンディングミーティングを実施するオフィス環境の作り方とポイントをご紹介します。
スタンディングミーティングの実施場所を、執務スペースへ設けることが基本です。なぜなら、スタンディングミーティングのメリットの大きなものの一つに「すぐに会議を始められる」があるからです。
執務スペース内にすぐに思い立ったときにミーティングを開始できるスペースがあれば、「話し合いたい」という「今」を取り逃さず、すぐに開始できます。
スタンディングミーティングは従来の座りミーティングと比較してテーブル一つで始められるメリットがありますが、そのテーブルの役割は意外と大きいものです。最適な高さや形状のデスクは、スタンディングミーティングをより効率化させるでしょう。
昇降機能があり、可動式のほうが利用しやすいでしょう。デスク参加者の身長に合わせて柔軟に調整ができるほか、座ったままのミーティングを行う際などにも利用できるメリットがあります。
ホワイトボードやディスプレイなどがあればより効率的に会議を進められます。ホワイトボードは近年普及している電子黒板、つまりデジタル化されたホワイトボードも有効です。
ディスプレイはPCなどを接続して資料を映し出したり、電子黒板では、タッチペンなどを使って手軽に手書きができるものもあります。会議で生まれたアイデアを書き留めたり、会議資料を映し出して参加メンバーの視点を1ヶ所に集中させたりすることで、より会議を効率的にし、発言の活発化にもつながるでしょう。
リコーがご提供するインタラクティブホワイトボード(電子黒板)は、スタンディングミーティングにおすすめの機器です。
RICOH Collaboration Board Wシリーズでは、資料の掲出や板書はもちろんのこと、遠隔地とWeb会議でつながるため、在宅勤務のメンバーとオフィス出社のメンバーがリモートで話し合いをすることも可能です。AIカメラによって話者の顔や指先を認識し、レーザーポインターの代わりとして、資料のどの部分に話しているかを指し示せるほか、板書の共有も容易にできるので、どこにいてもリアルタイムで無駄のない効率的な会議を進められます。
効率的に話し合いを進めるためには、メンバーの集中力を高める照明も重要です。例えば、まぶしすぎる照明は話し合いの妨げになってしまいます。また暗すぎると、沈んだ雰囲気になってしまう恐れもあります。通常のミーティングや会議と同様に照明も適切な明るさなどの環境を整えましょう。
リコージャパンでは、「RICOH Smart Huddle」というコンセプトのもと、オフィスとワークスタイルのデザイン・設計をご支援しており、その取り組みの一環としてさまざまな提案例をご案内しています。スタンディングミーティングも含めた効率的なミーティングスペースの作り方もご支援しています。
例えば、必要な時にすぐにメンバーと打ち合わせができるよう、参加人数に適した座席やデスク、ディスプレイなどを設置します。
リコージャパンがご提案するスタンディングミーティングは、短い作戦会議のような立ちスタイルで、短い時間のコミュニケーションを濃密に行うことをコンセプトとしています。可動式の縦型ディスプレイにリモート先のメンバーを等身大で映すことで、まるでそこに参加しているかのように、臨場感を出すことができます。
手元ではポータブルモニターやハンディプロジェクターで資料を気軽に呼び出し、情報共有を行いながら進めれば、打ち合わせも有意義なものとなるでしょう。
スタンディングミーティングの導入事例をご紹介します。
ある企業は、オフィスリニューアルの際に、従業員のコミュニケーションを活性化し、生産性向上を目的に新しいミーティングスタイルを導入しました。コミュニケーションの活性化につながる工夫を凝らし、オープンなオフィスを実現しました。
業務に合わせて働く場所が選べるように、フリーアドレスにスタンディングミーティングエリア、ソロワークスペースなどを設けました。
スタンディングミーティングエリアについては「立ったままのほうが発言しやすく、短時間で効率的な打ち合わせができる」「座りながらの会議で詰まってしまった場合も、スタンディングミーティングエリアに移動すると、気分が変わって新しい見方ができるようになる」という声も挙がっています。
またインタラクティブホワイトボードも併せて導入したことで、詳細な資料も大きな画面に表示させることができるため、会議を効率的に進められています。
ある企業は、カフェカウンターを執務エリアの中心に設置しており、緑も設置するなどしてリラックスした状態で業務が行えるスペースを設けています。ミーティングを行うことも可能で、スタンディングミーティングのほか、ハイチェアに座りながらのスタイルも可能です。
このように、カフェ空間のような装いにすることで、寄り添う気軽さが生まれ、メンバー間の心理的距離も縮まると考えられます。
業務内容によって柔軟に働く場所を選ぶABWを採用している企業では、ミーティングのスタイルや気分、メンバー数など、その時々の状況に合わせて選び分けられるようにしています。
スタンディングミーティングは、従来の座りながらの会議やミーティングと比較して、より会議の発言を活発にし、すぐに始められるなど多様なメリットを生み出します。従来からの会議に課題がある場合には、スタンディングミーティングに切り替えることで、何か良いヒントを得られる可能性もあるでしょう。
リコージャパンでは多様化する経営環境に合わせ、デジタルサービスとワークプレイスを組み合わせた「RICOH Smart Huddle」のコンセプトのもと、働き方のリニューアルをサポートし、お客様をご支援いたします。
“新しい働き方”をお客様と一緒に考えながら、オフィス移転やリニューアルを、計画から理想の働き方が実行されるまで、ワンストップでご支援いたします。
また、スタンディングミーティングの導入についてもご支援可能です。弊社の実践事例もご紹介できますので、「RICOH Smart Huddle」の詳細は、以下よりご覧ください。
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